日本の冬を彩る椿
一般的に、ヤブツバキが椿(ツバキ)と呼ばれています。学名はカメリアジャポニカです。耐寒性や耐暑性にも強く日陰でもよく育つため、庭木や家の目隠しとして人気があります。また街路樹にツバキが植えられていることが多いのは、土を選ばず比較的よく育つからです。
基本情報
和名 | ツバキ | camelia japonica | ||
園芸分類 | 庭木 | 花色 | 白、赤、ピンク | |
形態 | 高木 | 科名属名 | ツバキ科ツバキ属 | |
原産地 | 本州、四国、沖縄、台湾、朝鮮、中国 | 開花時期 | 11月~12月、2月~4月 | |
特性 | 常緑樹 | 草丈 | 5~10m | |
耐寒性 | 強い | 耐暑性 | 強い |
怖いイメージが持たれている
美しい椿ですが、怖いというイメージを持られることもあります。たとえば「病人への見舞いとして椿を持って行かないこと」が挙げられます。これは椿が花首から丸ごと落ちる様子が「首が落ちる(命が尽きる)」とされ、不吉といわれているからです。また、年を重ねた椿は化けるという怖い言い伝えがあります。椿の葉が何年経っても艶やかで妖艶であることが由来といわれています。
ボタニ子
首から落ちる椿を見たら、ドキッとしちゃうかな。
ボタ爺
花の姿がサザンカと似ているが、サザンカは花びらが散っていくから違いがわかりやすいぞ。
椿全体の花言葉
日本での椿全体の花言葉
椿(ヤブツバキ)全体の花言葉は華やかな花色・咲き姿でありながら、花自体に見た目と違い香りがないことが由来します。
椿全体の花言葉
- 控えめなすばらしさ
- 気取らない優美さ
- 誇り
ボタニ子
どちらかというと派手な印象だけど、花言葉が控えめ!おとなしい感じがするね。
海外での椿の花言葉
海外では、椿はカメリアの名前で栽培されています。シャネルがカメリアをモチーフに使っているのは有名ですね。海外での椿の花言葉は日本の花言葉とは異なり、崇高な印象を与えるものです。
海外での椿の花言葉
- 完璧(perfection)
- 感嘆、称賛、感心(admiration)
椿の花言葉【色別】
椿の花言葉①赤
赤い椿は、椿のシンボル的カラーといえます。鮮やかな赤い椿は、冬のややさびしい景色によく映えます。
赤い椿の花言葉
- 控えめな素晴らしさ
- 謙虚な美徳
- 気取らない優美さ
- 気高い理想
椿の花言葉②白
白い椿は、赤い椿の開花時期より遅れて花が咲きだす種類が多いです。白い花弁で雄しべが黄色、コントラストがハッキリしています。白い椿は優雅な印象を与え、庭木として人気を集めています。
白い椿の花言葉
- 完全なる美しさ
- 至上の愛らしさ
- 申し分ない魅力
ボタニ子
海外では「熱愛、憧れ(adoration)」「愛らしさ(loveliness)」の花言葉がつけられているよ。
椿の花言葉③ピンク
ピンクの椿は、淡い色合いの品種が多いです。ふんわりとしたかわいらしさがあり、SNSでも人気を集めています。
ピンクの椿の花言葉
- 控えめな美
- 控えめな愛
- 慎み深い
ボタ爺
海外での花言葉は「思慕、憧れ(longing)」じゃ。
椿の花言葉④黄色
中国で発見された黄色い花の椿は非常にめずらしく、「金花茶」と呼ばれています。近年、日本でも苗木が販売されています。花言葉の「円満」は、中国で黄色は「お金」や「富」を表していることが由来です。
黄色い椿の花言葉
- 円満
- 理想の愛
- 控えめな愛情
- 謙虚さ
ボタニ子
お金や富がたくさんあると満たされるから「円満」ということかしらね。
椿の花言葉⑤黒
赤より黒がかった色合いの椿に「黒侘助」「江戸椿」があります。黒味がかった椿はシックでミステリアスな雰囲気が漂います。花言葉は、ほかの椿と同様に控えめなイメージでありながら気品を感じさせるでしょう。
黒い椿の花言葉
- 気取らない優雅さ
椿の花言葉【種類別】
乙女椿の花言葉
乙女椿は、淡いピンク色の花を咲かせる椿です。ほかの品種と違って花弁が多く、椿の特徴である黄色い雄しべが見えません。可憐な姿が由来の花言葉をもちます。
乙女椿の花言葉
- 控えめな美
- 控えめな愛
- 慎み深い愛
ボタニ子
乙女椿のかわいらしい花姿は、SNSで人気!たくさん画像がアップされているよ。
侘助の花言葉
侘助は古くからある椿の種類です。シンプルな佇まいで茶室の一輪挿しとして好まれました。花言葉もその様子と重なります。
侘助の花言葉
- 控えめ
- 簡素
- 静かなおもむき
椿を見かけたら花言葉を思い出してみよう!
寒さが強くなるにしたがって、街中に椿の花が増えてきます。美しい花と艶やかな葉は、冬景色のアクセントとして見る人の目を楽しませてくれるでしょう。冬のひと時、椿の花を目にしたら花言葉を思い出してみてはいかがでしょうか。
出典:写真AC