堆肥の種類②バーク堆肥
バークとは樹皮のことです。バーク堆肥には窒素やリン酸などの栄養分はほとんど含まれておらず、土壌改良のために用いるのが一般的です。バーク自体はC/N比が100以上になる資材なので、堆肥化されたものを使った方がよいでしょう。
堆肥の種類③落ち葉堆肥
落ち葉を原料にした堆肥が落ち葉堆肥です。このあと作り方の手順をご説明しますが、家畜ふんと異なって匂いもほとんど気にならず、材料も簡単に手に入るため、堆肥の中では自作しやすいものといえます。自然農家や有機農家の中には、落ち葉堆肥の発酵熱を利用して温床をつくり、冬の苗床にしている農家もあります。主に土壌改良に用いる資材です。
腐葉土との違いは?
”落ち葉堆肥”として販売されいるものはあまりありませんが、”腐葉土”という名前のものはホームセンターでもよく販売されています。落ち葉堆肥と腐葉土はほぼ同じものとして扱われており、腐葉土は堆肥の一種といわれることもあります。使い方にも差異はなく、腐葉土も土壌改良資材として用いられます。なお腐葉土といわれると山に自然堆積したもののように思われますが、実際には人工的に発酵させたものも多く存在します。
落ち葉堆肥を作る前に
落ち葉堆肥を作る前に、必要なものやスペース、堆肥ができるまでの期間についてご説明します。また、落ち葉集めや堆肥を踏み固める作業など体力が必要な場面もあるため、足腰や関節に不安のある方は様子を見ながら行ってください。
落ち葉堆肥作りに必要なもの
- 堆肥枠
- 落ち葉(堆肥枠の容積×5以上)
- 集めた落ち葉をいれて運ぶ袋
- 米ぬか
- ブルーシート
- 水
- 長靴
- 手袋
- スコップやガーデンフォークなど
落ち葉集めが意外に大変
落ち葉は庭先や公園で集めてきたものでかまいませんが、堆肥枠の容積に対して5倍以上の量が必要になります。近隣で集められない場合には山などに行って集めましょう。落ち葉は踏み固めると嵩が激減するので、多めに準備しておきます。
堆肥づくりに適した落ち葉
良質な堆肥をつくるには、ケヤキやコナラ、クヌギといった広葉樹の葉が適しています。一方で針葉樹や、同じ広葉樹でもサクラやイチョウ、クスといった植物はあまり適していません。適していない落ち葉は、水分などが多く腐りにくい性質があるといわれています。混ざっていることもあるため厳密にわける必要はありませんが、意識してケヤキやコナラ、クヌギの葉を集めるとよいでしょう。
堆肥を作る場所
堆肥をつくるためには堆積場が必要です。堆肥枠を設置して堆積場が作れるだけのスペースは確保しましょう。また堆肥を作るためには温度が重要になるため、日当たりが良く風通しの良い場所が理想です。今回は植物由来の原料だけで作る堆肥の作り方をご紹介しますが、原料に家畜糞などをいれる場合ガスや臭いが発生することもあります。家畜糞をいれたい場合はその点も考慮して場所を選びましょう。
完成までの目安は1年
落ち葉堆肥を仕込むのは、落ち葉が集めやすい12月頃です。発酵が終わり落ち葉が分解されるまでには大体1年間ぐらいを想定しておいてください。気温や環境によってはもっと早くできることも、時間がかかることもあります。
次ページでは落ち葉堆肥の具体的な作り方や活用法についてご紹介します。