リアトリスってどんな植物?
名前 | リアトリス、キリンギク(麒麟菊)、槍の穂、ユリアザミ |
学名 | Liatris |
分類 | キク科リアトリス属(ユリアザミ属) |
原産地 | 北米 |
開花時期 | 6月~9月 |
花色 | 紫、白、赤紫 |
リアトリスはまっすぐ伸びた槍のような花で、よく見かけるのは穂状の紫色の花ですが、白や玉状の花を咲かせる品種もあります。カナダやアメリカ原産で、日本には大正時代に渡来しました。キリンギク、槍の穂、ユリアザミの和名があります。原産地の北米では、blazing star、Gayfeatherと呼ばれています。
花壇や花束で人気
まっすぐ伸びた茎と花穂は生け花やアレンジメントなど、切り花市場でも人気があります。花もちが良く、花束にも適しています。また草丈が長く、花壇や寄せ植えに立体感を作ることができます。数年間植えっぱなしでいいので、ガーデニング初心者に優しい植物です。
リアトリスの特徴
花
リアトリスはキク科です。キク科の花は、管状花(筒状の花の集まり)と舌状花(長く伸びる花びらのような花)からなる特徴がありますが、リアトリスはアザミと同じく管状花のみで構成されています。上から順に開花し、咲き進むにつれ雌しべが長く伸び出してきます。
ボタニ子
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槍咲きと玉咲きの2種類
リアトリスの花には、スピアータ系に代表される穂状に咲く槍咲きの花と、リグリスティスなどの玉状咲きの2種類があります。
茎と葉
リアトリスの葉は線形です。株もとの葉が披針形(ひしんけい:線形より幅があり先の方にとがっている)の品種や個体もありますが、キク科というよりユリの葉に似ています。ユリアザミ(百合薊)と呼ばれるゆえんですね。茎はまっすぐに伸び、生育環境がいいと1メートルを超えます。管理しやすい50cmくらいの矮性(わいせい)の品種も好まれています。
球根
リアトリスは地下茎で増える宿根草です。 根が塊根状に太るので球根植物にも分類されます。耐寒性があり、植えっぱなしで冬越しできます。連作障害がありますので、植えっぱなしで数年経ったら、株分けを兼ねて別の場所に植え替えます。
リアトリスの種類
槍咲き(穂状咲き)の品種
リアトリス・スピカータ
名前 | リアトリス・スピカータ(Liatris spicata) |
特徴 | 槍咲き |
スピカータ系のリアトリスは、花束に最適で切り花市場によく出回っています。線を形作ることのできる植物として、生け花でも重宝されています。紫、白、ピンクの花色があります。
リアトリス・コボルト
名前 | リアトリス・コボルト(Liatris spicata 'Kobold') |
特徴 | 槍咲き、矮性 |
リアトリス・コボルトは、草丈が低く50cm前後の矮性の園芸品種です。耐暑性と耐寒性があり、植えっぱなしで育ちます。リアトリス・ゴブリン(Liatris spicata 'Goblin')という別名もあります。
リアトリス・フロリスタンホワイト
名前 | リアトリス・フロリスタンホワイト(Liatris spicata 'Floristan White') |
特徴 | 槍咲き、白 |
リアトリス・フロリスタンホワイトは、スピカータを親種として、切り花用にドイツで開発された園芸品種です。上品な白い花が魅力的です。
玉咲き(固まり咲き)の品種
リアトリス・リグリスティス
名前 | リアトリス・リグリスティス(Liatris ligulistylis) |
特徴 | 玉咲き |
リグリスティスはアメリカやカナダに自生し、栽培もされている玉咲きのリアトリスです。Rocky Mountain blazing starの名前があります。丸いボタンのようなひと固まりの花が上から順に咲いていきます。
リアトリス・マイクロセファラ
名前 | リアトリス・マイクロセファラ(Liatris microcephala) |
特徴 | 玉咲き、矮性 |
マイクロセファラは、草丈40~60cmで小さな花が咲くリアトリスです。玉状に花をつけ、北米アパラチア山脈あたりに分布しています。乾いた土地を好み、ロックガーデンに似合います。small-head blazing starまたはdwarf blazing starと呼ばれています。
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次のページでリアトリスの育て方や増やし方、花言葉をご紹介するよ!
出典:写真AC