カメムシの発生時期のピークはいつごろ？発生原因と駆除方法をご紹介！

カメムシの大量発生には、1か所に集団をつくっている場合と、カメムシそのものの数が増加している場合の2つがあります。それぞれに異なる原因があり、また複数の原因が重なることによって異常とも思える大量発生を引き起こします。

カメムシはもともと集団になりやすい生態を持っています。都市部で集団をつくる原因はおもに冬眠や繁殖のためです。また餌となる植物が多い畑や果樹園などには大量のカメムシが飛来します。夏の台風などによって本来の生息地が住みづらくなった場合にも、大集団で移動することがあります。

カメムシのなかには、幼虫の時期にスギやヒノキの実を餌にしている種類がいます。そのためスギやヒノキの花粉が多く飛ぶ年は、カメムシの数も増加するといわれています。

屋内に侵入するカメムシとしては、本州、四国、九州ではおもに茶色いクサギカメムシ、北海道では茶色や深緑色のスコットカメムシが代表的な種類です。どちらも非常に狭い場所でも通り抜けられるため、侵入経路も様々です。

窓のサッシはカメムシが侵入しやすい場所です。一見隙間がないように思えても、カメムシにとっては2mmほどあれば十分です。たとえ直接侵入できなくても、窓の開け閉めの際に隠れていたカメムシが入り込むことがあります。

換気扇は直接屋外とつながっているうえ、隙間の大きさも十分です。換気扇が動いている間は入ってきづらいですが、止まってしまえばカメムシにとって楽な侵入経路です。またカメムシが挟まって換気扇が動かなくなることもあるようです。

吸排気のための通気口もカメムシが通りやすい場所です。換気扇よりも危険が少なく、隙間も十分といえます。

エアコン周りには意外なほど隙間が多くあります。ドレンホースを通すために開けられた壁の穴の隙間から侵入することもあれば、ドレンホースの中を通ってくることもあります。

天井裏や床下はカメムシにとって安全で快適な場所です。気付かないうちに大量のカメムシが入り込み、そこから押し入れや部屋の中に侵入してくることが考えられます。

庭やベランダの植物を屋内に取り込んだ際、そこについていたカメムシを一緒に室内に入れてしまうことがあります。また植物の葉や植木鉢に産卵していた場合には、室内で大量のカメムシが孵化してしまいます。また同じように洗濯物やサンダルなどと一緒に侵入してくる場合もあります。

カメムシは森のなかだけでなく公園、空き地、河原、畑などあらゆる場所を生息地にしています。そのため飛来してくるカメムシをそのつど地道に駆除するしかありません。駆除には殺虫剤を使う方法と、捕獲して退治する方法があります。時と場合によってこの2つの方法を使い分けましょう。

殺虫剤を使えばカメムシを手軽に素早く退治できます。大量発生した場合にも効果的な駆除方法です。殺虫剤を使った場合には臭いにおいを出すことはほとんどありません。しかし殺虫成分が人体やペット、植物などに有害な場合もあるので注意が必要です。

カメムシキンチョールはカメムシを素早く退治できる殺虫剤です。即効性が高く人体に悪影響が少ないことが特徴ですが、洗濯物への直接使用は避けたほうがよいでしょう。

カメムシを凍らせて退治するタイプのスプレーです。殺虫成分を使っていないので、洗濯物や食器の近くでも安心して使うことができます。植物にスプレーすると低温で枯れてしまうことがあるので注意しましょう。

バルサンを使えば室内に侵入したカメムシをまとめて駆除することができます。ただし冬眠中はカメムシの代謝が低いため、あまり効果がありません。冬眠前の秋か、冬眠から目覚めた春に使用するとよいでしょう。

殺虫剤が使えない場合には、ペットボトルを使った捕獲機で捕まえて駆除しましょう。確実性の高い駆除方法ですが、虫の苦手な人にはなかなか勇気のいる方法かもしれません。また臭いにおいを出されるリスクも高いので、手早く行うことが大切です。

これで捕獲機の完成です。うまく捕まえるにはコツが必要ですが、なるべく躊躇しないことが肝心です。捕獲したカメムシは台所用の中性洗剤で退治できます。

網戸や洗濯物に産みつけられた卵は、定規などでこそぎ落とすか、粘着テープなどを使って引きはがしましょう。