知っておきたいアブラムシの特徴
アブラムシはセミやカメムシの仲間で、口がストロー状になっており、植物の栄養を吸って生きています。アブラムシは小さい虫で1匹いたからといってすぐに植物が枯れるわけではありませんが、つくことでトラブルを招きます。見つけたときにはすでに植物にびっしりとついているほどの繁殖力と排泄物による病気、ウイルスの媒介です。
ボタニ子
恐るべき繁殖力
アブラムシの生殖は「単位生殖」といい、オスがいなくてもメスだけで子孫を増やせます。1匹のメスは1日に5匹~10匹のメスを卵ではなく子どもの状態で産み、その子どもの体の中には次に産むメスがすでにいます。子どもを産めるようになるまで、10日くらいです。寄生している植物が混みあってくると羽の生えた個体を産み、その個体は飛んでほかの植物に寄生し繁殖を続けます。
ボタニ子
寒くなってくると、オスを産卵するのよ。そのオスと交尾をして卵を産んで越冬するのね。
ボタ爺
アブラムシは700種以上いるそうだ。すべてがこの増殖方法じゃないかもしれないが、基本的にこうやって増殖するんだよ。
排泄物によるすす病
アブラムシには、人間にとっての膀胱(ぼうこう)にあたる器官がありません。そのため植物の養分を吸い必要なアミノ酸やタンパク質は吸収し、不必要な糖分だけを流し続けます。不要な物質は粘度が高くべたべたしていて、カビが生えます。このカビが黒くすすを振りかけたようなことから、すす病と呼ばれるようになりました。本当の病気ではないため、アブラムシの駆除以外に対策がありません。
ボタニ子
せっかく育てたナスやトマト、オクラやきゅうりがこんなようすになる前に何度も木酢液をまいてアブラムシを撃退しましょう。
ボタ爺
こうなってくると、アブラムシの繁殖力と木酢液を繰り返しまくことの戦いだの。
モザイク病を引き起こす
アブラムシが媒介する、ウイルス性の病気です。アブラムシがモザイク病にかかっている植物を吸った口で、別の健康な植物を吸うため感染します。葉がモザイク模様になるのが名前の由来です。モザイク病の治療法はなく、感染した葉や植物を排除するしかありません。アブラムシのほかにコナジラミやカイガラムシなどからも感染します。
ボタニ子
アブラムシは小さいくせに、本当にやっかいな害虫ね。家庭菜園を守るためにも、根気よく噴霧することが大切よ。
木酢液でアブラムシから家庭菜園を守ろう
アブラムシは家庭菜園の大敵です。木酢液はアブラムシに殺虫する目的では効かないですが、植物の免疫力を上げたり、土壌をきれいにして丈夫な植物が育ちやすくしたりと間接的な予防効果があります。木酢液は美味しい野菜作りや、きれいな花を咲かせる手助けをしてくれます。アブラムシを防ぐためにも、苗のころから木酢液を上手に使いましょう。
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家庭菜園をしていると、どうしても敵対するのがアブラムシね。敵を知っておくのも、木酢液の使い方を工夫するコツかもね。