ハイビスカスとは
赤や黄色など華やかな色合いで、かわいらしい花びらの形が魅力的なハイビスカス。花の寿命は1日限りと短いですが、次々と新しい蕾が誕生するので、長く楽しめる人気の花です。品種改良が盛んで、園芸用のハイビスカスの種類は1万種類以上もあります。そんなハイビスカスの種類や特徴、色別の花言葉などをご紹介します。
ハイビスカスの基本情報
科名 | アオイ科 |
属名 | フヨウ属(ヒビスクス属、ハイビスカス属) |
原産地 | ハワイ島、モーリシャス島 |
形態 | 低木 |
特性 | 常緑性 |
開花期 | 5月〜10月 |
ハイビスカスの特徴
ハイビスカスは園芸分類で熱帯植物に分類されます。原産地がハワイなどの暖かい地方なので、耐寒性が弱いのが特徴です。また、ハイビスカスは常緑性の低木で、花の寿命は短いですが、たくさんの花が次々と咲くので開花期は長く、5月〜10月ごろまで楽しめます。
ハイビスカスの名前の由来
ハイビスカスは「ヒビス」というエジプトの神様の顔に似ているといわれています。「ヒビス」に、似ているという意味の「イスコ」が付いて「ヒビスイスコ」が元となり、ハイビスカスという名前がつきました。ヒビスは美の女神といわれていますが、鳥のトキのような顔をしていたそうです。
ハイビスカスの種類
ハイビスカスが属しているフヨウ属の原種は250種類以上もあります。今では品種改良も進み、花びらの形や草丈など、さまざまな種類が増えて、約1万種類以上の品種がある人気の花です。その中でも代表的なハイビスカスの原種をいくつかご紹介します。
ヒビスクス・アーノッティアヌス
ヒビスクス・アーノッティアヌスは英名で「ハワイアン・ホワイトハイビスカス」と呼ばれている、雪のように真っ白で魅力的なハイビスカスです。名前の通り、ハワイのオアフ島が原産地で、樹高が10mほどまで大きく育つ特徴があります。
ヒビスクス・コキオ
ヒビスクス・コキオは色の種類がたくさんあります。赤やピンクなどの代表的な色だけでなく、黄色やオレンジなどのカラフルな色が人気です。雄しべの先が丸くなっているのが特徴で、ハイビスカスのイラストなどは、このヒビスクス・コキオのような花の形で描かれることが多いです。
ブッソウゲ
ブッソウゲは漢字で「扶桑花」と書きます。種名は「ローザ・シネンシス」といい、中国のバラという意味ですが、原産地などは不明です。海辺に咲いていることの多いブッソウゲは、葉の先が尖っていて、防風性や防潮性に優れています。
フウリンブッソウゲ
フウリンブッソウゲは名前の通り、風鈴のように垂れ下がった咲き方をするのが特徴です。花びらが割れた形をしていて、その姿が風鈴や、ランタンのように見えることから「ジャパニーズ・ランタン」という別名も付いています。
ハイビスカスの花言葉
ハイビスカスは色ごとに違う花言葉が付いています。ハイビスカス全体の花言葉は「優美」「デリケートな美」「常に新しい美」「新しい恋」という花言葉です。その由来は、ハイビスカスの花が1日でしおれてしまっても、次から次へと新しい蕾を誕生させることからきています。
赤のハイビスカスの花言葉
赤のハイビスカスには「勇敢」という花言葉が付いています。真っ赤なハイビスカスが、暑い夏でも凛と上を向いて咲いているという意味合いで、情熱的なイメージの赤いハイビスカスにぴったりの花言葉です。
黄色のハイビスカスの花言葉
黄色のハイビスカスには「輝き」という花言葉が付いています。太陽のように光り輝く黄色のハイビスカスの様子から付いた花言葉です。黄色は周りを明るくしてくれる色なので「輝き」という花言葉が黄色のハイビスカスにはよく合っています。
ピンクのハイビスカスの花言葉
ピンクのハイビスカスには「華やか」という花言葉が付いています。ピンクのハイビスカスが咲いていると、パッと華やかになるイメージです。鮮やかで、かわいらしいピンクのハイビスカスの様子がそのまま花言葉になっています。
白のハイビスカスの花言葉
白のハイビスカスには「艶美」という花言葉が付いています。白は純粋で無垢なイメージがありますが、白のハイビスカスに付いているのは真逆の花言葉です。魅力的な年上の女性へのプレゼントに、白いハイビスカスを贈るのもおすすめです。
ハイビスカスの活用方法
色が鮮やかで、花びらの形もかわいらしく人気のあるハイビスカス。トロピカルでポップな見た目はハイビスカス柄としても親しまれています。そんなハイビスカスは、首飾りやハーブティーなど、さまざまな活用方法があるのを知っていますか?魅力的な使い方のできるハイビスカスの活用方法をご紹介します。
ハイビスカスのレイ
南国やビーチ、フラダンスなどのイメージといえばハイビスカスのレイではないでしょうか?生花をたくさん集め、優しく糸を通していきます。花びらではなく、根元に針を刺していくと崩れにくいです。ピンクや黄色や赤など、色とりどりのハイビスカスを使うと華やかなレイになります。
ハイビスカスの髪飾り
ハワイなどの南国では、髪にハイビスカスをつけて髪飾りとして使われることがあります。ハイビスカスは、原色に近い鮮やかな色をしているので、おしゃれのアイテムとしても人気です。髪飾りとして使用する場合に現地では、右側につけると独身、左側につけると結婚しているという意味もあります。
ハイビスカスティー
鮮やかな赤色をしたハイビスカスティー。花や果実を乾燥させたものを、お湯で3分ほど蒸すだけで手軽に作れるハーブティーです。爽やかな香りと、飲んだ時の酸味が人気のハイビスカスティーは、風邪のときに喉の痛みを緩和してくれる効果もあります。
ハイビスカスは美容と健康に効果的
きれいな花のイメージが強いハイビスカス。実はその成分が美容と健康に効果的だというデータがあります。ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどを多く含むハイビスカスは、アンチエイジングや疲労回復など、さまざまな効果が期待できるのが魅力です。
原料はハイビスカスではない
ハイビスカスティーには「ハイビスカス」という名前が入っていますが、原料は実はハイビスカスではありません。原料は「ローゼル」というハイビスカスと同じフヨウ属の植物です。このローゼルの学名が「ハイビスカス・サブダリファ」ということからハイビスカスティーと呼ばれています。
ハイビスカスの害虫
鮮やかな色合いと、かわいらしい花びらが魅力的なハイビスカス。しかしハイビスカスに害虫がついてしまうと枯れてしまったり、病気にかかったりしてしまうので注意が必要です。ハイビスカスについてしまう害虫や、害虫の対策方法をご紹介します。
アブラムシ
集団で寄生する特徴のあるアブラムシは、ハイビスカスの養分や汁を吸って成長していきます。アブラムシに汁を吸われると、そこから感染してウイルス病にかかってしまうこともあるので、見つけたらすぐに殺虫剤などで駆除が必要です。アブラムシは光るものが苦手な習性を利用して、アルミ箔などのキラキラしたものをハイビスカスの株元に置くことで予防ができます。
ハダニ
ハダニは葉の裏に羽化する特徴があり、表面だけ見ていると気が付かないことがあるので注意が必要です。ハダニに養分を吸われてしまうと、葉が白っぽくなり斑点状の模様ができます。最悪の場合ハイビスカスが枯れてしまうこともあるので、ハダニを見つけたらすぐに殺虫剤を使って駆除します。
ハマキムシ
ハイビスカスの葉がくるんと巻いた状態になっていたら、ハマキムシが寄生している恐れがあります。中にハマキムシの幼虫が入っていて、葉が食べられてしまうとハイビスカスの栄養が吸い取られて枯れてしまいます。被害を受けた葉を摘み取り、ハマキムシを処分することが必要です。
まとめ
ハイビスカスの特徴や種類、色別の花言葉をご紹介しました。鮮やかな花の色と、かわいらしい花びらの形が魅力的なハイビスカスは、たくさんの蕾をつけてくれるので、長く楽しむことができる魅力的な花です。ぜひ、お気に入りの色や形のハイビスカスを見つけてみてはいかがでしょうか?
出典:写真AC