ダマスクローズとはどんな花？美容にもよいといわれるバラの女王を紹介

「バラの女王」とも呼ばれるダマスクローズは、5月〜6月にかけてピンク色のかわいらしい花を咲かせるバラの品種です。古くから人々に愛されており、ローズオイルや香水、アロマキャンドルや化粧品の原料としても利用されています。ダマスクローズは美肌効果やリラックス効果があるとされ、「美容によいバラ」として親しまれている品種です。

ダマスクローズは、16世紀に「ダマスカス」というシリアの首都から、ヨーロッパに持ち込まれたとされています。そのため「ダマスカスからきたバラ」という意味合いで「ダマスクローズ」と名付けられました。

ダマスクローズには「美しい姿」「照り映える容色」という花言葉がついています。ダマスクローズの美しい咲き姿にぴったりの花言葉がつけられており、大切な人への贈り物としても人気です。小さな鉢植えや花束など、さまざまなダマスクローズの商品が販売されています。

ダマスクローズの歴史は古く、古代エジプトの女王「クレオパトラ」や、イギリスの王「ヘンリー8世」、ナポレオンの妻「ジョゼフィーヌ」など、たくさんの著名人に愛されてきたバラです。13世紀頃から、香水やオイルの原料として使われていたとされています。

ダマスクローズはピンク色の花弁をもち、八重咲きや半八重咲きなど咲き姿もさまざまです。半つる状の性質をもち、育て方が比較的簡単なため、自宅でも気軽に育てられます。しかし、ほかのバラと比べるとトゲが多いので、手入れするときには十分な注意が必要です。

ダマスクローズは約2万種類以上もあるバラの品種の中でも特に香りが強いとされ、クレオパトラも愛した高貴な香りが楽しめます。開花後よりもつぼみの状態が特に香りが強いため、香水やフレグランスに使用するダマスクローズは、朝摘みされたものがほとんどです。

ダマスクローズの香りは「水蒸気蒸留法」という方法で抽出されています。大きな釜にダマスクローズと水のみを入れて、じっくりと煮詰めていく方法です。余分な成分が入っていないので、ダマスクローズ本来を香りを抽出できます。水蒸気蒸留法ではわずかな量しかオイルが抽出できないため、プラチナよりも高価といわれている高級品です。

ダマスクローズには、ビタミンAやビタミンCが豊富に含まれており、美肌効果やエイジングケアが期待できるといわれています。また、バラの香りがリラックス効果をもたらしてくれるとされ、気分のリフレッシュやストレスの緩和にもおすすめです。ダマスクローズの香料はサプリメントやガムなどにも利用されており、口臭や体臭の予防にも役立ちます。