ハトムギとは
基本情報
和名 | ハトムギ(鳩麦) |
学名 | Coix lacryma-jobi |
英名 | Job's tears Adlay |
漢名 | ヨクイ(薏苡) |
生薬名 | ヨクイニン(薏苡仁) |
科名 | イネ科 Poaceae |
属名 | ジュズダマ属 Coix |
形態 | 1年草 |
草丈 | 約1~1.5cm |
原産 | 中国南部~インドシナ半島、熱帯アジア |
名前と歴史
日本へは中国から伝わり「ショクムギ」「チョウセンムギ」「カラムギ」などと呼ばれましたが、今ではハトが好んで食べるので「ハトムギ」を呼ばれます。いぼ取り、病後の滋養強壮剤として食用、薬用に小規模に栽培され、主な産地は日本東北、中国、九州などです。
植物としての特徴
ハトムギの緑色の茎は根から群がって生え、葉は互生します。長さは30~60cmほど、幅は2~4cmで細長く先が尖り、縁にはざらつきがあります。葉の基部はさや状に茎を包みこむような形状になっているのが特徴です。8~9月ごろに葉腋の軸に長い花軸に稲穂のように群がって花を咲かせます。
果実の特徴
花が咲いた後に茶褐色の苞(ほう/花の根元の小さな葉)に硬い果実をつけます。果実の中には種子があり、うすい果皮に包まれています。果実の長さは8~10mmの楕円形、穂先は楕円形です。
ジュズダマとの違い
同じイネ科ジュズダマ属の植物で野生種のジュズダマはハトムギとは近縁種でよく似ていますが、まったく別の植物です。ハトムギは1年草、一方ジュズダマは多年草、ハトムギの花序は垂れ下がりますが、ジュズダマは上向きにつきます。
実の堅さの違い
ジュズダマの苞(ほう)はエナメル質で硬いという点がハトムギと異なります。ジュズダマは実が堅く指で押しつぶせないのですが、ハトムギの実はやや細長く、もろいので爪で割れるほどです。
ハトムギの育て方
ハトムギには「はとむすめ」「はとじろう」などの品種があり、種はインターネットなどで購入します。耐湿性が高く休耕田(多肥栽培)でも畑でも栽培できるので、ハトムギを育ててみましょう。
育て方①種まき
春、平均気温が15℃程度になれば種まきできます。種を20~30℃の水に1~2晩につけて沈んだ種をまきます。手で土の表面を平らにして約15cm間隔で三角形に深さ1~2cmの植穴をあけ、3~4粒ほどの種をまきます。土をかぶせて手のひらで軽く押さえてたっぷり水やりします。
育て方②水やり
発芽までは過湿に弱いので、水やりが過剰にならないよう注意して暖かい場所で管理します。その後は乾燥すると収穫量が減るので、たっぷり水を与えてを水をきらさないように注意が必要です。
出典:写真AC