イタリアンパセリとは
日本でパセリといえば、葉が縮れたカーリーパセリが一般的ですが、ヨーロッパ、とくにフランスやイタリアでは葉が平らなイタリアンパセリのほうがよく使われます。セリ科のハーブの多年草(二年草)で、ベランダの鉢やプランターでも栽培が容易です。この記事では栽培日記を通して、種まきから収穫まで、実際の栽培のやり方を詳しくご紹介します。
カーリーパセリとの違い
よく料理の付け合わせについてくるパセリですが、日本で主に利用されるのは、葉が縮れたカーリーパセリです。パセリは食べない、パセリは嫌い、という人も多いのではないでしょうか。カーリーパセリは強い香りと苦みが特徴ですが、イタリアンパセリは、それよりもずっと穏やかな香りで、苦みも少ないので、幅広い料理に利用できます。
イタリアンパセリは病気に強い
カーリーパセリは品種改良して作り出されたものなので、発芽率が低く、自然界ではやや弱い性質を持っています。その点、イタリアンパセリは病気にも強く、種まきから発芽、育苗もずっと容易です。初心者向けのキッチンハーブとして最適です。
無農薬で育てられる
カーリーパセリは農薬が多く使われる野菜として有名です。上で述べたように、性質が弱く、病気になりやすいからなんですね。しかし、イタリアンパセリは自宅でも無農薬で育てることができます。自分で育てた無農薬のイタリアンパセリなら安心ですね。
イタリアンパセリの栄養
カーリーパセリもイタリアンパセリも栄養価はほぼ同じで、野菜の中でもトップクラスです。βカロテンやビタミンC、ビタミンE、鉄分、カリウムなどを豊富に含んでいます。ぜひ食卓に取り入れたいものですが、大量に食べるようなものではありませんね。しかし身近に栽培すれば、毎日のように新鮮な葉を利用することができます。
イタリアンパセリとは
- セリ科の多年草(二年草)
- ベランダやプランターでの栽培が容易
- 一般的なカーリーパセリより病気に強く無農薬で育てやすい
- 栄養が豊富で、カーリーパセリより幅広い料理に使える
イタリアンパセリの栽培時期
種まきは春、または秋ですが、寒地や寒冷地では春の種まきが適しています。発芽適温は20度前後ですので、春の種まきは、ある程度暖かくなり霜の心配がなくなってからのほうがいいでしょう。
イタリアンパセリの育て方(下準備から種まきまで)
下準備
深さ15センチほどのプランターに鉢底石を並べます。鉢底石はネット入りが繰り返し使えて便利です。その上からハーブ用土を八分目ほど入れます。ハーブ用土はphを最適に調整してあり、緩効性肥料をすでに配合済みなので、あまり肥料を必要としないハーブの場合はこれだけで十分です。野菜用土も同様に使うことができます。
地植えでのやり方
地植えで下準備のやり方は、種まきの1~2週間ほど前に、1㎡あたりに苦土石灰を120g、完熟堆肥120g、緩効性肥料120gを入れてよく耕します。
5月18日 イタリアンパセリの種まき
イタリアンパセリの種まきのやり方は、土に深さ1センチほどの穴をあけ、そこに4~5粒ずつ種を落とします。株間は15センチほどあけます。移植を嫌うので直まきが適しています。
好光性種子なので、覆土はごく薄く、手で押さえる程度にします。水をやって、種まき完了です。プランターは日のあたる場所に置き、発芽までは土を乾かさないように水をやります。
地植えでの種まきのやり方
イタリアンパセリは移植を嫌うので、地植えの場合でも直まきが一番適しています。プランターでの方法と同じように、点まき、または筋まきにします。しかし、ポットに種まきし、本葉2~3枚のころ苗を地植えする方法も可能です。
初心者には苗からが簡単
イタリアンパセリは発芽までに時間がかかります。その間、乾かないようにまめに水やりをしなければならないので、種まき初心者の方や、1~2株だけでいいという方は、市販の苗を買って植え付ける方法が簡単です。しかし、カーリーパセリよりもずっと発芽率が高いので、たくさん利用したいという方は種から育てる方法にチャレンジしてみてください。
イタリアンパセリの育て方(下準備から種まきまで)
- ハーブ用土または野菜用土を使うと簡単!
- 覆土は薄く、手で押さえる程度
- 発芽まではまめに水やり!
- 初心者の場合は苗を買ってきたほうが簡単!
イタリアンパセリの育て方(発芽から間引きまで)
プランターを日当たりのいいところに置き、毎日水をやること10日間。なかなか発芽しませんでしたが…。
5月28日 発芽
最初の発芽まで10日かかりました。その間、日に当てて毎日水を欠かしませんでした。発芽までの水のやり方は、穴の細かいジョウロや霧吹きで、種が流れて土に隠れてしまわないようにそっと行いましょう。その後、順次発芽していき、発芽率はとても高いと感じました。
6月7日 本葉出揃う&間引き
最初の発芽から約10日後、本葉が出揃いました。そろそろ混みあってきたので順次間引きしていくことにしました。間引きのやり方は、根を傷つけてしまわないようにハサミで根元を切り取る方法をとりました。最終的に、ひとつのプランターに3~4株で育てる予定です。
イタリアンパセリは最初の発育がゆっくりです。最初だけは近くに置いてまめに管理をしてあげましょう。苗が育ってくれば、後の管理は楽になります。
地植えでの発芽までの管理&間引きの方法
地植えの場合でも、発芽するまでの間、土が乾燥しないように水やりを欠かさないように管理します。本葉が出揃うころから、混みあった部分を順次場引きし、最終的に25~30~センチの株間にします。ポットで育苗している場合は、本葉2~3枚のころに畑に植え付けます。
イタリアンパセリの育て方(発芽から間引きまで)
- 発芽には時間がかかる
- 本葉が出てきたら順次間引き
まとめ
2019年6月24日現在、記事更新中です。
栽培のやり方を、ここからは日記形式でお届けします。栽培地域は暖地(九州)です。参考にしてくださいね!