バラの挿し木のやり方③用土に挿す
いよいよ、挿し穂を用土に挿します。挿し木に使用する用土や、実際用土に挿すやり方を紹介します。
おすすめの用土
市販されている挿し木専用の培養土が、保水性に優れておりおすすめです。鹿沼土や赤玉土の小粒はバラの好む酸性土で、挿し木が発根した後の用土にも使用できます。どの用土でも、挿し穂を挿す前にしっかり水を含ませてください。
用土に挿す
割りばしで穴をあける
挿し穂を挿す部分の用土に、割りばしで穴をあけます。そのまま用土に挿してしまうと、せっかく付けた発根促進剤が用土に混ざってしまい効果が下がります。穴は、挿し穂の葉が重ならない程度の間隔をとってください。穴の深さは、2~3cmです。
穴に枝を挿す
挿し穂の負担にならないように、開けた穴にそっと差し込みます。切り口が下向きになるように、斜めに挿してください。
用土をかける
挿し穂を入れたら、用土を周囲にかけます。ぐらつきを防ぐため、周囲の用土を軽く押して挿し穂を固定させてください。
バラの挿し木のやり方④挿し穂の育て方
挿し穂の育て方のコツは、手をかけすぎないことです。成長具合が非常に気になりますが、しっかり根を張るまでは挿し穂に触らず、水やりだけを忘れないでください。
器を置く場所
雨や直射日光を避けるため、屋外では軒下に置きます。挿し穂がぐらつくと、発根が悪くなります。強風には気を付けてください。冬挿しの場合、屋内の日の当たる場所で育ててください。器にビニール袋をかぶせると、保温と用土の乾燥予防になります。
水やり
挿し穂を育てる時、水を切らさないようにしてください。挿し木直後は毎日、その後は、土が乾く前に水やりしてください。挿し穂を成長させるために、肥料を与える必要ありません。水だけをしっかりあげてください。
バラの挿し木のやり方⑤植え替える
挿し穂の葉の根元から発芽し、根が出ているのを確認できたら挿し木は成功です。発根後は、用土を変えるため植え替えます。挿し木の用土には必要な養分が含まれておらず、バラは成長できません。挿し穂は、発根していても、タイミングが早いと枯れてしまうので、しっかり根を張ってから植え替えてください。
植え替えの時期
挿し木を行う時期で違いがありますが、用土に挿してから、夏は1カ月半後、秋は1カ月半~2カ月後、冬は2カ月後ほどすると根が出てきます。発根しているかは、挿し穂を軽く引っ張って抜けにくい感じがあるかで確認できます。挿し木した器の底から根が数本出ているのが確認できたら、挿し穂は植え替えできるまで成長しています。
植え替え用土
挿し木の植え替えには、バラの栽培専用培養土や、赤玉土や鹿沼土に肥料や培養土を混ぜた用土がおすすめです。植え替え用土は、挿し木に使用した用土に近いものを選ぶと、苗の生育がよくなります。
バラの挿し木のやり方⑥植え替え後の育て方
植え替えた苗の育て方にも、いくつかポイントがあります。まだか弱い苗なので、もう少し手をかけて、大きくしっかり育ててください。
まずは鉢植えで育てる
挿し木の育て方の一番大切なポイントは、鉢植えで育てることです。いきなり地植えすると、環境に適応できなくて枯れてしまいます。鉢植えであれば、日当たりや気温の高低に合わせて場所を移動させながら、バラ苗を管理できます。まずは小さい鉢で育てた方が、失敗がありません。水やりの回数は増えますが、その分こまめにばらの手入れができます。
管理場所
強い直射日光はさけ、午前中の半日だけでも日当りがあれば十分です。冬の寒い時期は、屋内で育ててください。風通しの良い場所は、病気や害虫の予防にもなります。強風には当てないよう注意してください。
生育中の摘蕾
苗によっては、植え替え後つぼみをつけるものもあります。苗を大きくしたい時期は、花を咲かせるよりも株の成長を優先させるため、摘蕾してください。
育て方の注意点
植え替える鉢は、小さい鉢から始めて、成長に合わせて大きい鉢に変えてください。いきなり大きい鉢に植えると、土の水分が多すぎて根腐れします。鉢植えして2~3年後には、地植えできます。
まとめ
バラの挿し木はやり方も簡単で、1年のうちに何度も行うことができます。挿し木の育て方のポイントを外さないよう気をつければ手間もかかりません。2~3年後には地植えできる立派な苗まで育てることができます。好きなバラを増やして、ガーデニングをより楽しみましょう。
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出典:BOTANICA