山椒とは?ピリリとしびれる理由や効能・育て方・食べ方まで解説!

山椒とは?ピリリとしびれる理由や効能・育て方・食べ方まで解説!

七味やウナギの薬味としてピリリとしびれる山椒は、生薬としての効能が古くから知られ、すりこ木などとしても利用されてきました。山椒の種類、しびれを味わう食べ方、漢方薬としての効能、育て方、収穫方法などを詳しく見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.山椒とは
  2. 2.山椒の食べ方
  3. 3.山椒のしびれを楽しむ方法
  4. 4.山椒の効能
  5. 5.山椒の育て方
  6. 6.サンショウウオと山椒の関係
  7. 7.まとめ

山椒の食べ方

出典:写真AC

山椒は若芽、蕾、花、果実、果皮を食用として利用します。スッキリした香りとしびれるような辛さを楽しめる香辛料として、縄文時代の土器からも発見されるほど、歴史のある日本のスパイスです。

しびれる食べ方①木の芽

出典:写真AC

木の芽と呼ばれる3~4月の山椒の若芽や若葉はやわらかく、若々しい薄緑色がお料理に彩りと香りを添えます。お吸い物の吸い口として用い、焼き物、煮物に添えるのが一般的な使用方法です。手のひらでパチンと叩いて香りを引きだしてから使用します。味噌と和えた木の芽味噌はタケノコなどと和え物にするとおいしくいただけます。

木の芽の選び方と保存方法

成長が進んで葉が厚く、緑が濃くなると硬くなってしまいます。葉が傷んでいるもの、枯れて変色しているものも避けてください。木の芽を保存する場合は、乾燥させないよう水で湿らせたキッチンペーパーに挟み、保存袋にいれて冷蔵庫で保存します。約1週間おいしさを保てます。

しびれる食べ方②花山椒

4~5月のほんの数日間だけ咲く、黄色い山椒の花を佃煮にして食べるのが一般的な方法です。そのまま薬味にしたり、塩漬け、酢の物などにも使用します。花山椒には雄株の花を使用し、雌株は実をとるために残しておきましょう。

しびれる食べ方③実山椒

果実は青山椒、実山椒とも呼ばれ、初夏の未熟な緑色の果実を茹で、佃煮などに料理します。ちりめん山椒はこの若い果実の佃煮とちりめんじゃこを混ぜたものです。塩漬けにして、使用時に塩抜きしすると風味や香りを保ったまま保存できます。

しびれる食べ方④粉山椒

出典:写真AC

薬味としてウナギに添える山椒は、11月ごろ熟した果皮を乾燥させ粉にした粉山椒です。七味唐辛子の素材として用いられることもあります。乾燥粉末の状態では急激に品質が劣化するため、色や香り風味が直ちに落ちてしまいます。食べる直前にミルで粉末にするのがおすすめです。空気にふれないように保存しましょう。密封して冷凍保存するのがおすすめです。

しびれる食べ方⑤樹皮

山椒の若枝の硬い外皮を剥ぎ、薄皮を刻んでつくる佃煮は、実の数倍の辛さとしびれを感じる珍味とされます。食用ではありませんが、山椒の枝はその硬さと強い殺菌作用を利用してすりこぎに利用されます。

山椒のしびれを楽しむ方法

しびれを楽しむ方法①山椒の塩漬け

  1. 大きな枝を取り除いて実山椒を水にさらす(細かい枝は残しておいても大丈夫)
  2. ザルに実山椒をあげ、水をきる
  3. 鍋にたっぷりのお湯を沸騰させ、実山椒を入れ、5分茹でてザルにあげる
  4. ボールにたっぷりの水に実山椒をさらし、1時間置く
  5. 食べてみてえぐみを感じなければアク抜き終了。抜けきれない場合はさらに1時間水にさらす
  6. ザルにあげ、キッチンペーパーでしっかりと水分を取り除く
  7. 消毒した保存瓶に実山椒と実山椒の約12%の塩を入れ、ふたを閉めたら塩がなじむようしっかり振る
3日間ほど置くとなじむので、開封しなければ1年間保存できます。開封すれ場合は、冷蔵庫で保存して2週間程度で食べきりましょう。

しびれを味わう方法②山椒のしょうゆ漬け

  1. 鍋にたっぷりの水を入れ実山椒を入れる
  2. 沸騰したら火を弱め30分ほど煮る
  3. ザルにあけ、粗熱をとり、再び鍋に戻す
  4. しょうゆ、酒、みりんを適量加えて弱火で加熱し、沸騰寸前で火をとめる
  5. 熱いうちに消毒したビンに詰める

山椒の効能

しびれの理由と効能

山椒にはサンショオール、シトロネラール、ジテルペンなどの成分が含まれます。サンショオールという辛味物質には軽い麻酔に似た作用も認められ、山椒の辛みやしびれの源はここにあります。その他、食欲増進、発汗作用、基礎代謝上昇といった効果も認められています。

食用としての効能①食欲増進

山椒の刺激的な辛さと香りは食欲を刺激し、油っぽい食材もさっぱりと食べることができます。食欲がないときにも山椒を利用方法を活用することをおすすめします。

食用としての効能②発汗作用

山椒の辛みにより体をあたため、発汗を促し、基礎代謝量を上げることが期待できます。ダイエット中にもうれしいスパイスです。

生薬としての効能

山椒の成熟した果皮で、果皮から分離した種をできる限り除いたものは生薬名、山椒(サンショウ)として古くから利用されてきました。整腸作用、鎮痛作用が認められ、抗菌殺菌効果が強いため昔は虫下しとして利用されていました。

適応 漢方処方用薬:冷えによる腹痛・膨満感を治療する薬方に配合される。

次のページでは、種まきや収穫など、山椒の育て方を解説します。

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山椒の育て方

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