イングリッシュガーデンのつくり方:植物
エクステリアの準備を終えて、次は好みの草花を植え付けます。イングリッシュガーデンでは、年間を通じて花を絶やさないように開花時期を考えましょう。また多年草、1年草、宿根草をそれぞれ植え付けると管理も楽になります。ハーブやグランドカバーも植えていきましょう。草丈や花色も考慮すると素敵に仕上がりますよ。
草花
①バラ
バラはイングリッシュガーデンでは代表的な植物です。壁面やパーゴラには「つるバラ」が簡単に早く成長するのでおすすめです。アンジェラ、ピエール・ドゥ・ロンサールなどは初心者にも扱いやすいです。イギリスでは赤いバラがポイントになっている庭もあります。
植え付け期間 | 9~6月 |
開花期間 | 5月中旬~11月 |
草丈・樹高 | 品種により違う |
花色 | 白・赤・ピンク・オレンジ・黄色・紫・茶・黒・緑・複色 |
耐寒性 | 強い~やや弱い(品種により違う) |
耐暑性 | 強い~やや弱い(品種により違う) |
栽培の難しさ | ★★★☆☆ |
②クレマチス
クレマチスをバラや樹木と絡ませるとナチュラルに仕上がります。クレマチスは品種により開花期間が違い、年間をとおして開花するものもあります。
植え付け期間 | 12~2月下旬 |
開花期間 | 4月中旬~10月(品種により違う) |
草丈・樹高 | 20~300cm(つるの長さ) |
花色 | 白・赤・ピンク・黄色・青・茶・黒・複色 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
栽培の難しさ | ★☆☆☆☆ |
③ジギタリス
ジギタリスはすらっとした優雅な姿で洋風ガーデンに人気があります。本来は宿根草ですが耐暑性が弱いので、半日陰でも夏に枯れてしまい多くは2年草として扱われています。草丈が高いので花壇など後方に植え付けます。ジギタリスは毒性があり、不整脈や頭痛などが中毒としてあるので取り扱いには注意が必要です。
植え付け期間 | 3~4月上旬・10月中旬~11月 |
開花期間 | 5~6月 |
草丈・樹高 | 30~180cm |
花色 | 白・ピンク・オレンジ・黄色・紫・茶・複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
栽培の難しさ | ★★★☆☆ |
④クリスマスローズ
クリスマスローズは人気の高い多年草で、多くは常緑です。品種改良が進み花色、花形のバリエーションが豊富です。
植え付け期間 | 10~3月 |
開花期間 | 1~3月 |
草丈・樹高 | 10~50cm |
花色 | 白・ピンク・黄色・緑・紫・茶・黒・複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
栽培の難しさ | ★★★☆☆ |
⑤パンジー・ビオラ
パンジー、ビオラは秋から春まで長く咲く品種が多く、冬の殺風景な庭になくてはならない存在です。
植え付け期間 | 10月中旬~12月下旬 |
開花期間 | 10月下旬~5月中旬 |
草丈・樹高 | 10~30cm |
花色 | 白・赤・ピンク・オレンジ・黄色・青・紫・茶・黒・複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
栽培の難しさ | ★☆☆☆☆ |
ハーブ
①ラベンダー
ラベンダーは鮮やかな紫色と心地よい香りが魅力のハーブです。多くの品種がありますが花の美しさと香りのよさでいえばイングリッシュラベンダーがおすすめです。ラベンダーはハーブの中で人気が高くイングリッシュガーデンに多く取り入れられています。
植え付け期間 | 3月下旬~4月上旬・10月初旬~中旬 |
開花期間 | 4~7月 |
草丈・樹高 | 20~130cm |
花色 | 紫・白・ピンク |
耐寒性 | 普通(品種により違う) |
耐暑性 | 普通(品種により違う) |
栽培の難しさ | ★★★☆☆ |
②チェリーセージ
チェリーセージはサルビアの品種の1つですが、ハーブとして扱われる半常緑性の低木です。病害虫の発生もほとんどなく、栽培しやすいハーブです。ハーブは防虫効果もあり害虫に弱い植物のそばに植えるのがおすすめです。
植え付け期間 | 4~5月・9~10月 |
開花期間 | 5~11月 |
草丈・樹高 | 30~100cm |
花色 | 赤・ピンク・オレンジ・白・複色 |
耐寒性 | 強い(寒冷地では冬期地上部は枯れる) |
耐暑性 | 強い |
栽培の難しさ | ★☆☆☆☆ |
グランドカバー
①ブルンネラ
ブルンネラは忘れな草を大型にしたような草姿で、株を覆うように青い小花が群れて咲きます。多年草ですが冬は地上部分は枯れて休眠します。グランドカバーとして日陰で存在感を表す植物です。
植え付け期間 | 3~5月・9月下旬~11月 |
開花期間 | 4~5月 |
草丈・樹高 | 30~40cm |
花色 | 青・白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
栽培の難しさ | ★★★☆☆ |
②エリゲロン
エリゲロンは、花径2cmくらいのキクのような小花が長期間咲き続け、栽培も簡単で初心者にもおすすめの花です。多年草と1年草の品種があり、さまざまな場所に咲かせてナチュラル感を演出できます。
植え付け期間 | 3~4月・9月下旬~11月上旬(品種により違う) |
開花期間 | 主に初夏(品種により違う) |
草丈・樹高 | 5~100cm |
花色 | 白・ピンク・青・黄色・オレンジ・紫 |
耐寒性 | 強いものが多い |
耐暑性 | 強いものが多い |
栽培の難しさ | ★★☆☆☆ |
③アイビー(ヘデラ)
アイビーの品種は多く葉色や葉形もさまざまです。つる性の植物で壁や樹木に張り付いて成長するのでフェンスなどに絡めても栽培できます。日陰でも育ち初心者にも扱いやすいアイビーは、常緑性なのでグランドカバーにもおすすめです。
植え付け期間 | 4~10月中旬 |
開花期間 | なし |
草丈・樹高 | つるの長さは10m以上 |
花色 | なし |
耐寒性 | 普通~強い(品種により違う) |
耐暑性 | 強い |
栽培の難しさ | ★☆☆☆☆ |
イングリッシュガーデンのつくり方:雑貨を飾る
樹木や草花の植え付けが終わったら、次はぜひ天然素材のテーブルやイスを置いてみましょう。日除けのパラソルを設置すると、イギリス風に庭でティータイムの時間を楽しめるかもしれません。またイギリス製の雑貨を飾ると、イングリッシュガーデンらしい演出ができますよ。
①ガーデンファニチャー
木製やアイアンなどのテーブルやイス、ベンチなどは植物と馴染み、ナチュラルな雰囲気をつくります。
②オブジェ
プランターやテラコッタの鉢置き、フェンスには壁掛け用のオブジェ、バードバスなどの雑貨をさりげなく飾りましょう。鳥かごの中に植物を入れて飾るのも素敵です。好みの小物たちを少しずつ増やすのも楽しみですね。
まとめ
「イングリッシュガーデンをつくる」と意気込んでも、すぐにイメージどおりにはなりません。植えた植物たちは年々成長してしだいにイメージどおりの姿に変化していきます。焦らず、管理を楽しみながら気長に見守っていきましょう。雑貨を取り入れたイングリッシュガーデンは、おしゃれでとっておきの癒しの時間をつくってくれるかもしれません。
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