アサツキの育て方!植え方から収穫までの栽培管理のコツを解説!

アサツキの育て方!植え方から収穫までの栽培管理のコツを解説!

青ネギに似た見た目と用途の野菜、アサツキ(浅葱)。育て方は簡単で、しかも数年間収穫できる野菜のため、家庭菜園初心者にもおすすめです。アサツキの植え方や育て方、収穫する時期や長く収穫するコツ、さらに分葱や青ネギとの違いや特徴などを説明します。

記事の目次

  1. 1.アサツキ(浅葱)の特徴
  2. 2.アサツキと青ネギとわけぎの違い
  3. 3.アサツキの育て方
  4. 4.毎年アサツキを収穫するためには
  5. 5.まとめ

アサツキの育て方

出典:写真AC

アサツキの植え付け時期は7〜9月、収穫時期は春(3月〜4月頃)と秋(10月〜11月)の年に2回です。栽培場所は半日陰でも十分に育ちますが、過湿には弱いため、水捌けのよい土で育てます。また、ネギ科の植物は病害虫に強いため、手間なく育てられるのも特徴です。ここでは、栽培の手順を説明します。

アサツキ育て方①栽培の準備

Photo bycongerdesign

準備する物は以下の通りです。

  • アサツキの種球(100g〜300g)
  • 野菜用培養土
  • 化成肥料
育て方が地植えなのか、プランターかによって必要な物や量が異なります。各項目で確認しましょう。

アサツキの球根の選び方

出典:写真AC

アサツキの種球は7月頃から出回り、100gあたり200円〜400円程で購入できます。プランター(60cm幅)栽培の場合、種球100gで十分な量です。種球の欠けや傷が付いていないか、カビが生えていないか確認しておきましょう。状態がよくないものを植え付けても、生育はよくありません。種球は外皮を剥き、塊は2〜4球になるよう分けておきます。

地植えの準備

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植え付け2週間前までに、1㎡あたり堆肥2kg、石灰用土150gを混ぜ耕しましょう。そして1週間前に化成肥料150gを混ぜ、土に馴染ませておきます。土から自作する場合、赤玉土7:腐葉土2:バーミキュライト1の割合に、堆肥や石灰用土、化成肥料を混ぜます。植え付ける1週間前までに馴染ませておきましょう。

プランター栽培の準備

プランターは、幅60cm以上、深さ15cm以上のものを用意します。プランターの底が隠れるぐらいの底石も準備します。深さが15cm以上であれば、鉢で育てることも可能です。

Photo by yto

アサツキのプランター栽培では、市販の野菜用培養土がおすすめです。野菜の栽培に適した土と、生育に大切な肥料がバランスよく配合されているため、すぐに植え付けができます。プランターのサイズが40型なら、野菜用培養土は10L程度必要です。

プランターや底石、土も100円ショップで揃えられるから、気軽に始められますね!

アサツキの育て方②種球の植え方

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アサツキの種球の植え付け時期は、7月~9月頃です。生育が順調に進み、早ければ翌年の春には初収穫できます。

地植えでの植え方

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よく耕した土に、畝の高さ6cm〜7cm、株間10cm〜20cm間隔で種球を植え付けます。種球の尖った部分が少し土から見える程度の浅植えにします。1カ所に2〜4球ずつまとめて植えましょう。植え方が深過ぎると芽の出る時期が遅くなり、生育に影響が出るため注意しましょう。雑草対策にマルチング(※1)をしておくと、管理、収穫が楽です。

(※1)マルチングとは土の表面をビニールや藁、ウッドチップなどで覆い、土の乾燥予防や土温調整、雑草を防ぐために用いる、園芸のテクニックの1つです。
出典:筆者撮影

植え付け時は土全体にたっぷりと水やりをしましょう。その後は、土表面が乾いてる際に水やりします。乾燥気味で管理しましょう。早ければ1週間で萌芽します。

プランターでの植え方

Photo byMemoryloon

まず、プランター(または鉢)の底が隠れる程度に底石を入れます。その上から土を縁から下3cmの量まで入れます。プランター栽培の場合、中央に1列か2列、株間10cm〜15cm空けて植え付けましょう。植え方は、地植えと同じく1つの穴に種球2〜4球ほどが目安です。尖端を上に、土から少しはみ出るように植え付けます。鉢の場合、1カ所〜3カ所に植え付け、成長した根が混み合い過ぎないよう注意しましょう。

Photo byannawaldl

植え付け直後は、プランターの下から水が出る程たっぷり水をあげ、もう一度しっかり土全体に水をやります。その後の水やりは、土表面が乾いたその都度たっぷり行いましょう。アサツキは過湿より乾燥を好む特徴があるため、水やりに迷ったら翌日に行っても問題ありません。

アサツキの育て方③追肥

出典:写真AC

アサツキはもともと生命力が強いため、肥料を多く必要としません。しかし、適した時期に追肥することで長く栽培でき、収穫量が増やせます。長く楽しむために、適切な管理をきちんと理解しましょう。

地植え栽培の追肥

草丈が10cmくらいの頃に最初の追肥です。化成肥料を用量に従って施します。おおよそ1㎡に対し、化成肥料一握り程です。地植えはプランターに比べて土の量が多いため、必要な養分も豊富です。そのため肥料を与えなくても、成長に大きく影響はありません。しかし、2週間に1度程度の追肥を行ことで葉も元気になり、長い間収穫できます。アサツキの成長の様子を見て、肥料を調整しましょう。

種球の植え方が浅過ぎて、株元が不安定なことがあります。ぐらついるようなら土寄せして、真っ直ぐ育ててあげましょう!

プランター栽培の追肥

プランター栽培の追肥も、地植え同様に草丈10cm程度から行います。プランター栽培の場合は手軽に追肥できる液体肥料(液肥)がおすすめです。成分が葉や根にダイレクトに届くため即効性があります。希釈した液肥を、水やりのタイミングに合わせ一緒にまいてもよいでしょう。

アサツキの育て方④収穫

出典:写真AC

草丈20cm〜30cm程度に成長すれば、いよいよ収穫です。株元を3cm程度残し、収穫しましょう。そうすることで新しい葉がまた出て、11月中旬頃まで繰り返し収穫できます。また、アサツキは球根も美味しく食べられるため、一部を引き抜き、アサツキ全体を味わってもよいでしょう。霜が降りる時期になると一旦葉が枯れ、翌年の春、新しい葉がまた生えてきます。このようにアサツキの球根栽培では、2〜3年繰り返し収穫が可能です。そのために必要な簡単な手入れ方法を次の項目で説明します。

毎年アサツキを収穫するためには

出典:写真AC

5月~6月に花が咲き、葉が枯れ落ちるとアサツキは休眠期に入ります。そのまま球根(鱗茎)を土壌に残し、適宜肥料を与えると、2〜3年はアサツキの収穫が可能です。しかし、球根が分球し成長したアサツキは、球根が痩せて収穫量が減ることがあります。また、土壌内の病害虫のリスクもあるのです。毎年安定したアサツキの収穫を目指すなら、この休眠期に球根を掘り起こし、新たな種球を育ててみましょう。

種球の育て方

葉が黄色く枯れ始めた休眠期に、球根を掘り上げましょう。この頃には、1つの球根から2〜7個程度分球しています。球根を日陰で8月頃まで干し、乾燥させ、植え付けまで保管しましょう。春のアサツキの収穫を2〜3回で切り上げ、肥料を与えると子球も太ります。一部のアサツキを、種球用に分けて育てるのもよいでしょう。これらを毎年植え替えることで、美味しいアサツキが安定して収穫し続けられるのです。

花が咲いた後、その種からアサツキが増えることもあります。広い場所での栽培は、嬉しい誤算があるかもしれませんね!

まとめ

出典:写真AC

アサツキ栽培は、身近で簡単にできる家庭菜園の1つです。また、その花は薄紫色でかわいらしく、観賞用として栽培しても楽しめます。青ネギより少し高級感のあるアサツキの見た目と味で、料理が一層華やかに美味しく感じられることでしょう。ぜひ、楽しんで育ててみてください。

フジworks
ライター

フジworks

小さな花壇とバルコニーで、果樹の手入れや季節のガーデニングを楽しんでいます。一年中、草花と野菜栽培を楽しむため、花壇の手入れに試行錯誤しています。

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