新米について
お米は、日本人にとって大切な主食のひとつです。おいしいご飯を食べられるのも、お米を作っている農家の方のおかげです。季節を問わずいつもおいしいお米ですが、最もおいしい季節といえば秋ではないでしょうか。秋に収穫された新米は、格別な味です。
新米の主な収穫地
日本では、年間8,600,000トンもの米が作られています。お米は、日本各地で生産されていますが、中でも生産量が多い都道府県の上位3県は以下です。
生産量順位 | 都道府県 | 生産量構成比 |
第1位 | 新潟県 | 7.7% |
第2位 | 北海道 | 7.3% |
第3位 | 秋田県 | 6.1% |
新米がおいしい!お米の銘柄
米どころ新潟のお米の銘柄といえば、やはり「こしひかり」ではないでしょうか。では、北海道の代表的なお米、秋田の代表的なお米とはどのようなお米なのでしょうか。特徴をみてみましょう。
新潟県産こしひかり
国内で作付けされている米は、約1/3がこしひかりといわれています。こしひかりの特徴は、炊きあがった米の強い粘りと、美しい艶です。こしひかりは、作付けの多さはもちろんですが、艶や香りでも他のブランド米に負けず、「米の王様」ともよばれています。また、新潟県の魚沼産こしひかりといえば、最高級のお米です。
北海道産ゆめぴりか
ゆめぴりかは、過去に日本穀物検定協会が実施している「食味ランキング」で、特Aの評価を受けたこともある米です。甘みや粘りがとても強いことが特徴です。こしひかりは炊くとやわらかめのご飯になりますが、ゆめぴりかはほどよい硬さがあります。北海道を代表するブランドの1つです。
秋田県産あきたこまち
あきたこまちは、こしひかりを親に持つ品種のため、こしひかりのように粘りが強いのが特徴です。香りと味は、こしひかりほどの強くありません。あきたこまちは、あっさりとした味だからこそ「いろいろなおかずの味を楽しめるお米」といってもいいかもしれません。
新米の意味・定義
新米とは、その年新しく収穫した米、収穫当年度産の米を意味します。では、いつからいつまで「新米」とよぶのか、こちらはご存知ない方も多いでしょう。新米とよぶにも、きちんとした決まりがあります。どのような決まりがあるのかご紹介します。
新米の定義
新米については、米穀年度(べいこくねんど)とJAS法で決められています。この新米の定義があることにより、間違いなく「新米」ということもわかり、安心してお米が食べられます。新米の定義は米穀年度とJAS法では違っています。米穀年度とJAS法の詳しい内容を、順番にみていきましょう。
米穀年度とは
米穀年度とは、日本で米の取引に関わる年度のことです。米の収穫期にあわせ、11月1日~翌年10月31日を米穀年度では1年間とします。これは食糧管理法に基づき、制定されたものです。この米穀年度によれば、翌年の11月1日になると新米は古米(こまい)とよばれるようになります。
JAS法とは
JAS法とは、品質に関する表示を義務付けているものです。このJAS法には、玄米及び精米品質表示基準というものがあり、新米の表示の基準が決められています。JAS法によると新米とは、収穫した年の12月31日までに、精米をするか袋詰めをしたものにだけ「新米」と表示をしてよいことになっています。
ボタニ子
新米の購入時期
新米の購入時期は、地域によって違ってきます。早い地域ですと、7月から購入できます。沖縄県・鹿児島県など暖かい地域から販売が始まり、9月頃になると東北・北海道でも新米の購入ができるようになります。
地域別新米の購入時期
7月 | 沖縄県・鹿児島県 |
8月 | 九州(鹿児島県以外)・近畿・東海・北陸 |
9月 | 関東・新潟・東北・北海道 |
新米の保管方法
お米は、精米をすると酸化がはじまります。精米をしたお米は、早めに食べきるようにしましょう。下の表が、保管の目安です。お米は保管方法も大切で、間違った保管方法だと、せっかくのおいしいお米が劣化してしまいます。
夏場 | 2週間 |
冬場 | 1ヶ月 |
保管場所
精米したお米は、15℃以下で保管をすると酸化を防げます。家の中で15℃以下になる冷蔵庫での保管がおすすめです。野菜室や冷凍庫もよいでしょう。冷凍庫で保存したお米は、冷凍庫から出したらそのまますぐに研ぐことができます。
保管容器
保管容器は、密閉できるものを選びましょう。「米びつを野菜室に入れるのはスペース的に無理」という方は、小分けにして保管するといいですよ。野菜室で保管をするなら、ペットボトルを使うととても便利です。
まとめ
秋は、おいしい新米の季節です。新米といっても、いつからいつまでの時期のお米のことを指すのか、よくわからなかった方もいらしたのではないでしょうか。米穀年度とJAS法により、きちんとした定義があることもわかりました。日本のお米はとてもおいしいので、いろいろな産地のさまざまな品種を食べ比べてみるのもいいですね。
JAS法では1月になってから袋詰めをしたものは、新米といわないのね。