バラ苗の種類とは
バラは3~4年で成木になるといわれ、成木に近いほど丈夫で多くの花を咲かせます。流通するバラ苗のほとんどが成木より前の幼い苗で、10月~翌2月に短い枝だけのついた大苗(2年生苗)、3月下旬~7月に緑の葉がついた新苗(1年生苗)と、時期により大きく2種類にわけられます。さっそく、それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
バラ大苗の特徴
大苗(2年生苗)とは、根張りのよい野薔薇を台木に、穂木を芽つぎ、切りつぎしたものを畑で1年間育て掘り上げた苗です。バラの休眠期である10月~翌2月に多く流通し、園芸店に並んでいるうちに春を迎え新芽が出ている大苗もあります。大苗の価格は高いですが、枝や根がしっかり育っているため、病気に強く育てやすい特徴があります。
バラ大苗の種類
「裸苗」
一般に大苗はロングポットに仮植えして販売しますが、ネットショップでは冬季限定で土に植えず、根が露出した裸苗が流通します。植え付けまで根が乾かないよう取り扱いに注意が必要なため、バラの栽培になれた上級者向けの苗といえるでしょう。ただし配送コストを抑えられる分、普通の大苗よりも安い価格で購入できます。
「木立性バラ大苗」
大苗の枝は太く木質化していて丈夫ですが、寒い時期に地植えをした場合は、寒さ対策をして枝や根が傷むのを防ぎましょう。鉢植えの場合は、軒下で霜や強い風にさらされないよう管理します。木立性のバラは、植え付けた年の3月に芽吹き、4月につぼみがみえ、5月には花を咲かせます。咲いたバラを早めにカットするのが、次の芽のためになります。
「つる性バラ大苗」
つる性のバラは、株のエネルギーを新しい枝をのばす力に使うため、植え付けた年の春に花が咲かないことが多いでしょう。株元から勢いよく伸びる枝(ベーサルシュート)や、枝の中間からでる枝(サイドシュート)の先端に養分が集まりすぎないように、ピンチして管理します。たくさんの花を咲かせるまで1年間かかりますが、丈夫で枯れる心配が少ないことから人気です。
バラ大苗の選び方
バラをよく咲かせるには、日当たりや排水性のよさなど、栽培環境を整えること、そして健康な苗を選ぶことがなにより大切です。大苗はバラの栽培に適した環境で1年間育てた苗のため、枝も根も太く成長しており、接ぎ口はがっしりとしています。細い枝がたくさんついているより、少なくても短く太い枝のついているほうがよいでしょう。
大苗の選び方まとめ
- 株元の枝が木質化している
- 切り口や枝が変色していない
- 根が太く癌腫病になっていない(裸苗)
- 直径1㎝ほどの太い枝が1本以上ある
ボタニ子
次ページからは「バラ新苗の特徴」について紹介します!
出典:筆者撮影