フダンソウとは?
基本情報
形態 | 一年草、二年草 |
学名 | Beta vulgaris var.cicla |
科名・属名 | ヒユ科・フダンソウ属 |
和名 | 不断草(ふだんそう) |
原産地 | 地中海沿岸 |
フダンソウとは、くっきりとした葉脈と大きな葉っぱが目を引く葉野菜です。ビーツをもとに葉野菜として改良されたことから「リーフビート」ともいわれます。カラフルなタイプのものは日本ではまだ珍しい存在ですが、欧米ではサラダや添え物として食卓に上がる機会が多いです。華やかな見た目と育てやすさから、家庭菜園にも人気です。
フダンソウはビートの仲間なのですか?
フダンソウはビートを改良して作られたものであり、同じヒユ科の仲間です。ビートは根を食べる「根菜」ですが、フダンソウは葉が大きく育つように改良された「葉野菜」です。全く異なる野菜のように思われがちですが、仲間なだけあって葉の形や葉脈の様子はとても似ています。
呼び名
フダンソウは暑さにも寒さにも強く日本全国どこでも栽培できることから、各地域で独自の呼び名がつけられています。例えば、大阪では「ウマイナ」、兵庫では「シロナ」、京都では「タウヂサ」、長野では「トキシラズ」、沖縄では「ンスナバー」などです。たくさんの呼び名があるのは、フダンソウが多くの人に愛されている証といえるでしょう。
ボタニ子
漢字では「不断草」って書くよ!絶え間なく次々と収穫できる草=断つことのない草=不断草になったんだって!
フダンソウの特徴
①西洋種と在来種の2種類に分かれる
フダンソウは「在来種」と「西洋種」の2種類に分けられます。在来種は茎の色が白く細めで、葉っぱが小さいのが特徴です。見た目はホウレンソウや小松菜に似ています。西洋種は茎がカラフルで軟らかめの葉っぱが特徴です。スーパーなどで見かけられるようになった「スイスチャード」は西洋種の代表的なものです。
フダンソウとスイスチャードの違いは何ですか?
スイスチャードはフダンソウの一種であり、違いはありません。取り扱う業者によっては、在来種のものを「フダンソウ」、西洋種のものを「スイスチャード」と呼ぶこともありますが、基本的に種類は同じです。スイスチャードは別名を「西洋フダンソウ」と呼ぶこともあります。
②茎がカラフル
フダンソウの特徴といえば「茎や葉脈のカラフルさ」です。在来種は小松菜のような白色をしています。一方スイスチャードを代表する西洋種は、白のほかに赤、黄、オレンジ、ピンクなど実にカラフルです。人工的な色でなく天然な色で、もちろん安心して食べられます。料理に彩を与えてくれるため、添え物や弁当のおかずにもピッタリです。
③食べやすい
フダンソウはクセがなく、とても食べやすい野菜です。ベビーリーフはもちろん育った葉っぱも軟らかく、鮮やかな緑色とカラフルな葉脈はサラダにするとよく映えます。茎はやや硬く、加熱調理がおすすめです。フダンソウは成長しすぎると、葉も茎も硬くなり渋みもでてくるため、あまり大きくないものを選びましょう。
④通年育てられる
フダンソウは寒さにはやや弱いものの暑さには強く、ビニールハウスや暖地の露地栽培ではほぼ一年中育てられる野菜です。葉物野菜が少なくなる真夏には特に嬉しい存在です。育て方も簡単で手入れの必要もあまりなく、プランター栽培もできることから、家庭菜園にも人気があります。
⑤栄養が豊富
フダンソウには、「βカロテン」「カリウム」「マンガン」「葉酸」「食物繊維」「ビタミンK」など、豊富な栄養素が含まれています。特にスイスチャードのようにカラフルなタイプのものにはβカロテンが多く、老化防止や美肌作りに効果的です。そのほかにも、風邪予防、便秘解消、貧血予防、生活習慣病予防などさまざまな効能を持つとされます。
ボタニ子
次は、フダンソウの簡単な栽培方法を紹介していくよ!
出典:写真AC