1ヘクタールは何平方メートル?<メートル法>
1ヘクタールは何平方メートルかを理解するには、そのもととなる「メートル法」と呼ばれる単位系を最初に理解する必要があります。
メートル法とは
メートル法とは、長さの単位の基準をメートル(m)、重さの単位の基準をキログラム(kg)とした、10進法に基づく単位系のことです。1つのものを世界中どこにいても同じ単位で表す必要が生まれた結果、18世紀のフランスにおいて考案されました。現在ではアメリカ、リベリアなどをのぞくほとんどの国で採用されている国際単位です。
ボタニ子
ボタ爺
今回のテーマであるヘクタール(ha)やアール(a)のことかのう?日常生活で使うことがないと換算しにくい単位じゃな。
ボタニ子
ヘクタールやアールを使うシーンや、㎡に換算するとどのくらいか、図を用いながらイメージを膨らませてみましょう。
1ヘクタールは何平方メートルか
ヘクタール(ha)は面積をあらわす単位の1つで、主に農地など広さのある土地に使われます。1ヘクタールは10,000平方メートル(㎡)です。1㎡は縦1m横1mの正方形が占める面積なので、縦100m横100mの面積が1haとなりますね。
1平方メートル(㎡)は1平米のこと
面積をあらわす言葉として「平米」という言葉を聞くことも多いでしょう。日本ではメートル(m)のことを「米」とあらわすことから、1mを平方(掛け合わせた)ものを1㎡、つまり1平米と呼んでいます。
1ヘクタールは何アール?
ヘクタールと同じような場面で使う単位にアール(a)があります。ヘクタールは「ヘクトアール(ha)」とも発音し、「10の2乗」を意味するので、「アール(a)」という単位を10の2乗したものということです。上の図のように、1ヘクタールは100アールとなり、1アールは100㎡となります。
10アールは何㎡?
1ha=100a=10000㎡なので、1アールは100㎡、10アールは1000㎡になります。ここまでご紹介したメートル法であらわされるヘクタールやアールといった単位は、あとにご紹介する日本の単位系「尺貫法」にも変換しやすく、10アールは約1反に換算できます。
ボタニ子
1㎡が100個で1アール、1アールが100個で1ヘクタールですね。
ボタ爺
1アールや1ヘクタールを㎡で換算しようすると桁の多さに驚いたかもしれんな。
ボタニ子
アールやヘクタールというのは面積を表すための単位で、農地などがどのくらいの大きさなのかを把握するために便利な単位ということですね。
東京ドームは何ヘクタール?
面積の広さを「東京ドーム〇〇個分」とあらわすことがあります。東京ドームの建築面積は46,755㎡=約4.7haです。ヘクタールがわかっていると、東京ドーム1個分がかなり広大であることがわかりますね。
ここまでのまとめ:㎡・アール・ヘクタールの換算
面積の大きさ | |
平方メートル(㎡)=平米 | 1m×1m |
アール(a) | 10m×10m |
ヘクタール(ha) | 100m×100m |
ボタニ子
「メートル法」を用いた単位についてご説明しました。続いては日本の単位である「尺貫法」であらわす長さや面積の単位について解説します。
1ヘクタールは何平方メートル?<尺貫法>
日本では古くから、長さや面積、体積を「尺貫法」で管理していました。1958年からは、国際単位系が導入され、日本国内でもメートル法による表示になっています。建築や田んぼの面積表示には尺貫法の単位が使われてきた歴史により、「坪」や「畳」「反」といった単位が今でも用いられることがあります。
1ヘクタールは何平方メートル?<尺貫法(長さの単位)>
尺貫法の長さを表す単位として「分」「寸」「尺」といったものがあります。メートル法に換算すると1寸=約3.03cmとなり、この1寸を1/10したものを1分、1寸を10倍したものを1尺とします。
1町は360尺
分、寸、尺のほかに、長さをあらわす単位として「町/丁(ちょう)」があります。町はその文字があらわすように町の中の家の長さや、家と家との距離を表す際によく用いられました。1町=360尺=109mなので、1km=約9町です。
面積にも使われる「町」
「町」は長さを表す単位だけではなく、面積を表す単位としても用いられます。長さとの混同を防ぐため、面積を表すときは「町歩(ちょうぶ)」といわれることもあります。
ここまでのまとめ:分・寸・尺の換算
尺貫法 | メートル法換算 |
1分 | 0.303cm |
1寸 | 3.030cm |
1尺 | 30.03cm |
1町=360尺 | 109m |
1ヘクタールは何平方メートル?<尺貫法(面積の単位)>
尺貫法で面積を表す単位には、「坪(つぼ)」「畳(じょう)「反(たん)」「町/町歩(ちょうぶ)」などがあります。坪や畳といった単位は、土地や家屋の取引で今もよく耳にするものでしょう。
1坪は何平方メートル?
建築や土地の広さをあらわす際に、よく耳にする言葉に「坪単価」というものがあります。この言葉の「坪」も面積をあらわす単位です。「1坪」はメートル法では約3.3㎡になり、1辺が6尺(1.8m)の正方形の面積に相当します。1㎡は0.3坪となります。
1畳は何平方メートル?
部屋の図面などで用いる「畳」も面積をあらわします。1畳は1坪のちょうど半分の面積で、漢字の通り、畳1枚分に相当し、1坪=2畳となります。1畳の面積を尺貫法であらわすと3尺×6尺で囲まれる広さになり、これをメートル法に換算すると縦1.8m縦0.9mで囲まれる面積になります。1畳=約1.6㎡です。
1畳は地域で異なる
1畳を㎡であらわすときは厳密には1.62㎡「以上」とする規定があります。これは地域によって1畳の大きさがわずかに異なるためです。関東地方では1畳=1.55㎡(江戸間)です。一方、中国地方などでは1畳=1.71㎡(安芸間)と江戸間より広い面積になります。いずれもその土地ではそれぞれの面積を「1畳」として扱っていました。
坪で換算される単位
坪や畳のほかにも畑や田んぼ、町などの広い面積を表す単位として「畝(せ)」「反(たん)」「町(ちょう)/町歩(ちょうぶ)」といった単位があります。それぞれ以下のように換算されます。
1畝(せ) | 30坪 |
1反(たん) | 300坪 |
1町/町歩(ちょう/ちょうぶ) | 3000坪 |
1反は何アール?
1反は10アール(1000平方メートル)です。これは、さきほど紹介したように1反が300坪であるところから求められます。1反=300坪=990㎡≒約1000㎡=10aときれいに変換できます。
反(反歩)は田んぼを数える単位でもある
田んぼ1枚は、縦約50m×横約20m=1000㎡で作られています。この田んぼ1枚当たりの面積を1反とあらわし、田んぼの枚数を反(たん)または反歩(たんぶ)という単位で表していました。
ここまでのまとめ:坪・畳・畝・反・町の換算
坪 | 平方メートル (㎡) |
アール (a) |
ヘクタール (ha) |
|
1坪 | 3.3㎡ | |||
1畳 | 0.5坪 | 1.6㎡ | ||
1畝 | 30坪 | 約100㎡ | 1a | |
1反 | 300坪 | 約1000㎡ | 10a | |
1町(町歩) | 3000坪 | 約10000㎡ | 100a | 1ha |
昔は歩数で計測した
反歩に「歩」という漢字が使われていますが、これは昔の計測の仕方にルーツがあります。メジャーや一般的なものではなかった時代に、1歩を1つの単位として農地や田んぼの大きさを測っていました。「町」が「町歩」と呼ばれるのも、昔は歩数で計測していたことの名残でしょう。
1ヘクタールは何平方メートル?から見えてくる単位の世界
日本は尺貫法という独自の単位を使いこなしていましたが、メートル法に慣れた私たちには馴染みのない単位です。しかし、一つひとつの単位をひも解いていくと、当時の人たちの生活が透けて見えてくるようですね。今も田んぼを「反歩」で数えるのは最たる名残でしょう。「1ヘクタールは何平方メートル?」という疑問を足がかりに、単位の世界に触れてみませんか。
メートル法で表される単位はメートル(m)や平方メートル(㎡)がありますが、「m」の文字が入らない単位もありますよね?