オオアマナ(大甘菜)と同じ種類の植物
オオアマナと同じように、学名にOrnithogalum(オーソニガラム)が付く植物は世界に100種類以上あって、園芸種では30種類ほどの仲間があります。ここではその中から代表的な5種類をご紹介します。
オーニソガラム・アラビカム
オーソニガラム・アラビカムは地中海沿岸原産です。50cmほどの草丈なので、オオアマナより少し背が高くなります。茎の先に3cm程度の乳白色の花を10輪ほど咲かせて、とてもいい香りがします。オオアマナと違うのは、花の中心にある雌しべが大きくて黒い色をしているところです。それゆえ、クロボシオオアマナという和名が付いています。白と黒のコントラストが際立って美しいですね。
オーニソガラム・サンデルシー
オーニソガラム・サンデルシーは1~1.5mぐらいまで伸びて、オーソニガラムの中では背が高くなる種類の花です。葉も太くて刀のような形をしていて、全体的に大柄な見栄えのする植物です。花は10輪ほどが円状に丸くなって咲きます。この花も雌しべが黒いのが特徴です。花持ちもいいので、フラワーアレンジメントや生け花にも最適ですね。また、見た目が白い星のようなので、ミルクスターという別名で呼ばれています。
オーニソガラム・シルソイデス
オーニソガラム・シルソイデスは、南アフリカ原産で高さは20~50cmです。開花時期は4~6月、10cmほどの穂状の花で、下から上へと次々白い花を咲かせます。その姿から「マウントエベレスト」という名前で販売されていることもあります。確かにエベレストに似ていますよね。花持ちが良くて純白の花姿が美しいので、フラワーアレンジメントにもよく使われて、結婚式のブーケとして人気が高い種類の花です。
オーソニガラム・タビウム
オーソニガラム・タビウムはこの種類の中では珍しく、鮮やかで明るい黄色やオレンジ色の花を咲かせます。草丈は30~40cmほどなので、鉢植えに適した種類です。開花時期は4~5月、花がそろって開花して一ヶ月以上咲き続けます。オレンジ色など華やかな色合いなので、この花を植えていると庭のワンポイントとしてとても映えますね。
オーニソガラム・ミニアツム
オーニソガラム・ミニアツムも黄色やオレンジ色の花が咲きます。オレンジ系の花は寒さに弱い場合があるので、鉢植えにして冬場は軒下や室内に入れる方がいいでしょうね。
オオアマナに似ている植物
アマナ
アマナは日本や中国原産で、開花時期は3~4月、早春の季節に咲く種類の花のひとつです。草丈は10~20cm、一本の茎に一輪の花を咲かせます。原種のチューリップみたいな花ですが、確かにオオアマナにも似ているので、オオアマナの名前の由来になったというのもよくわかります。花びらの裏側に紫色の筋が入っているので、ここを見るとオオアマナと見分けられますね。
ハナニラ
ハナニラは南アメリカ原産で、名前の通り、葉をこするとニラの匂いによく似た香りがします。一見オオアマナとよく似た六角形の白い花ですが、しべのあたりの作りが少し違うので見分けることができます。植えっぱなしでもよく増えて育てやすい種類の植物です。
まとめ
このように、オオアマナは真っ白な花が美しくて、丈夫で育てやすい植物です。花が次から次へと咲き続けて開花時期も長いので、庭に植えておくと重宝しますよ。オオアマナの仲間には白以外にオレンジ色などの華やかな色合いの種類もあるので、切り花やフラワーアレンジメントでも楽しんでみてくださいね。
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出典:写真AC