朝鮮人参とは
和名 | オタネニンジン(御種人蔘) チョウセンニンジン(朝鮮人参) ヤクヨウニンジン(薬用人参) |
学名 | Panax ginseng |
英名 | Chinese ginseng、Korean ginseng |
生薬名 | ニンジン(人参)、コウジン(紅参) |
科 | ウコギ科 Araliaceae |
属 | トチバニンジン属 Panax |
形態 | 多年草 |
原産地 | 中国、遼東半島から朝鮮半島にかけて |
名前
日本では古くから朝鮮人参と呼ばれていますが、本来、中国や朝鮮半島では「人参」と呼ばれ、薬草として知られていました。現在では輸入される人参を「コウライニンジン(高麗人参)」または「オタネニンジン(御種人蔘)」とも呼びます。オタネニンジンは江戸時代に国内栽培を促進するため、幕府から各藩に種を分け与えたことからこの名前がつきました。
野菜のニンジンとの違い
私たちが日常食べている赤い根菜のニンジンと朝鮮人参は全く別の種類です。朝鮮人参はウコギ科、野菜のニンジンはセリ科なので、伝来した当初はセリニンジンと呼ばれました。しかし日本では野菜として一般的になり、現在ではセリが取れて「ニンジン」といえば、赤い根菜としての人参を指します。
植物としての特徴
発芽すると手のひらのような形の小葉が2~3枚出て、茎の先端に複数の葉を輪のようにつけます。葉は卵型か楕円形で先端が尖り、縁に鋸歯があります。3~4年かけて草丈が50~60cmに成長し、茎が1本直立して先端に黄白色の花を多数つけます。7月の終わりから8月にかけて赤くて丸い果実をつけ、果実の中にある白い部分が種子です。
生育環境
朝鮮人参が育つ環境条件は、日当たりが悪いやせた砂状の土質で、昼と夜の気温差が大きく雨が少ない土地、とかなり限られています。やせた土地で育てるので成長は遅く、収穫までにかかる時間は4~6年ほどです。根を収穫するころには周辺の土地は養分を吸いつくされてしまい、次に植物を植えられる状態に回復させるには10年ほど必要です。
朝鮮人参の効果と効能
ドリンク剤の棚を眺めていると朝鮮人参入りのドリンク剤が何種類も並んでいます。古くから薬草としてその薬効が知られている朝鮮人参にはどのような効能や効果があるのでしょうか。またどんな症状や体質の人に向いているのかなど、さっそく朝鮮人参の薬効とその働きを詳しく見ていきましょう。
主要成分
薬効が認められる成分が含まれる部位は主に根で、ジンセノシドと呼ばれるサポニン群が代表的な成分です。多種類のジンセノシドが含まれ、それぞれに異なる薬効をもちます。その他、セスキテルペン、リグナン、非タンパク性アミノ酸など多くの成分が含まれています。
ボタニ子
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