ポンカンの生産地と収穫・旬の時期
ポンカンのおもな生産地
ポンカンのおもな生産地は愛媛県、鹿児島県、熊本県、大分県、高知県、和歌山県、宮崎県、静岡県などです。柑橘類の栽培に適した温暖な地域が多いのが大きな特徴でしょう。愛媛県や和歌山県のように、みかんなどのほかの柑橘類でもトップクラスの生産量を誇る県もあります。ちなみに収穫量1位は愛媛県です。特に愛媛県宇和島市は「日本一のポンカン生産地」と呼ばれています。
現在鹿児島県は、タンカンの栽培に力を入れているよ。タンカンはポンカンよりも温暖な気候条件が必要なぶん、より優位に立てる栽培植物なんだ。
実際に現在、日本国内のタンカン収穫量1位は、鹿児島県なんですよ。
ポンカンの旬の時期
ポンカンの収穫時期は、地域や品種によって多少の違いはありますが、11月~12月頃です。ただし、この時期のポンカンは熟しきっておらず酸味が強いため、貯蔵庫でしばらくの間寝かせる作業が入ります。ゆえにポンカンが出荷されるのは、収穫から約1カ月以上たって完熟した1月~2月頃です。この時期が旬といえるでしょう。
ポンカンの栄養成分
栄養①ビタミンC
柑橘類に含まれている栄養成分で、真っ先に名前があがるのがビタミンCですね。ポンカンにもたっぷりと含まれています。ビタミンCは抗酸化作用や免疫力を高める作用があるとされています。このため、風邪などの病気への抵抗力を高める効果が期待されている栄養成分です。
最近はビタミンCの抗酸化作用が注目され、がんや動脈硬化の予防や老化防止にビタミンCが有効であることが期待されています。
栄養②クエン酸
クエン酸も柑橘類によく含まれている栄養成分ですね。酸味が控えめといわれているポンカンにも含まれています。クエン酸は乳酸を分解し、代謝を促進する疲労回復効果や、抗酸化作用で血液の酸性化を防止する効果を期待される栄養成分です。クエン酸は酸味の元にもなっていますが、この酸味には食欲を増進させる効果も期待されています。
体内の「乳酸」を分解するクエン酸。身体が疲れている時は、乳酸がたまっている状況です。この乳酸を分解して新陳代謝を助ける働きがあります。
栄養③ペクチン
ペクチンは、ポンカンの「ジョウノウ(小袋)」と呼ばれている部位に含まれている成分です。ペクチンはフルーツ由来の食物繊維の一種で、ジャムのとろみの元でもあります。コレステロールのコントロールや整腸作用があるとされており、便秘の予防・改善効果を期待されています。
ペクチンはりんごや柑橘類に含まれる食物繊維の一種です。加工食品の添加物にも活用されています。水溶性と不溶性のものがあり、コレステロール値、血糖値の低下や便秘・下痢の解消効果があります。
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以前は鹿児島県がポンカンの収穫量1位でした。しかし害虫侵入で出荷規制がかかるなど問題が発生して、収穫量が大きく減少してしまったのです。