かぼちゃランタン・ランプとは
ハロウィンといえば、かぼちゃを思い浮かべる人も多いでしょう。かぼちゃを使ったランタンやランプがあると、雰囲気が出て盛り上がりますよね。そんなかぼちゃのランタンやランプですが、意外と簡単に作れることを知っていますか?かぼちゃのくりぬき方や顔の描き方など、かぼちゃのランタン・ランプを自作する方法を、詳しく解説していきます。
かぼちゃランタン・ランプの歴史
かぼちゃのランタンやランプは「ジャック・オ・ランタン」という名前でも親しまれています。ジャック・オ・ランタンはかぼちゃに顔がついていて、スコットランドやアイルランドなどでは「鬼火」のような存在です。このジャック・オ・ランタンの歴史や、ハロウィンで使われるようになった由来をご紹介します。
ジャック・オ・ランタンの名前の意味
ジャック・オ・ランタンは「ジャックオーランタン」や「ジャコランタン」「ジャックランタン」などさまざまな呼ばれ方をしています。日本語に直すと「ちょうちん持ちのジャック」や「ちょうちん持ちの男」「ジャックのちょうちん」という意味になる言葉です。
ジャック・オ・ランタンの歴史と由来
「ジャックのちょうちん」とも呼ばれている由来は、アイルランドに伝わるジャックの話が元になったといわれています。その内容は「ジャックがジャック・オ・ランタンという亡霊になり、今もさまよっている」という伝説です。その歴史や由来についてご紹介します。
アイルランドに伝わるジャックの話
昔、嘘つきでたくさんの人を騙す、嫌われ者のジャックという男がいました。ジャックはある日悪魔に出会い、魂を取られそうになりましたが、持ち前のずる賢さで上手に悪魔を騙したのです。そのとき「ジャックの魂は絶対に狙わない」と悪魔は約束しました。時が流れ、ジャックの寿命がきたとき、嘘ばかりついていたジャックはもちろん天国には行けません。しかし悪魔とも約束があるので、地獄にも行くことができなかったのです。そのためジャックの魂は亡霊となり、今でもさまよっているといわれています。
もともとは「かぶ」だった
さまよい続ける亡霊のジャックは、大好物のかぶを見つけ、そこに魂の火を灯して自分の居場所としたそうです。しかし今ではかぼちゃが使われています。これはアイルランドからアメリカへジャックの伝説が伝わったときに、アメリカではかぼちゃの収穫時期と重なっていたことに由来しています。
ハロウィンで使われる由来
ハロウィンはもともとケルト民族が行なっていた、悪霊を追い出すことが目的のお祭りに由来しています。ケルトでは、10月31日が年の終わりとされ、死者やゴーストが生き返るといわれていました。それが現代に伝わり、死者やゴーストを驚かせて身を守ろうと、ジャック・オ・ランタンのような恐ろしい明かりを灯すようになったのです。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法
ジャック・オ・ランタンの歴史や由来がわかると、かぼちゃランタン・ランプの顔を描くときなど、イメージがわきやすいのではないでしょうか?ここからは、かぼちゃランタン・ランプを作るのに必要な材料や、かぼちゃのくりぬき方などを解説していきます。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法①材料
かぼちゃランタン・ランプは自宅にあるもので簡単に作ることができます。特別な材料を準備する必要もなく、気軽に作れるのが人気の秘密です。そんなかぼちゃランタン・ランプの材料は以下の通りです。
- かぼちゃ
- ナイフ
- スプーン
- マジック
- 新聞紙
- 手袋
- (防腐剤)
かぼちゃは「アトランティック・ジャイアント」がおすすめ
かぼちゃランタン・ランプに使用されている代表的なかぼちゃは「アトランティック・ジャイアント」という品種です。ペポかぼちゃに分類され、サイズも豊富で、鮮やかなオレンジ色の皮が魅力的なかぼちゃです。ハロウィンが近付くと、スーパーなどでは「ハロウィンかぼちゃ」という名前で、さまざまなサイズのアトランティック・ジャイアントが売られています。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法②顔の下書き
まずはじめに、マジックでかぼちゃの顔を下書きします。なるべく曲線がないように描くと、くりぬくときに簡単です。下書きを失敗するのが不安な場合は、貼り絵のような型紙を作り、かぼちゃの上でなぞるように顔を描くのがおすすめです。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法③くりぬき方(底側)
顔の下書きが終わったら、かぼちゃの底側をナイフでくりぬきます。丸い形にくりぬいていくのですが、だいたい15cmほどのサイズにくりぬき、手が入るようにするのがポイントです。カットした部分も最後に使うので、捨てないようにしてください。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法④くりぬき方(中身)
先ほどくりぬいた底側を上に向け、スプーンを使ってかぼちゃのわたや種をくりぬきます。アトランティック・ジャイアントは水分や種が多いため、新聞紙の上で作業すると床が汚れにくいのでおすすめです。種が多いので、手袋をして直接手でかき出しても構いません。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法⑤くりぬき方(顔)
ナイフを使って、先ほど下書きした顔の部分をカットしていきます。まずは、おおざっぱに切り抜いてから、細かい部分を切るようにするのがポイントです。下書きしたマジックの外側を切るようにすると、マジックのあとが残らずきれいに仕上げることができます。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法⑥乾燥させる
かぼちゃのわたや種をくりぬいたときから、かぼちゃの腐敗が始まってしまいます。水気が多いと、腐敗の進むスピードが早いので、しっかりと乾燥させることが重要です。また、腐敗を遅らせるために、乾燥させてから防腐剤を塗っておくと安心です。
防腐剤で腐敗を遅らせる
防腐剤は、かぼちゃランタン・ランプを自作するときに、必ず必要というわけではありませんが、防腐剤があると長持ちさせることができます。防腐剤を使わない場合は、ハロウィンの前日などに作らないと、当日に腐ってしまうこともあるので注意が必要です。しかし、防腐剤を塗り込んでおくことで、約1週間はもたせることができます。
かぼちゃランタン・ランプの自作方法⑦土台を作る
最初にくりぬいたかぼちゃの底の部分を使い、明かりを灯すローソクやランタンの土台を作ります。ローソクやランタンが倒れないように、窪みをつけて固定するのがポイントです。明かりを灯したら、上から顔の部分をかぶせれば、かぼちゃランタン・ランプの完成です。
LEDランプもおすすめ
ローソクやランタンなど、本物の火を使うと、風の強い日などは危険です。そのため、LEDランプを使用すると、外でも安全にかぼちゃランタン・ランプを楽しむことができます。今は100円均一などでもLEDランプが購入できるので、火を使うのが心配なときはぜひ活用してみてください。
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