シロヨメナ(白嫁菜)とは?
山地などで見られるシロヨメナ(白嫁菜)という植物をご存知でしょうか?日本では、本州、四国、九州に分布する多年草です。淡い紫色の花を咲かせるヨメナ(嫁菜)と違って、シロヨメナは白い花を咲かせます。素朴な花を咲かせるシロヨメナについて、学名や分類、開花期などをご紹介します。
シロヨメナ(白嫁菜)の基本情報
別名 | ヤマシロギク(山白菊) |
学名 | ・Aster ageratoides var.ageratoides ・Aster ageratoides ssp.Leiophyllus ・Aster leiophyllus var.leiophyllus |
科名 | キク科 |
属名 | シオン属 |
分類 | 多年草 |
原産国 | 中国 |
分布 | 本州、四国、九州、朝鮮半島、台湾 |
草丈 | 30~100cm |
開花期 | 8~11月 |
シロヨメナ(白嫁菜)の特徴
シロヨメナ(白嫁菜)の花の特徴
2cmほどの小さな花を咲かせる
シロヨメナ(白嫁菜)は、秋になると、茎の先に2cmほどの小さな花をたくさん咲かせます。花の真ん中は、筒状花といって黄色の小さな花が集まっています。外側は舌状花といい、白くて細長い花びらが真横に向かって広がっています。似たつくりの花にひまわりなどがあり、同じように筒状花と舌状花でできています。
シロヨメナ(白嫁菜)の葉っぱの特徴
細長く楕円形の葉っぱ
シロヨメナ(白嫁菜)の葉っぱは、細長く楕円形の緑色で、先がとがっていて、周りには鋸歯があります。また、葉っぱの根元には、葉っぱと茎をつなぐ短い葉柄があります。小さな花とくらべると大きく、10~15cmほどの長さになります。葉っぱには毛はほとんどないか、少し短い毛があり、ごわっとした触り心地です。
シロヨメナ(白嫁菜)の種の特徴
たんぽぽのような綿毛をつける
シロヨメナは、花が終わるとそこに種をつけます。種は野原や道端でよく見かけるたんぽぽの綿毛と似ていて、白い4mm前後の長さの綿毛がたくさんついています。ふわふわとしていて、花が終わってもかわいらしい見た目を楽しむことができます。
シロヨメナ(白嫁菜)の花言葉
花言葉は「丈夫」「隠れた美しさ」
シロヨメナの花言葉は、「丈夫」「隠れた美しさ」です。山野にさりげなく素朴に咲くシロヨメナ(白嫁菜)の花は、つい見逃してしまいがちですが、清楚な真っ白の花びらの真ん中に黄色の小さな筒状の花が集まっているきれいな花です。そんな様子が隠れた美しさなのかもしれません。
シロヨメナとイナカギクの見分け方
シロヨメナと似た花はたくさんありますが、その中でもよく似た特徴をもつイナカギク(田舎菊)という花があります。イナカギク(田舎菊)の別名も、シロヨメナの別名と同じヤマシロギク(山白菊)と呼ばれることがあります。そんな二つの花の違いをご紹介します。違いがわかると、出会ったときに、これはどっちかな?と見分ける楽しさがでてきます。
シロヨメナ(白嫁菜) | イナカギク(田舎菊) |
日が当たらない薄暗いところを好む | 日当たりのよい場所を好む |
葉っぱの根元に、葉っぱと茎をつなぐ葉柄がある | 葉柄がなく、茎に直接葉っぱがついている |
葉っぱにはほとんど毛がない | 葉っぱには白くてやわらかい毛がびっしりと生えている |
まとめ
山野の日陰にひっそりと自生しているシロヨメナ(白嫁菜)。秋には小さくかわいらしい花をたくさん咲かせ、花が咲いたあとにもほわほわの綿毛で和ませてくれます。山の中で散策をするときなどに、ぜひ注目して観察してみてください。
出典:BOTANICA