コナガの無農薬防除方法⑤天敵を使う
コナガは農薬への耐性が高いため、コナガを餌にする天敵の存在はとても大切です。むやみに農薬をまいて、天敵まで殺してしまわないようにします。コナガを退治してくれる、代表的な天敵をご紹介しましょう。
捕食性天敵
コナガの幼虫の中でも、大きく育ってきた幼虫をつかまえて食べてくれるのが、この捕食性天敵です。クモの仲間やゴミムシ、ハサミムシのほか、鳥のなかにもコナガの幼虫を食べ物にする種類がいます。農薬はこれらの天敵も殺してしまうため、なるべく無農薬で対策することが望ましいです。シルバーマルチや防虫ネットと併用することで、コナガの幼虫をより確実に減らせます。
寄生性天敵(ハチ)
小型のハチの中には、コナガの幼虫やさなぎなどの中に卵を産み付け、寄生して繁殖するものがいます。これらのハチもコナガの駆除に役立ってくれますが、捕食性天敵と同様に農薬には弱いので、無農薬栽培を心掛けましょう。
コナガの無農薬防除方法⑥周辺の雑草を駆除する
作物だけコナガ対策をしても、周辺にアブラナ科の雑草が生えているとコナガを呼びこんでしまいます。また雑草は、コナガ以外の害虫も呼び寄せ、風通しや日当たりを悪くするなど、百害あって一利なしです。手間はかかりますが、すべて抜き取って駆除しましょう。
コナガの無農薬防除方法⑦コンパニオンプランツを植える
近くに植えることでお互いによい影響を与える植物を、コンパニオンプランツと呼びます。コナガに対して忌避効果のあるコンパニオンプランツを、作物の近くに植えるとよいでしょう。おすすめのコンパニオンプランツをご紹介します。
コナガが嫌うコンパニオンプランツ①キク科の植物
コナガはキク科の香りが苦手です。そのため、ウネの間やすぐそばに植えつけることで、忌避効果を期待できます。キク科の野菜には、春菊やレタスなどがあり、季節にあわせて選ぶとよいでしょう。
コナガが嫌うコンパニオンプランツ②セリ科の植物
コナガはセリ科の香りも苦手です。そのため、キク科と同様に忌避効果が期待できます。セリ科の野菜には、セロリやニンジン、パセリ、パクチーなどがあり、こちらも季節にあわせて選びましょう。
まとめ
コナガは、私たちにとって最も身近な野菜の1つである、アブラナ科の野菜を食い荒らす天敵ともいえる害虫です。しかも農薬に対して耐性が強いという、非常に厄介な害虫でもあります。しかし無農薬でもさまざまな防除手段があることはご紹介したとおりです。コナガを上手に駆除して、美味しい野菜を育ててください!
出典:写真AC