パクチーの育て方!室内栽培のコツと露地栽培のコツをそれぞれ解説!

パクチーの育て方!室内栽培のコツと露地栽培のコツをそれぞれ解説!

パクチーには特有の香りがあり、エスニック料理には欠かせない存在です。比較的手軽に育てられ、露地栽培や室内栽培にも向いています。この記事では、パクチーの室内栽培・露地栽培の手順やコツをそれぞれ紹介します。上手に育てて、料理の彩りに添えましょう。

記事の目次

  1. 1.パクチーとは?
  2. 2.パクチーの種類
  3. 3.パクチー栽培をする前に
  4. 4.室内でのパクチーの栽培方法
  5. 5.畑・露地でのパクチーの栽培方法
  6. 6.パクチーの収穫
  7. 7.パクチーの増やし方
  8. 8.パクチーの管理方法
  9. 9.まとめ

パクチーとは?

出典:写真ac

パクチーは、香辛料・野菜に分類される植物です。パクチーはタイ語を由来とし、特有の香りをもちます。ハーブの一種で、その香りは「カメムシの匂い」にも例えられ、好みが分かれることでも有名です。英語では「コリアンダー」、中国語では「シャンツァイ」とよばれます。英名のコリアンダーは、主に実を乾燥させたものを指し、スパイスとして知られています。

基本情報

植物名 パクチー/コリアンダー/シャンツァイ
科目/属名 セリ科/コエンドロ属
分類 一年草/ハーブ
原産地 地中海沿岸
栄養成分 葉:ビタミンC・B1・B2・E、βカロテン
耐寒/耐暑/耐陰 普通/やや弱い(耐暑/耐陰)

パクチーの利用法

出典:写真ac

パクチーは、主に中国料理・タイ料理・ベトナム料理・インド料理・メキシコ料理・ポルトガル料理に薬味やスパイスとして使われます。日本ではエスニック料理ブームを機に広まり、トムヤムクンや生春巻き、フォーなどで親しまれています。

パクチーの種類

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パクチーには種類があります。日本国内では馴染みの薄いものもありますが、どれもエスニック料理に欠かせない存在です。

パクチー・ラー

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「パクチー・ラー」は、日本でも馴染み深いパクチーです。中国語では「シャンツァイ」といいます。レモンにセロリを混ぜたような特有の香りで、いわゆる「カメムシの匂い」を放ち、エスニック料理のトムヤムクンや生春巻きに使われます。

パクチー・ファラン

「パクチー・ファン」は、熱帯アメリカを原産とするパクチーです。縦に長い葉はギザギザしており、「ノコギリコリアンダー」ともいわれています。葉は少々硬く、サラダやスープによく使われます。

パクチー・ラオ

「パクチー・ラオ」は、地中海や西南アジアを原産とするパクチーです。繊細な葉をもち、香りはパクチー・ラーよりも強めです。主に付け合わせなどに使われます。

パクチー栽培をする前に

室内栽培か露地栽培か選ぶ

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パクチーの栽培には、家庭菜園などの「畑・露地栽培」、プランターや鉢を使った「室内栽培」の2つの方法があります。畑・露地栽培は、すでに家庭菜園やガーデニングを楽しまれている方には取りいれやすい方法です。一方室内栽培は、庭のない家庭でも手軽に取りいれられることから人気があります。栽培する環境にあわせて選びましょう。

種か苗を選ぶ

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パクチー栽培には種から育てる方法と、苗から育てる方法の2つがあります。種から育てた場合、少々時間はかかりますが、発芽の時期から収穫までの長い時間を楽しめることが魅力です。また苗から育てる場合は、すでにある程度の大きさに成長しているため、購入後すぐに収穫できる点も人気です。

春栽培か秋栽培か選ぶ

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パクチーは地中海沿岸原産のため、極端な暑さ寒さは苦手です。安定して栽培するなら、季節は春と秋が適しています。春栽培は比較的成長が早く、その分収穫までの時間は短いですが、一方で花芽の分化による「とう立ち」が早いです。とう立ちすると葉は硬くなり、味が落ちてしまいます。秋栽培は成長が緩やかで、栽培そのものを長期間楽しめます。

パクチーの発芽温度や時期の目安

発芽温度 20℃前後
生育適温 18~25℃
種まき・苗植え付け(春) 3月~5月上旬
種まき・苗植え付け(秋) 9月~10月

ここで紹介している季節は、主に関東地方を基準としています。寒冷地や温暖な地域では気温が前後するため、生育適温18~25℃を基準にしましょう。

室内でのパクチーの栽培方法

出典:写真ac

庭がなくてもキッチンなどの室内で、パクチーは育てられます。キッチンハーブの寄せ植えにしても素敵ですね。室内栽培のコツを押さえて、大きく育てましょう。

植え付け

パクチーは種から栽培するのが一般的です。苗に比べ多くのパクチーを収穫できること、また価格が苗に比べ低いことから選ばれています。一方苗からの栽培は、既に生育が進んでいるため、植え付け後すぐに収穫できることが魅力です。

プランターと鉢の目安

プランターの大きさ 横幅30cm、深さ15cm
鉢の大きさ 大きさは好みで、深さは15cmあれば安心

直根性を考慮した鉢選び

フリー写真素材ぱくたそ

直根性とは、根を横に張らずに、真直ぐ下へ地中深く根を張ることをいいます。直根性の植物の生育には、土の深さが必要です。プランターや鉢を使う場合は、浅いものを選ばないように気を付けましょう。

種を直接まく場合

パクチーを育てるプランターや鉢を準備したら、鉢底ネット、鉢底石、土の順にいれます。土をいれる際は鉢の縁下2cmまでにとどめ、ウォータースペースを確保しましょう。土に深さ1cmほどの穴をあけ、種を3~5粒まきます。複数穴をあける場合は2~3cm間隔をあけましょう。

ウォータースペースをつくるのも大切!通気をよくして蒸れを軽減したり、水やりの際に葉が水に浸るのを防いでくれたりする役割りがあります。

苗を植える場合

パクチーの種を苗まで育ててから植える場合は、ポットなどに種まきした後、葉が5枚程度茂ったら鉢やプランターに植え付けます。種を直接まく場合同様に、土をセットしておきましょう。ポットから取り出した苗を植え付けます。苗を購入してきて植え付ける場合も、同じ手順です。

ボタニ子

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植え付け後は、たっぷりと水を与えましょう。

用土・肥料

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プランターや鉢でパクチーを栽培する場合の用土は、バランスよくブレンドされた市販のハーブ用培養土が手軽でおすすめです。自分でブレンドする場合は、赤玉土6:腐葉土4に、有機肥料または化成肥料を適量混ぜます。室内栽培は畑や露地栽培と異なり水やりの回数が多く、そのぶん土の養分が多く流れ出てしまいます。植物自体に養分が行き渡るように、元肥はもちろん追肥を月に1回程度、定期的に施しましょう。

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