しそとは
しそは漢字で書くと「紫蘇」と書き、中国から日本に入ってきた香味野菜です。日本では平安時代辺りから本格的に栽培されていたといわれています。和食によく使われ、和風ハーブの代表格としてその名を知られています。価格も手ごろで入手しやすく、家庭でも気軽に使えるハーブの一つです。
しその種類
しそは葉の色で分けると大きく二つに分けられます。葉が紫色のものが赤じそで、葉が緑色のものが青じそです。赤じそは梅干しを漬けるときやふりかけ、ジュースなどに使われます。青じそはそうめんなどの薬味や料理のトッピング、ドレッシングにもなっています。葉の色の他にも葉のちぢれ具合などでの分類もあります。
大葉とは
よくスーパーなどで見かける「大葉」とは、しその別名です。しそは葉の他に実の部分である穂紫蘇(ほしそ)も料理に使うことがあります。穂紫蘇は刺身などの添え物にしたり、漬物やお茶漬けなどの料理の香りづけに使ったりしますが、この穂紫蘇と区別するために葉の部分を大葉と呼ぶのです。
しその保存方法
赤じそは、枝や根が付いていればその部分を水につけておくとある程度常温保存できますが、青じそは常温で保存するには向いていません。特に夏場に常温で置いておくと、一日持たずにしおれることがあるほどです。また、葉の部分は水が付いている状態で長時間置いておくと黒く変色することがあります。そのため、青じそには常温以外の保存方法が適しています。ここではその保存方法をご紹介しましょう。
保存に向いているしそとは
まず、保存に適したしそを選びます。選ぶときの目安は以下の通りです。
- 旬の時期に収穫されたものを選びます。青じその旬は7月~10月です。
- 香りが強いものを選びます。
- 葉が濃い緑色でピンと張っているものを選びます。
- 一部でも変色していれば鮮度が悪い可能性があるので避けます。
- みずみずしさを感じないもの、乾燥しているもの、しんなりしているものは避けます。
しその保存方法①冷凍保存
しそを冷凍保存するときは、千切りか粗いみじん切りの状態で保存するのがおすすめです。しそを切ったら冷凍可能なジッパー付きの保存袋などに入れ、冷凍庫で保存してください。切らずに保存する場合はしそを一枚ずつラップで包んで保存袋へ入れましょう。どちらの場合も水気はしっかり切ってください。保存期間は約1か月です。
冷凍保存のメリットとデメリット
しその冷凍保存には、解凍時に変色したり、食感が損なわれてしまったりというデメリットがありますが、調理した状態で冷凍することで解消できます。例えば、しそを肉に挟んで衣をつけ、あとは揚げるだけにして冷凍したりすると食感の変化が気になりません。また、しそで味噌を巻いて作る「しそ巻き」のように、作ってから冷凍できる料理もあります。料理の時短に繋がる便利な保存方法といえるでしょう。
しその保存方法②冷蔵保存
しその冷蔵保存にはいくつかの方法があります。そのうちの一つがこちらの画像のようにしその軸の部分のみを水につけ、密封状態にして冷蔵庫に入れる方法です。こちらはプラスチックのカップと蓋を使っていますが、しそが入る大きさであればビンでもグラスでも構いません。蓋がなければラップをすることで代用できます。水は2日に1回を目安に交換してください。冷蔵でしそを保存できる期間は約2週間です。
タッパーで保存する方法
青じそにはタッパーなどを使って冷蔵保存する方法もあります。タッパーで保存する場合は一度しそ全体を水で濡らしてから水気を切り、タッパーに入れて密封します。この場合、一日おきに同じようにして水につけて水気を切る、ということを繰り返してください。また、タッパーでは千切りにした青じそを入れて保存もできます。このときは一度水にさらしてアクを抜き、水気を切って保存しましょう。
ビニール袋で保存する方法
キッチンペーパーでしそを包み、ペーパーごと水に濡らしてビニール袋に入れても保存できます。アルミホイルを使う場合は逆に水気は拭きとってください。その状態でアルミホイルに一枚ずつ挟んで保存しますが、この方法はアルミの殺菌効果や抗菌効果を狙っているので、必ずその効果がある面がしそに触れるようにしてください。
次のページでは、しその乾燥保存の方法や味をつけた状態で保存する方法、保存したしその使い方をご紹介します。
画像は赤紫蘇(あかじそ)です。