マムシグサ(蝮草)とは?特徴や毒性を解説!ウラシマソウとの違いは?

マムシグサ(蝮草)とは?特徴や毒性を解説!ウラシマソウとの違いは?

「マムシグサ(蝮草)」は日本の広範囲に生息する多年草の植物です。独特な花の形や茎の模様が目を引きます。ここではマムシグサの基本情報や特徴をはじめ、名前の由来や似ている植物「ウラシマソウ」との違いと見分け方を紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.マムシグサ(蝮草)とは?
  2. 2.マムシグサ(蝮草)の特徴
  3. 3.マムシグサ(蝮草)の名前の由来
  4. 4.マムシグサ(蝮草)とウラシマソウ(浦島草)の違い
  5. 5.まとめ

マムシグサ(蝮草)とは?

出典:写真AC

筒状の大きな苞(葉の変形したもの)をもつ多年草のマムシグサ(蝮草)は、日本の広い地域に自生しています。

基本情報

名前 マムシグサ
和名 蝮草
学名 Arisaema serratum
分類 サトイモ科:テンナンショウ属
多年草
草丈 50cm~60cm
開花時期 4月~6月

原産地と日本での自生場所

日本や中国を原産とする野草です。日本でよく見られるのは北海道~九州地方で、起伏のある山地の谷沿いや人の手が入らない原野の湿り気が多い場所に自生しています。木々が生い茂り日の当たらない場所は好まず、木漏れ日が差すような明るい場所を好む傾向にあります。

マムシグサ(蝮草)の特徴

ここでは「葉・花・実・球根・毒性」の5つの特徴を解説していきます。

特徴①葉

出典:イラストAC

葉は鳥の足を思わせる鳥足状複葉になり、扇状に開いた小葉が7枚~15枚ほどつきます。葉色は緑色のなかにうっすらと黄緑色のまだらと弱い光沢があり、くっきりとした葉脈が浮かびます。形は細長い楕円形でふちがゆるやかにウェーブし、葉先は尖っています。

特徴②花

出典:写真AC

長い茎の先にひとつの花を咲かせます。筒状の花のように見えるものは変形した葉で「仏炎苞(ブツエンホウ)」呼び、仏炎苞の中に長い花「肉穂花序(ニクスイカジョ)」があります。仏炎苞をもつ花を咲かせるものにはサトイモ科の植物が多く、ミズバショウもそのひとつです。マムシグサの仏炎苞は緑色のなかに白い筋があり、色は緑だけでなく紫など自生地の環境によって変わる地理的変異の性質をもっています。

雌雄異株

花は雌花と雄花に分かれた雌雄異株です。受粉はまず雄花が放つ花の香りに誘われたハエが苞のなかに入り、つるりとした苞の壁にはばまれて外にでられなくなったハエが動き回った結果、体中に花粉がつきます。雄花には一ヶ所だけ外にでられる穴が開いており、そこからようやく外にでたハエが雌花のなかに入って花粉を運び受粉を完了させます。

マムシグサの性転換

マムシグサは雄株から雌株へ、または雌株から雄株へと性転換する植物として知られています。性転換は環境に左右される傾向にあり、気温や日当たりなどよい生育環境で雄株から雌株に変わり、反対に雌株が悪い生育環境において抵抗できる雄株へと変化して環境に適応し種を残します。

特徴③実

出典:写真AC

6月以降、花がおわるとトウモロコシのような粒状の実を肉穂花序にたくさんつけます。実はツヤがあり、はじめのうち緑色で完熟すると鮮やかなだいだい色に変わります。

実は食べられる?

実の食用はおすすめしません。指で潰すと汁がでるほど完熟すれば甘みがあり食べることもできますが、口のなかに残る嫌な青臭さも強く美味しいとはいえません。また熟す前の青い状態では毒性が強く、食用自体できないので食べないようにしましょう。

特徴④球根

球根は大きめのチューリップの球根といった形で、土のついている状態だとサトイモに似て見分けがつかないほどです。(まちがえて食べてしまった人がいるほど似ています!)成長すると人のこぶし大になります。根っこは球根の下から生えず、球根と茎の付け根部分から茎を一周するように生えます。

特徴⑤毒性

Photo byqimono

実でも解説したようにマムシグサは毒をもつ植物です。おもに球根に多く毒をもっていて、「シュウ酸カルシウム」と呼ばれる針状結晶と、「サポニン」と呼ばれる界面活性作用をもつ毒を含んでいます。シュウ酸カルシウムを口に含むと口内中からのどまで突き刺すような鋭い痛みにおそわれ、サポニンは細胞の膜を破壊します。痛みが回復するまで長い時間が必要で、そのあいだ嚥下するのも困難なほど体に大きなダメージや不調がつづきます。

毒抜き

マムシグサの球根を焼いて潰し、こし袋などに入れてなんども水にさらすと毒抜きができます。毒抜きしたものを食用にする人もいますが、毒が抜ききらないこともあるのでやはり食用はおすすめしません。

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つぎのページでは、名前の由来を紹介します。

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マムシグサ(蝮草)の名前の由来

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