オートミールとは
オートミールは、オーツ麦(燕麦・えんばく)と呼ばれる麦を原料にした加工食品です。オーツ麦を乾燥させ、殻を取り除いたパウダー状のものや、押しつぶしてシリアルのようにしたものなど形状が豊富にあります。グラノーラやシリアルなどほかの食品とブレンドしてあるタイプも人気です。
オートミールの種類
クイックオーツ | 細かく砕かれているため短時間ふやかすだけで食べられる |
オールドオーツ | オーツ麦を平たくつぶした押し麦のようなタイプで、硬く歯ごたえがあり、スープなど煮込み料理向け |
インスタントオートミール | ふやかさずそのまま食べられるため、朝食に向いている |
パウダーオートミール | 粉状なので水と混ぜるとペースト状になり、小麦粉などと混ぜて使いやすい |
歴史ある食事「オートミール」
オートミールを日常的に食べているのが、イギリスやスコットランド、アイルランドです。特にスコットランドやアイルランドでは、オートミールは「ポリッジ」と呼ばれ、朝食に欠かせない存在でした。さらに、オートミールは17世紀にはアメリカでも食べられるようになり、長い期間にわたり世界中で食べられてきた歴史があります。
オートミールの原料「オーツ麦」とは
オートミールの原料であるオーツ麦(オート麦)は、イネ科カラスムギ属の植物で穀物の一種です。ボリュームがあり、ほかの穀物に比べて少ない量で満腹感が得られるため、摂取カロリーを減らせます。また、カロリーが低いにもかかわらず、タンパク質、ビタミン・ミネラル、食物繊維といった栄養が豊富で、現代人の健康作りに効果的だと注目が集まるようになりました。
オーツ麦の栄養(100gあたり)
- カロリー:380kcal
- タンパク質:55.2g
- 脂質:4.5g
- 食物繊維:9.4g
ボタニ子
オートミールに期待できるダイエット効果
ダイエット効果①血糖値が上がりにくい
オートミールを食べても急激な血糖値の上昇が起こりません。理由は、オートミールが低GI食品なためです。GIとは炭水化物が分解され、糖になって血液中に取り込まれるまでの時間を指数化したもので、GI値が高いものほど血糖値が急激に上昇します。オートミールの原料オーツ麦のGI値は55で、低GI値です。
ボタニ子
なぜ急激な血糖値の上昇がないとダイエット効果があるのでしょう?
ボタ爺
血糖値の上昇と肥満・糖尿病などの生活習慣病には深いつながりがあるんじゃよ。
血糖値の急上昇は肥満・糖尿病の原因
血糖値の急上昇は糖尿病や肥満の原因です。脳が上昇した血糖値を感知すると、下げるためにインスリンホルモンが分泌されます。インスリンは「血糖値を下げる」以外にも「脂肪を合成する」働きがあるので、過剰なインスリン分泌は肥満の原因です。さらに、インスリン分泌を繰り返すと血糖値が下がりにくくなり、慢性的に血糖値が高い状態が続き、糖尿病のリスクが上がります。
ダイエット効果②腸内環境を整える
オートミールに含まれる食物繊維により、腸内環境の正常化、便通改善といった効果が期待できます。さらに、オートミールの食物繊維には不溶性だけではなく水溶性食物繊維も含まれているため、高コレステロール防止にも効果があるといわれており、まさにダイエット・健康の味方といえるでしょう。
オートミールで食物繊維不足解消
オートミール100gあたりに含まれる食物繊維は9gですが、これは1日に推奨される食物繊維摂取量の約半分(男性20g、女性18g)に相当します。現代人の食物繊維摂取量は1日平均15gといわれているため、1回の食事にオートミールを取り入れるだけで食物繊維不足を解消できるでしょう。
ダイエット効果③脂肪がつきにくくなる
オートミールは脂肪がつきにくい食品です。低GIのため、血糖値の上昇が穏やかで、脂肪を合成させる働きのあるインスリンの分泌量が減らせるからです。オートミールをうまく取り入れれば、脂肪がつきにくい健康的な体に近づけるでしょう。
ダイエット効果④腹持ちのよさ
オートミールは腹持ちがよいという特徴もあります。食物繊維が豊富で水分を吸ってふくれやすいからです。水でふくれやすく、かさまし効果があるため、わずかな量で満腹感が得られるでしょう。食事制限がつらいダイエットにおいて空腹を満たしてくれるありがたい存在ですね。
オーツ麦は日本語では燕麦(えんばく)とも呼ばれます。オーツ麦に関してさらに詳しく知りたい方は以下の記事をどうぞ。