和菓子について
和菓子の歴史
和菓子は歴史が古く、奈良時代に木の実や果物を指す果子から誕生しました。唐の唐菓子や、ポルトガルの南蛮菓子に影響を受け和菓子は進化していき、鎖国している時期に急速に発達し、現代の和菓子の形になりました。
和菓子の種類
和菓子には大きく分けて、生菓子、半生菓子、干菓子あります。生菓子は水分が40%以上の菓子です。生菓子の中でも、高価な菓子を上生菓子といいます。半生菓子は水分が10~30%の菓子です。干菓子は20%以下の乾燥した菓子です。和菓子は種類がいろいろあるので、用途によって使い分けることがあります。
名称 | 特徴 |
---|---|
上生菓子 | 様々な技法で仕上げた菓子。 |
茶席菓子 | 茶の席で用いる菓子。 |
引菓子 | 祝儀や不祝儀に引き出物として使われる菓子。 |
蒔もの菓子 | 発表会で招待した人に土産として贈る菓子。 |
工芸菓子 | 観賞用の菓子。 |
和菓子の日
6月16日は全国和菓子協会が和菓子の日と制定した記念日です。疫病が蔓延してしまったことから元号を嘉祥へ変え、嘉祥元年6月16日に、厄除けを願い嘉祥の儀式が行われました。嘉祥の儀式はめでたい行事として江戸時代まで続きましたが、明治時代になると廃れてしまいます。そこで全国和菓子協会が、和菓子の素晴らしさ後世に伝えるために制定したのが、和菓子の日の由来です。
6月に食べる和菓子とは
もっとも有名な「水無月」
由来・歴史
暑気払いとして6月1日に氷を食べる風習から、暦と同じ水無月と名前が付けられました。当時の庶民には氷は高価で手に入らないので、氷に似た食べ物を食べることで夏バテ予防をしました。三角の形は氷をイメージしており、小豆は邪気払いという意味があります。
夏越の祓え
夏越の祓えとは6月30日行われる神事です。半年無事に過ごせたことへの感謝と、半年間の穢れや厄災を清めるために行います。また、梅雨明けの猛暑を乗り越えるための戒めとしても行われていました。京都では暑気や厄を払う意味で、水無月を行事食としている風習があります。
旬の花をモチーフにしたもの
紫陽花
紫陽花は天気のよい時だけでなく雨の中の茶会にも合う、梅雨を代表する花です。色鮮やかな紫陽花をイメージして和菓子を作れば、美しい見た目に仕上がります。花弁に雨粒が付いた表現すればより梅雨の季節を感じます。
青梅
青梅は爽やかな香りがし、緑色の実は夏の始まりを感じられる梅雨の時期に最適な花です。練り切りで青梅を表現する場合は、丸くした餡に筋を入れて窪みを付けます。実の緑色は食紅や、抹茶を餡に混ぜることで表現が可能です。
ボタニ子
次は6月におすすめの和菓子のレシピを紹介します!