ビニール温室の安全な使い方【冬季】
冬に簡易温室を安全に使うには、3つ手を加える必要があります。あなたが温室をどのように使いたいかで、どこまで手を加えるのかが変わってきますので、是非チェックしてくださいね。
換気用サーキュレーターを取り付ける
入口を開けただけでは、思うような換気効果は得られません。そこで、換気用にサーキュレーターを設置します。空気の入口から離れた面にサーキュレーターを取り付けましょう。こうする事で、空気の流れが出来て、循環しやすくなります。サーキュレーターのサイズはいろいろありますが、卓上扇風機ぐらいの小さいものでも、十分ですよ。
発泡スチロールで冷気の出入りを防ぐ
ベランダや軒下など、コンクリートの上にビニール温室を置くと特にそうなのですが、冬の冷気は足元から上がってきます。それを防ぐために、床と側面を発泡スチロールで覆いましょう。温室のサイズによって必要な発泡スチロールの大きさも変わってきますので、気をつけてくださいね。
発泡スチロールカバーの作り方
準備するもの
1 | 発泡スチロールは床面1枚、側面4枚の合計5枚 (側面のサイズは、温室の2/3ほどの高さがいいでしょう) |
2 | 強力な両面テープ |
3 | ガムテープ(入口用) |
作り方
- 床面と側面3枚を、両面テープでコの字型にしっかりと固定します。
- ヒーターなどを使うための家庭用延長コードを通す穴は、コードを通してから空気が入り込まないようにガムテープで塞ぎます。
- 4枚目は出入り口になるので、ガムテープで仮止めにします。
発泡スチロールカバーの使い方
- 日中は出入り口を開放し、温室内に日光が入るようにしましょう。また、出入り口を閉めるのは夕方になります。
簡易温室用のヒーターを取り付ける
夜間でも一定の温度を保つには、ヒーターを利用します。実は、ヒーターだけだと温度が上がりすぎる危険があります。そこで、必要となるのがサーモスタットです。サーモスタットは、温室内の温度を感知して必要以上に温度が上昇しないようにヒーターをコントロールしてくれる装置なのです。園芸用ヒーターにはサーモスタットがセットになっているものもありますが、購入する時に確認しましょう。また、電源は家庭用コンセントが使えます。
延長コードにはショート対策を!
- 延長コードを外で使う場合は、差込口が濡れないようにテープやシートで保護しましょう。
1年間の効率的なビニール温室の使い方
1年を通して効率よくビニール温室を使うためにも、どんな使い方ができるかを3つご紹介します。是非、参考にして下さいね。
育苗棚として使う
種を発芽させるためには、日光や湿度の管理が重要になってきます。そこで、種を蒔いたプランターを並べれば育苗棚としての使い方があります。遮光シート、サーキュレーター、温度計などを使って適温に保つ事がポイントになります。ベランダ栽培であれば、プランターのまま大きく育てる事もできますね。
夏越し棚として使う
近頃、真夏の家庭用菜園で一番悩ましいのは、直射日光による植物のダメージではないでしょうか。ビニールシートを外し、かわりに遮光シートやよしずで覆えば、鉢植えやプランター栽培の植物を守ることができます。シートを巻き上げられるようにすれば、光量調節が楽にできますよ。
冬越し棚として使う
前章でご紹介した冬季の使い方を行えば、株の冬越しが可能になります。また、大きな温度差に当てないと開花しないような植物を育てているのなら、ヒーターは使わない状態でビニール温室に入れる事で、霜から守る事ができます。
まとめ
家庭用と言っても過言ではないビニール温室は、単体で使うよりも、追加するアイテム次第で使い方に幅が広がるので、菜園ライフが豊かになるのが最大の特徴と言えます。また、室内だけでなくベランダにも置けます。今まで二の足を踏んでいた、少し難易度の高い植物の栽培も、きっと出来るようになりますよ。是非、1年を通して使ってみてくださいね。
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