ホコリタケの特徴
ホコリタケの表面はまるで細かいレース模様のようで美しく、小さい突起がたくさんあります。この突起は外側の皮で熟すと落ちてしまいます。ここからはホコリタケの特徴を紹介します。
特徴①胞子
ホコリタケは英名でパフボール(Puffball)と呼ばれて、成熟した球状の真ん中から胞子が煙のように噴き上がります。この胞子はホコリタケの球状の頭部と太く短い柄との境の部分でたくさん作られます。成熟期になり胞子がぎゅっと詰まった状態になり、雨に打たれたり踏まれたりなどの外部からの刺激によって、広く胞子を飛ばし子孫を残すのです。
特徴②薬効
ホコリタケは漢方薬では馬勃(ばぼつ)の名前で呼ばれています。漢方として利用される部位はよく熟したキノコの内部組織で、粉状にした後にしっかり乾燥させ使用します。ヨーロッパなどでも民間薬として止血に用いられ、日本でも江戸時代にはおもに止血などの目的で使用されていました。
ホコリタケに似たキノコ
オニフスベ
オニフスベは見た目がホコリタケに似ていますが大きさが違い頭部の幅が20~40cmもあります。ホコリタケの頭部の幅は4~5cmほどで採取するとき間違えることはないでしょうが、見た目はよく似ているキノコです。
タヌキノチャブクロ
似ているキノコにタヌキノチャブクロがあります。タヌキノチャブクロは枯れた木や枝の上に発生することが多いです。柄の部分は細く頭の部分の表面は粉状ですが、中にはいぼ状のものもあります。ホコリタケと同じように若い幼菌は食用になります。
キホコリタケ
キホコリタケは幼菌は白くホコリタケと瓜二つです。老菌になると色は白から黄色に変わります。キホコリタケの毒性はわかっていません。幼菌のときの見分け方は、頭部の表面が粉状でさわると白い粉が手につきます。
コニセショウロ
似たキノコとして広葉樹付近に生えるコニセショウロという名前のキノコには毒性があります。食べると消化器系と神経系の中毒を起こすので注意してください。ホコリタケと同じで成熟すると頭頂部に穴が開き、胞子が噴き出します。
ホコリタケの食べ方手順
ホコリタケはどのような手順をふめば美味しく食べられるのでしょう。まず生えている場所は森や林、生活圏内のすぐ近く公園や庭で、意外と知らないうちに見かけていることがあるキノコです。このように身近にあるキノコが食用になるのを知っている方は少ないかもしれませんね。ここではホコリタケを美味しく食べる手順を詳しく紹介します。
食べ方手順①採取
ホコリタケは日本全国の道ばたや畑などで見られるキノコです。見つけたら頭部の内側の色を確認しましょう。白いほど若い幼菌なので食べられます。採取するときは、弾力があるものを選んびましょう。柔らかいキノコは中側が変色している可能性があり食べられません。老菌の灰褐色のキノコも食べられないので採取しないでください。
食べ方手順②下準備
ホコリタケを採取したら、食べられるように下準備をしましょう。まず柄を取り除きます。そして球状の頭部の外皮は堅いので軽く湯通して皮をむき、きれいな白い部分だけを残します。白色の部分のみが火を通して食べられますよ。球状の内部が黄色になってきたものは、味が落ちるので避けたほうがいいでしょう。採取した後も内側で胞子が作られ破裂してしまう場合があります。採取するタイミングには注意しましょう。
食べ方手順③味
ホコリタケは香りがあるキノコで好き嫌いがわかれるようです。弾力のあるホコリタケを採取し調理するとはんぺんに似た食感だといわれています。味は癖がなく食べやすい食材ですが、煮るとほこりっぽい感じすることも。炒めたホコリタケはホタテに似た感じでロシアでも食されています。