バーベキュー用に「炭」を自家製したい!かんたんな材料で作る方法を紹介

バーベキュー用に「炭」を自家製したい!かんたんな材料で作る方法を紹介

「炭」はバーベキューに欠かせないもののひとつです。自作するのは面倒に思われがちですが、作り方はとてもシンプルです。今回は炭の作り方の中から、自宅でできるかんたんな方法を3パターン紹介します。炭を作ってバーベキューやキャンプをさらに楽しいものにしましょう。

記事の目次

  1. 1.炭は買わなくても自宅でかんたんに作れる!
  2. 2.炭のかんたんな作り方①アルミホイルを使って
  3. 3.炭のかんたんな作り方②空き缶を使って
  4. 4.炭のかんたんな作り方③ダッチオーブンを使って
  5. 5.炭ができる原理とは
  6. 6.炭を作る際の注意点
  7. 7.自分で炭を作って楽しもう!

炭のかんたんな作り方③ダッチオーブンを使って

ダッチオーブンを持っているのなら、缶やアルミホイルを準備しなくても炭作りを楽しめます。密閉性が高く、フタとの間に適度な通気口ができるため、木材をセットするだけでかんたんに炭が作れます。キャンプやバーベキューにはある程度の量の炭が必要ですが、ダッチオーブンならまとめてたくさんの炭が作れておすすめです。

材料

  • ダッチオーブン
  • 木材
  • 熾火(おきび)
  • 鍋つかみ

ダッチオーブンの大きさは、ココットサイズの小さなものからカレーやシチューが作れる大判のものまで、手持ちのダッチオーブンならどんなものでも構いません。炭を作ったあとはススなどで汚れるため、使った後はきちんと手入れをしてください。木材はダッチオーブンに入る大きさのものであれば、松ぼっくりでも小枝でも構いません。

作り方

①ダッチオーブンの準備

ダッチオーブンの中に、炭にしたい木材や植物を入れます。詰め込み過ぎると時間がかかるため、適量を心がけましょう。松ぼっくりや花などの形を残したい場合は、重なり合わないようにある程度の空間を作っておくと、取り出しやすいだけでなく壊れにくくなります。

②熾火の用意

ダッチオーブンを使って炭を作る際は、屋外に熾火を準備しましょう。熾火の作り方はシンプルで、薪をくべて火をつけるだけです。地面に直接薪を置くと、芝を傷めたり火事を誘発したりする恐れがあるため、焚火台を使用しましょう。炎をあげて燃えた後、中まで赤く色づき炎が収まったらできあがりです。

ボタニ子

ボタニ子

熾火ってそもそも何なのかしら?

ボタ爺

ボタ爺

熾火とは、薪などが炎を上げずに芯の部分が真っ赤に燃えている状態のことじゃよ。炎がないにもかかわらず非常に高温なのが特徴なんじゃ。

ダッチオーブンで炭を作りたいのですが、自宅のガスコンロでもできますか?

自宅のガスコンロでも作れないことはありませんが、熱量が少ないこともあり、長時間かかるうえに煙が部屋に充満するためおすすめしません。

③ダッチオーブンを火であぶる

熾火ができたら、その中に用意したダッチオーブンを置いてください。フタの隙間から煙が出てくるので、収まるまで待ちましょう。ダッチオーブンの大きさにもよりますが、できあがりまで3時間~6時間ほどかかります。煙が出なくなったら火から下ろし、フタをつけたまま冷まして完成です。

一斗缶やドラム缶を使っても炭は作れますか?

一斗缶やドラム缶を使っても炭作りはできます。ドラム缶は扱いが難しいこともあり、素人の炭作りには向きません。一度にたくさんの炭を作りたいならば、一斗缶で作りましょう。ただし若干手間がかかることもあり、ある程度炭作りに慣れた人におすすめします。一斗缶でもドラム缶でもある程度大きな火種が必要なるため、広めの環境が必要です。

炭ができる原理とは

Photo byflyupmike

炭を自作する場合、炭ができる原理を理解しておくことが成功の手助けになります。原理を理解せずにやみくもに木材を燃やしていては、質の悪い炭ができあがるか、もしくは失敗してしまうケースも考えられます。炭ができる原理をしっかりと把握して、楽しみながら炭作りを成功させましょう。

原理①燃やさず炭化

炭作りで大切なのは、木材を「燃やす」のではなく「炭化」させることです。炭化とは、物を燃やして炭素のみが残る現象のことをいいます。物が燃えるには酸素が必要ですが、単に燃やすだけではやがて燃え尽き、炭にならずに灰になってしまいます。これは「酸素」の力で燃えすぎるのが原因です。炭作りするときは、少ない酸素で蒸し焼きにするのがポイントです。

原理②成分分解

物が燃えて炭になるためのポイントは「成分分解」です。木材を燃やすと、発熱と同時に酸化反応が始まります。さらに燃え続けていくと揮発性の高い二酸化炭素や一酸化炭素が発生し、タール、木酢液、スス、木ガスなどに分解されていきます。炭素は揮発性が低く蒸発しにくいため、燃やし続けることで最終的に炭素の塊である「炭」が残るわけです。

原理③高温を維持

炭を作るには、高温の状態を維持する必要があります。木材は熱すると成分分解を始めますが、温度が低いと不必要な成分がうまく抜けていきません。最低でも260℃以上は必要で、500℃~1000℃が炭作りに適した温度といわれています。ホットプレートでお好み焼きを焼くのがだいたい260℃のため、かなりの高温状態を作らなくてはなりません。

炭を作る際の注意点

①火傷

Photo byStones

自宅で炭を手作りする際に気をつけてほしいのが「火傷」です。どの作り方で炭を作っても長時間火を扱うことになるため、火元に常に注意を払いながら、道具の取り扱いに十分注意しましょう。熱したものは直接手で触らず、トングや鍋つかみなどを使用してください。子どもと一緒に作る際は特に注意し、子供から目を離さないようにしましょう。

②煙

Photo byArtTower

炭を作る過程で出てくる「煙」にも注意が必要です。煙には二酸化炭素、一酸化炭素、水素、炭化水素などが含まれています。大量に吸い込むと体に悪影響を及ぼす場合があるため、自宅で作る際にはしっかりと換気をしましょう。可能であれば庭やベランダなど屋外での作業がおすすめです。その際はご近所に迷惑が掛からないように配慮してください。

③備長炭は作れない

炭作りは自宅でかんたんにできますが、備長炭は作れないことを覚えておきましょう。備長炭を作るには、木材を約3日間乾燥させてから焼き始め、焼きあがりまで約1週間もかかります。炎の調整や窯出しのタイミングなどには経験やコツが必要です。熟練した技術を持った職人でも大変な作業であり、素人が備長炭を作るのは難しいといえます。

自分で炭を作って楽しもう!

Photo bymarkusspiske

「炭は買うもの」というイメージが強いですが、実は自宅で簡単に作れます。キャンプやバーベキューなども、自作した炭を使うことで楽しさがさらにアップします。炭は使い道も豊富で、おしゃれな消臭剤として使えるだけでなく、水をおいしくする効果も期待できる点も魅力です。さまざまな場面で使える「炭」を、ぜひ自宅で楽しく作ってみてくださいね。

Anna
ライター

Anna

大きなお庭のある暮らしに憧れながら、バルコニーでひっそりガーデニングを楽しんでいます。

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