ナルコユリってどんな植物?
名前に「ユリ」がつくナルコユリですが、実はユリ科の植物ではなくキジカクシ科の仲間です。主に山間に自生する野草の一種で、春になるとナルコユリの群生地では小さなナルコユリの花がいっせいに咲きます。
和名「鳴子百合」
花が鳴子のように見えるナルコユリは、和名を「鳴子百合」といいます。なお「百合」がつけられているのは、かつてナルコユリがユリ科に分類されていたことに由来します。
斑入りの葉は花材になる
ナルコユリの斑入りの葉は、花材にもなります。切り葉の花材にはレザーファンやハランが人気ですが、これらは斑入りではないため、ナルコユリのの斑入りの葉は違った魅力がある花材として人気です。ちなみにフラワーアレンジメントのような洋風花材だけでなく、生け花の花材にもよく使われます。
ナルコユリの3つの特徴
ナルコユリは日本の在来種で、比較的広い範囲で見ることができる多年草です。そんなナルコユリには、3つの大きな特徴があります。
特徴①花
茎から生える葉腋(ようえき)にぶら下がるよう花をつけるのが、ナルコユリの花の特徴です。色はつぼみの状態だとうすい緑色ですが、花が開くころには全体的に白い色に変わります。なお全長19mm~22mmの花は下を向いて咲くのが特徴で、1本の葉腋から複数の花が咲きます。
特徴②薬用効果
日本でも古くから民間薬として使われてきたナルコユリには、根茎に薬用効果が期待できる成分が含まれています。
特徴③食用
野草の仲間には食べられるものが多いですが、ナルコユリもその1つで、特に若芽は山菜の中でも人気です。ただし実には有毒成分が含まれるため、食用にできるのは葉の部分のみです。
おすすめの食べ方①お浸し
苦みもなくほんのりとした甘みがある若芽は、茹でて食べても美味しいです。シンプルに味を楽しむなら、お浸しにする食べ方がおすすめです。
おすすめの食べ方②天ぷら
山菜料理の定番の天ぷらも、おすすめの食べ方の1つです。野草の苦みが苦手な人も、天ぷらにするとほんのりとした甘みがでるので食べやすいです。
おすすめの食べ方③酢味噌和え
ナルコユリの酢味噌和えもおすすめの食べ方です。新鮮なナルコユリの若芽がとれる地域では、ホタルイカと一緒に酢味噌和えにするのが定番の食べ方です。
おすすめの食べ方④山菜パスタ
和食の定番食材のイメージがあるナルコユリの若菜ですが、パスタにする食べ方も意外と人気です。旬の山菜と一緒に炒め大根おろしを添えて和風パスタにすると、苦みもなくさっぱりした味になります。
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