オモダカの防除方法①耕起する
オモダカなど、稲の生育を阻害する植物の駆除方法は複数存在します。一度に根絶する方法はありませんが、様々な方法を組み合わせて実践することで、その後の発生数を抑えていきます。その方法の一つが耕起です。
稲刈り後の耕起
稲の収穫後はできるだけ早く耕起すると、オモダカの生育を阻害してその後の塊茎の増殖を止めることができます。また、塊茎は乾燥に弱いので土の表面に晒されると死滅していきます。これだけでは根絶できませんが、翌年の発生数を減らすために大切なことです。
冬の耕起
冬に耕起すると、寒さ・乾燥・耕起によるダメージで塊茎はだんだん死滅していきます。
オモダカの防除方法②引き抜く
単純な駆除方法ですが、オモダカが発生し始めたら大きくならないうちに引き抜きましょう。成長してランナー(走出枝)が伸び始めると、あちこちに根を張ってしまい引き抜くことが難しくなります。
オモダカの防除方法③除草機を使う
多種多様な除草機
手押しタイプから乗用タイプまで多種多様な除草機が発売されており、自分に合うものを選べます。除草機では繊細な作業は困難ですが、稲と稲の間にある雑草を大まかに取り除くことはできます。除草機を利用する場合は、稲が除草機に負けないように丈夫に育てておきましょう。
刈り払い機に取り付けるだけで除草できるアタッチメント
軽くて作業がラクなアルミ製除草機
アルミ製 水田除草機 株間 条間 除草機 農機具 AS-60 一丁押 24.2〜25.8cm [農業資材 農業 田んぼ]
参考価格: 18,400円
効率よく作業できるエンジン式除草機
オモダカの防除方法④水稲向け除草剤を使う
少ない労力で除草
田んぼに使える除草剤は数種類あり、活用することで労力を軽減できます。時期や利用目的によって使う種類が変わるので注意しましょう。初期剤・中期剤・一発処理剤・後期剤に分けられており、田んぼに生えているヒエの葉令(本葉の枚数)を、どの薬剤を利用するかの目安にします。ヒエが見つからない、またはヒエよりも早く成長した植物がある場合は、その植物の葉令で判断できるようにラベルに記載されていることが多いです。利用するときは添付の説明書をよく読んで、適切に利用していきましょう。
除草剤の種類
初期除草剤
稲の植え付け前後、または雑草が発芽する前後に利用しましょう。発生しようとしている植物が散布された薬剤の層に触れると芽が出なくなります。すでに成長してしまった植物には効きませんので注意が必要です。一般的に、初期除草剤を利用したら中期除草剤も利用します。
中期除草剤
ヒエの本葉が1.5枚〜4枚程度のころに利用しましょう。すでに大きくなってしまった植物を駆除できます。薬剤によっては、まだ発芽していない植物にも効果があります。
一発処理剤
稲を植え付けた直後〜15日くらい、ヒエが若い間に利用しましょう。複数の有効成分が含まれているので、さまざまな種類の植物に効果があり、最もよく利用されています。
後期除草剤
上記の薬剤を散布してもまだ残っている植物があれば利用しましょう。時期は、稲の茎数が穂数と同じ数に達する頃(有効分げつ終止期)〜稲穂の大きさが1mm以上になる頃(幼穂形成期)の間です。
オモダカの防除方法⑤合鴨農法
稲の無農薬栽培や減農薬栽培では、雑草の被害を抑えることが難しいため、最近は田んぼにアイガモの雛を放して雑草を食べてもらう「アイガモ農法」が行われていることがあります。アイガモは雑草の葉も食べてくれるので、成長を抑えることができます。さらに、アイガモが田んぼを動き回ることによって稲の根に新鮮な酸素を送ることができます。
まとめ
今回はオモダカ(沢瀉)の特徴、オモダカに似た植物、駆除方法・防除方法などをご紹介しました。防除は大変なことですが、美味しいお米を収穫するためには、オモダカなどの雑草は欠かさず取り除いていくことが大切ですね。参考になりましたら幸いです。
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出典:写真AC