ミズハコベ(水繁縷)とは
ミズハコベは水田や用水路に群生する浮き草で、日本全国に分布している水生植物です。淡い緑色の葉をたくさんつけ、開花時期には白くて小さなかわいらしい花を咲かせます。「浮葉(ふよう)植物」に分類され、地下茎を伸ばして次々と増えていくのが特徴です。そんなミズハコベの水草としての特徴や育て方を紹介します。
ミズハコベの基本情報
科名 | オオバコ科 |
属名 | アワゴケ属 |
別名 | 水草、浮き草 |
分類 | 浮葉植物 |
形態 | 多年草 |
分布 | 日本、ヨーロッパ |
ミズハコベの特徴
ミズハコベは5月〜6月にかけて、田植えを終えた水田や、湧き水由来の用水路などに密生して育成する植物です。淡い緑色の葉に、白色の苞をつけた小さな花を咲かせます。茎は軟弱でとても細いですが、水中で分岐して次々と増えていくのが特徴です。別名で「浮き草」と呼ばれており、似た名前の植物に「アオウキクサ」があります。下の記事も参考にしてみてくださいね。
「ミズハコベ」と「ハコベ」との違い
春の七草としても馴染み深い「ハコベ」は、七草がゆの材料や山菜としても利用されている植物です。ミズハコベに毒などはありませんが、食用としては利用されていません。ハコベは陸上でしか育ちませんが、ミズハコベは水槽に沈めて栽培できるため、熱帯魚などを飼育する水槽のレイアウトとしても利用されています。ハコベについては以下の記事を参考にしてください。
ミズハコベの名前の由来
水田に葉をたくさん浮かべて漂う咲き姿が、畑や野原で風に揺れるハコベと似ているため、名前に「ハコベ」という名前が入っています。また、湿った地面だけでなく水に浮かべて育てたり、水槽の中でも栽培できたりする性質から「ミズハコベ」と名付けられました。そのため、別名で「水草」や「浮き草」とも呼ばれています。
次のページでは、育て方や増やし方をご紹介します。