モミジガサとは
モミジガサは「山菜の珍味」や「山菜の王様」とも呼ばれており、北海道〜九州地方のやや湿った山地や林に自生している植物です。8月〜10月にかけて白色の筒状の小花を咲かせるのが特徴で、春に収穫時期を迎えます。独特な味と香りが楽しめる山菜として人気のモミジガサは、栄養素もたっぷりと含まれているのが魅力です。
モミジガサの基本情報
科名 | キク科 |
属名 | コウモリソウ属 |
別名 | シトギ、シドケ、キノシタ、スドケ |
和名 | 紅葉笠 |
開花時期 | 8月〜10月 |
旬の時期 | 4月中旬〜5月上旬 |
モミジガサの栄養素
モミジガサは山菜の中でも栄養価が高く、カロテンやビタミンCなどが豊富に含まれているのが特徴です。モミジガサに含まれている栄養素の中でも鉄分はとくに豊富で、その量はほうれん草のおよそ5倍だといわれています。
モミジガサの効能
鉄分が豊富なモミジガサには「貧血の改善」や「だるさや動悸の軽減」などの効果が期待できます。また、βカロテンも含まれているので、皮膚を健康に保つ効果や視力の維持、エイジングケアなどにも効果的です。最近では、がん予防や循環器疾患の回復効果も期待されています。
モミジガサの名前の由来
モミジガサは、新葉の状態のときに傘が閉じているような姿をしています。また、葉が開くと「紅葉(もみじ)」の葉にそっくりなので、2つの性質から「モミジガサ」と名付けられました。また、別名の「シドケ」は「しおれる」がなまってつけられた名前で、収穫するとすぐにしなしなにしおれてしまう様子から名付けられています。
モミジガサの花言葉
モミジガサには「幸福な日々」「罪と罰」という花言葉がついています。栄養満点なモミジガサは古くから食卓に並んでいた山菜です。家族みんなで食卓をかこむ様子から「幸福な日々」という花言葉がついたといわれています。
モミジガサの特徴
モミジガサはキク科に分類される山菜で、やや湿った場所に自生しています。群生する性質があり、雪解けの季節に山へ山菜採りに行くと、土から新芽が伸びているのが特徴です。この時期がちょうど葉がやわらかく、モミジガサの食べ頃といわれています。そんなモミジガサの葉や花の特徴について見ていきましょう。
葉
モミジガサの葉は、名前のとおり「紅葉(もみじ)」の葉に似ており、名前の由来にもなっています。葉が開く前は、傘を閉じたような個性的な形をしているのが特徴です。葉のサイズは5cm〜10cmほどで、新葉はやわらかいですが旬をすぎると硬くなってきます。そのため、葉が開ききらない4月中旬〜5月上旬が旬の時期です。
モミジガサの収穫方法
収穫する場合は、茎が太くて葉が開ききっていないものを選ぶのがポイントです。20cmほどまで成長しているモミジガサは、茎を手で折って簡単に切り取れる部分で収穫していきましょう。新芽は地面近くに生えていて手では収穫が難しいため、ナイフなどを使って根元から切り取るのがおすすめです。
花
モミジガサの開花時期は8月〜10月で、茎の先端に円すい状の花を咲かせます。花びらは白色で、頭花の部分だけ薄紫色をしているのが特徴です。花冠が5つに分かれており、いくつもの小花が集まって綿毛のようにまん丸とした形をしています。
次のページでは、見分け方とおすすめの食べ方をご紹介します。