コノフィツムの育て方
コノフィツムは過酷な環境で育つので、基本的には丈夫な植物です。しかし、高温多湿に弱く、夏場の栽培には少しポイントがあります。こちらでは、コノフィツムの基本的な育て方についてご紹介していきます。
育て方①用土
蒸れに弱いので、水はけがよい用土が基本となります。一番手軽なのは、市販の多肉植物用の土を使用することです。各メーカーによって排水性や保水性に違いがありますが、基本的には水はけがよいものばかりですので、どれを選んでも大丈夫です。
自分で配合する場合
自分で用土を配合する場合は、赤玉土:鹿沼土:軽石を2:2:1で混ぜたものをベースにしましょう。より排水性を高めたい場合は川砂、保水性を高めたい場合はバーミキュライトを混ぜて調整してみてください。
育て方②植え替え
鉢から苗を抜いたら、根をほぐしながら古い土を落としましょう。細い根や傷んだ根を除去し、ハサミで1/3ほどに切り詰めておきます。鉢に鉢底石を入れて、半分ほどまで用土を入れたらコノフィツムを仮置きしてください。位置を決めたらさらに用土を足し、最後に鉢をトントンと軽くたたいて、用土が馴染ませましょう。
植え替えの時期
植え替えをするのはなるべく、生育期の初期である10~11月頃に行いましょう。生育期終盤で植え替えをしてしまうと、十分に根が発根する前に休眠期を迎えてしまいます。
育て方③置き場所
秋~春の置き場所
生育期である秋~春にかけてはしっかりと陽に当てることが大切です。屋外であれば陽の差し込む軒下などが適し、室内であれば南向きの部屋の窓際がよいでしょう。しっかりと陽に当たることで健康に育ち、夏越しや冬越しを成功させやすくなります。
夏の置き場
高温多湿に弱く、夏に休眠期を迎えるため、直射日光を避けて半日陰で風通しのよい場所に置いてください。特に風通しが大切で、風通しが悪い場所しかない場合は、扇風機などで人工的に風を作ってあげましょう。また、エアコンの効いた室内は涼しいですが、エアコンを止めると思いのほか高温になることがあるので注意が必要です。
育て方③水やり
生育期である秋~春は週に一度、たっぷりの水やりをします。鉢底から水が流れ出るくらい十分に水やりをしましょう。冬場の寒い時期は、暖かい日の日中に水やりをしてください。寒い日が続くと、明け方の冷え込みで鉢内が凍ることがあるので注意が必要です。
夏の水やり
休眠している夏の間は基本的には水やりをせずに断水をします。しかし、自生地では雨は降りませんが、潮風や霧を浴びることによって水分を吸収しているとも考えられています。そのため、2週間に一度程度、軽く霧吹きをして葉水を与えるのがポイントです。
コノフィツムの増やし方
コノフィツムの主な増やし方は、株分けと実生です。株分けは比較的簡単ですが、順調に育っても1年で倍にしか増えません。実生は少しコツがいりますが、一度にたくさんの株を増やせる方法です。こちらでは、それぞれでの増やし方をご紹介していきます。
株分け
コノフィツムは順調に生育すると、1年ごとに倍々に株が増えて群生していきます。この群生した株を、株分けすることで手軽に増やせます。失敗の少ない増やし方ですので、初心者の方にもおすすめです。
株分けの準備
まず、鉢から株を抜き、用土を落とします。次に、指で軽く引っ張って、古い根を取り除きましょう。株分けする双方に軸と根が残るようにハサミで切り分けます。株元に古い皮が残っている場合は、きれいに取り除いておいてください。
植え付け
鉢底に鉢底石を入れ、その上に用土を足します。殺虫剤を入れ、さらに用土を足し、苗を仮置きしながら周りに用土を足していきます。根がない株はワイヤなどで固定し、水をたっぷりとかけて発根を待ちましょう。
実生
コノフィツムの種子は非常に小さく、採種するのが非常に難しいです。しかし、インターネット上ではさまざまな種類の種子が販売され、比較的簡単に入手できます。米粒のような大きさから徐々に成長していく姿を見られるのが実生の醍醐味ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
実生の準備
鉢に市販の種まき用土か赤玉土を入れ、あらかじめ水やりをして用土を湿らせておきます。用土の表面になるべく種子が重ならないように並べましょう。保湿のために鉢をラップで多い、水を入れた容器に鉢ごと入れ、腰水で管理をします。
種まき後の管理
直射日光を避け、カーテン越しなどの柔らかい光を当てて発芽を待ちましょう。1週間〜10日程度で発芽したら、ラップを外します。その後は湿度を保つために、朝晩霧吹きで水やりをします。本葉が出てきたら腰水をやめ、親株と同じように管理をしてください。
まとめ
コノフィツムの育て方についてご紹介しました。コノフィツムの育て方のポイントは夏越しです。夏をうまく乗り越えることができれば、あとはそれほど難しくありません。群生した株が一斉に開花する姿は見事ですし、さまざまな種類をコレクションするのも楽しいです。ぜひコノフィツムの栽培に挑戦してみてください。
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