アカバナ(赤花)とは
アカバナは日本に広く分布していて身近に存在しますが、あまり知られていない植物です。かわいらしい小花を咲かせるアカバナをぜひ知ってくださいね。
基本情報
名前 | アカバナ |
漢字 | 赤花 赤葉菜 |
学名 | Epilobium pyrricholophum |
分類 | アカバナ科アカバナ属 |
分布 | 北海道から九州の山や田んぼなどの湿地 |
アカバナの名前の由来
アカバナは漢字では「赤花」とされているため、アカバナを知らない人は「赤い花を咲かせる植物」のことだと思うかもしれません。実際は、葉や茎が赤くなることが由来し、「赤葉菜」とされることもあります。
アカバナの特徴
葉の特徴
葉のふちはのこぎりのようになっていて、葉や茎は腺毛(せんもう)と呼ばれるこまかい毛で覆われています。花が終わると葉や茎は赤く紅葉します。
ボタニ子
ボタ爺
虫から身を守るためだといわれておるぞ。
花の特徴
薄いピンク色や薄いむらさき色の小花を咲かせます。上の写真で、花の基部に長細くあるのは子房で、のちに果実になる部分です。花の中心にある柱頭は、こん棒状になっています。
ボタニ子
柱頭ってなんだろう?
ボタ爺
めしべの先端のことじゃよ。花粉がつくところじゃな。
アカバナの開花時期
アカバナの開花時期は7月~9月です。夏の暑い時期に、可憐な花を咲かせませす。淡い花色は、涼やかさを漂わせているように見えるでしょう。
アカバナの見分け方
アカバナにはいくつか種類がありますが、見分けるのはそう簡単ではありません。見分け方のポイントとなる部分を下の表にまとめました。
アカバナ | ミヤマアカバナ | ヒメアカバナ | イワアカバナ | オオアカバナ | |
柱頭 | こん棒状 | こん棒状 | こん棒状 | 球状 | 4つに分裂 |
鋸歯 | あらい鋸歯 | 細鋸歯 | 細鋸歯 | 不規則な鋸歯 | 細鋸歯 |
草丈 | 15~90cm | 5~25cm | 3~25cm | 25~100cm | 1.5~2m |
ボタニ子
ミヤマアカバナとヒメアカバナはどう見分けるの?
ボタ爺
ヒメアカバナだけはほかのアカバナと違って、葉の先端がまるくなっているから見分けられるはずじゃ。
まとめ
今回は、アカバナについて特徴や見分け方を紹介しました。葉や茎が赤くなる植物はなかなか見かけることは少ないでしょう。もし見かけたら、それはアカバナかもしれません。よく観察して、アカバナのどの種類か見分けてみてくださいね。
腺毛(せんもう)はどうして生えてるのかな?