リアトリスの育て方
リアトリスの栽培カレンダー
リアトリスの球根か苗を春に植え付け、夏に開花、秋に剪定(切り戻し)して冬越しします。種まきで発芽させる場合は、開花時期は翌年の夏になります。手間がかからず、育て方は比較的簡単です。増やし方は、株分けか種を採取して発芽させます。
栽培に適した環境
リアトリスは耐寒性、耐暑性共に優れ、乾燥にも強い植物です。多湿には若干弱いので排水と風通しのいい場所で育てましょう。花付きをよくするためには、日当たりのよい環境が必要です。
種まき
リアトリスの発芽適温は20度前後です。5月から6月が種まきに適した時期です。
- ポリポットに赤玉土かバーミキュライトまたは市販の種まき用土を入れて水に湿らせます。
- ポリポットに種を数粒蒔いて、種が隠れる程度の土をかぶせます。
- 水やりして、発芽するまで乾かさないように半日蔭で管理します
- 発芽したら間引いて、各ポットに1苗ずつにします。
- 本葉が育って来た頃に、花壇か鉢に定植します。
- 開花は翌年の夏になります。
- 発芽まで2週間以上かかることがあります。
植え付け
①種まきで育てた苗。②市販の苗。③株分けした球根。④市販の球根。①から④いずれも植え付け方法は、ほぼ同じです。リアトリスの植え付けの時期は、3月から4月が適期です。10月頃に行ってもかまいません。
鉢の大きさ
リアトリスは草丈が伸びるので、5号鉢以上の大きさが適しています。
- 球根を植える場合は、6号鉢なら球根3球まで、10号鉢で球根5、6球が目安です。
- 株分けの球根は、2、3芽をひとつとします。
- 苗を植える場合は、苗の大きさで鉢を選びます。
植え方
鉢底石を敷き詰め、草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土を7対3の割合で混ぜた土を用意し、緩効性化成肥料を混ぜておきます。
- リアトリスの球根は、深さ5cmの植穴に植えましょう。
- 株分けの球根は、2、3芽をひと固まりに、深さ5cmの穴に植えます。
- リアトリスの苗を植える場合は、根鉢と同じ深さに植穴を掘ります。深植えしすぎないように気をつけましょう。
- いずれも、植えたらたっぷり水やりします。
地植え
花壇なら、後方に植えるのがいいでしょう。玄関アプローチやどこかにひと固まり植えるとフォーカルポイントにもなります。日当たりのいい場所に植えてください。
植え方
球根もしくは苗を植える場所を耕し、腐葉土を混ぜて排水をよくします。緩効性化成肥料を元肥として混ぜておきます。
- リアトリスの球根は、深さ7cm程度の植え穴に植えます。
- 株分けの球根は、2、3芽をひと固まりとして、7cmの深さに植えます。
- リアトリスの苗は、根鉢の深さに植穴を掘ります。深植えは避けましょう。
- いずれも株間は20cm空け、植えたらたっぷり水やりして下さい。
リアトリスの管理
水やり
鉢植えは、表面が乾いたら水やりします。庭植えの場合は、通常は水やりの必要はありませんが、日照りが続いた時には潅水してください。
肥料
追肥は萌芽の頃と開花時期の終わり
- 春に芽が出て草丈20cmほどになった時期に緩効性化成肥料を与えます。
- 9月下旬、花が終わって切り戻し(剪定)した後に、球根を太らせるために緩効性化成肥料を施します。
支柱
リアトリスはしっかりした茎が自立してすっくと伸びる植物で、基本的には支柱は不要です。ですが、近年は台風や風の強い日が多くなりました。支柱の準備をしておくと安心ですね。
病害虫対策
害虫や生き物
新芽の頃にアブラムシに注意します。見つけたら洗い流すか、デンプン成分の駆除剤を散布します。欧米では、ウサギによる被害が報告されています。飼っているお宅は注意が必要です。また、花後のそう果(種)は、鳥が狙うことがありますので、種を採取するなら気を付けてくださいね。
病気
病気の心配はほとんどありませんが、連作障害として白絹病(地表近くに白い菌糸が密生)があります。見つかった場合は処分し、感染していない株は土を払って他の場所に植え替えて様子を見ます。予防として、4~5年に1度株分けして別の場所に植え替えます。
剪定(切り戻し)
咲き終わった花から順次、株もとから20~30cmのところで剪定(切り戻し)します。種を採取する場合はそのまま残しておき、採取したのちに剪定します。地上部は冬の間に枯れますが、枯れ残っていたら新芽が出る前に、茶色くなった古い茎や葉を株もとから剪定して整理しておきます。
掘り上げ
リアトリスの球根は、通常は掘り上げる必要がありません。そのまま冬越しさせて大丈夫です。数年に1度、株分けのために掘り上げます。
植え替え
鉢植えは、2~3年に一度、庭植えは4~5年に1度、株分けを兼ねて植え替えます。
リアトリスの増やし方
株分け
リアトリスの増やし方で最も簡単なのは、株分けです。花後に追肥しておき、4~5年に1度掘り上げて、2~3芽ずつに分けていきます。株分けの時期は、秋か初春です。連作障害がありますので同じ場所には植えずに、他の日当たりがよく排水のいい場所に植え替えましょう。
種の採取
もうひとつのリアトリスの増やし方は、種を採取して増やす方法です。花後に剪定せずにおくと、痩果(そうか)が出来ます。冠毛のついたそう果を乾燥させて採取します。秋まきでも発芽しますが、翌年の5月頃に種まきして発芽させ、その次の年の開花を待ちます。
挿し木
キク科植物の増やし方として、挿し木がありますね。リアトリスは株分けで簡単に増やせるので、挿し木での増やし方は一般的ではありません。挿し木は発根~活着と手間がかかるので、挿し木よりは株分けが断然おすすめです。
挿し木を試してみたけど、まだ根が出てこないの…。挿し木はまたの機会に挑戦してみます。挿し木に成功したらご報告しますね。
リアトリスの花言葉
燃える思い
「燃える思い」と言う花言葉は、リアトリスの花穂の形から来ています。英語名Blazing starのブライジングにも、「輝く」、「燃える」の意味があります。
長すぎた恋愛
リアトリスは上から順に咲き、一番下の花が咲く頃に一番上が茶色く枯れていることがあります。それを恋愛の期間になぞらえた花言葉でしょう。花束にするときは、一番上の花が終わりかけていないかチェックしましょう。
向上心
この花言葉は、まっすぐに伸びる茎や花穂から来ています。納得する花言葉ですね。
まとめ
リアトリスの種、球根、苗は、売り切れると翌年まで出回らないことが多いので、植え付けや種まきの時期に、早めにチェックしてみてくださいね。
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出典:写真AC