ポマンダーとは?
ポマンダーは、柑橘やリンゴの皮にびっしりとスパイスのクローブを刺して、シナモンやナツメグなどの香辛料をまぶした一見不思議に見える球体です。香りもよく別名「香り玉」とも呼ばれています。秋も深まり涼しく空気が乾燥する頃になると、フルーツポマンダー作りに最適な季節です。クリスマスツリーのオーナメントにいかがですか?
ポマンダーの歴史
ヨーロッパの家庭では、昔から、クリスマスが近づくと好きな果実でポマンダーを作り、クリスマスツリーや窓辺を飾ったり、プレゼント交換したりと、とても身近なものです。
ポマンダーの名前の由来
ポマンダー(Pomander)の語源は、pomme(リンゴ)と、amber(香料)を合わせた言葉です。16世紀の中世ヨーロッパでは、黒死病と呼ばれるペストが大流行し、多くの命が奪われました。そして、化学的な薬品のなかった当時は、その悪臭が災難をもたらすと考えられていました。そこで、香り高いスパイスを練った良い香りの「d'ambre」を美しい容器に詰めて身に着けることが当時の貴族の間で流行しました。
ポマンダーの始まり
魔除けだった中世ヨーロッパのポマンダー
上記の通り、当時は良い香りを身にまとうことで、恐ろしいペストなどの
ポマンダーの形の変化
当時のポマンダー
ヴィクトリア&アルバート博物館所蔵のポマンダー
1350年頃のイタリアの黄金のリンゴの形のポマンダー。 ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館所蔵のポマンダーです。 カットされたリンゴの形をしています。香料、ハーブ、
アンティークのポマンダー
2017年に発見されたポマンダーの底の部分です。どんぐりの蓋の形を模して作られています。17世紀のもので赤い宝石で装飾がされた美しいポマンダーです。貴族の女性や男性が香料を入れてアロマディフューザーとしてスカートやズボンに鎖でつるして用いていました。
現代のポマンダー
時代を経て中世の繊細な細工の貴族のお守りであったポマンダーが、身近な材料で庶民にも作ることができる形に変化していきました。現代では魔除けやお守りとしての用途ではなく、生のオレンジやリンゴと好みのスパイスを使ったフレッシュな香りのインテリアとなり、ヨーロッパ各地で楽しまれるようになりました。
ポマンダーの作り方(準備)
用意するもの
①オレンジ、ネーブルなどの柑橘
②スパイスのクローブ(丁子)
クローブは肉や果物に風味を付けるために使われたり、クリスマスマーケットのホットワインの香り付けや、レモンや砂糖と組み合わせてお菓子に使われたりします。クローブには空気を浄化させる効果や高い防虫効果があります。
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クローブ購入のポイントは、蕾の部分の壊れていない良質なものを選ぶこと。
③マスキングテープ
④シナモン
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ポマンダーの作り方(手順)
①クローブを刺す準備
②クローブを刺します
③クローブが刺し終わりました
④スパイスのシナモンをまぶします
⑤ポマンダーを乾燥させます
ポマンダーにカビが生えて失敗する原因
- ポマンダーを乾かすときにカップやザルなどに乗せて乾かしたり、吊るす場所の風通しが悪かったりすると、すぐに底から緑のカビが生えて処分することになります。
⑥ポマンダーが乾燥しました
⑦ポマンダーにリボンをかけます
⑧完成!
ポマンダーの利用法
出来上がったポマンダーはクリスマスツリーにオーナメントとして飾ったり、クローゼットや車に置いたり、サニタリーに吊るしたり、芳香剤やインテリアとして長い間楽しむことができます。上手に作ったポマンダーは数年たってほのかによい香りがしますので、お部屋に吊るして芳醇なオレンジとスパイスの香りを楽しみましょう。
ポマンダーのまとめ
今回はネーブルオレンジを用いてご紹介しました。クリスマスまでの日にちを数えながら楽しんでポマンダー作りをしてみませんか?できあがったポマンダーは、お気に入りのリボンをかけて部屋に沢山飾ったり、親しい方への幸せの贈り物にも。秋の夜長にゆっくり作るポマンダー、部屋中がオレンジとクローブ(丁子)とシナモンの香りに満たされすてきな癒しの時間を過ごすことができますよ。
オレンジ、レモン、ネーブルなどの固い柑橘。柔らかい温州みかんなど皮の薄い柑橘は適していません。姫リンゴ、金柑でも作ることができます。