リューココリネの特徴
リューココリネの基本情報
学名 | Leucocoryne(リューココリネ) |
別名 | Glory of the sun(グローリー・オブ・ザ・サン) |
属性 | ヒガンバナ科 リューココリネ属 ※ユリ科に分類されることもあります |
原産地 | チリ・アンデス山系 |
分類 | 球根多年草 |
開花時期 | 3月~5月 |
草丈 | 30~60cm |
花色 | 青、白、紫など |
花言葉 | 暖かい心」「信じる心」「貴婦人」 |
球根多年草
リューココリネは南米原産の球根多年草です。原産地と気候が違う日本の環境での栽培には、日当たりや水やりに注意が必要です。また次の年にも咲かせるためには、球根の扱いにも気をつけなければなりません。しかし、日持ちも良く、とても良い香りがすることから、切り花として近年とても人気がある花です。ぜひ育て方をおぼえて、その甘くさわやかな香りに癒されてください。
開花時期は3月~5月
日本の露地栽培では秋に球根を植え付け、開花時期は3月から5月ごろです。細い茎の先に6枚の花びらからなる、特徴ある星の形をした花を咲かせます。花の大きさは品種により差がありますが、2cm~6cmくらい。春になると細長い葉を数本伸ばし、ひとつの球根から2本~5本ほどの花茎を長く立ち上げて、その先に花を咲かせます。
リューココリネの花の色
花色は青・白・紫・ピンクなど品種によって違いがありますが、いずれもさわやかな透明感があります。すっきりとスリムな立ち姿とあいまって、楚々とした風情が漂います。
リューココリネの原産地
原産地はアンデス山系
リューココリネは、南米チリのアンデスが原産地です。アンデスといえば、ジャガイモ・トウモロコシ・トマト・カボチャ・唐辛子…多くの食物の原産地ですね。食物に限らず、ベゴニア・アルストロメリア・ハナセンナなど多数の栽培植物の発祥の地でもあります。リューココリネもそのひとつ。12種類の原種がアンデスに生息しています。
リューココリネの花名の由来
花名の由来は「白いこん棒」
花名の リューココリネ(Leucocoryne)は、ギリシャ語で「白い」を意味する “Leukos”(レウコス)と、「こん棒」を意味する “Kotyne” (コリネ)が語源。特徴的な3本の雄しべの形に由来します。この雄しべは、正式には「仮雄ずい」と呼ばれる、退化して本来の働きを失った雄しべです。仮雄ずいの色は、品種によって白から黄色まで幅があります。
リューココリネの切り花
切り花として優秀
リューココリネは水揚げも良く、日持ちも良く、切り花として非常に優秀です。人気が出るきっかけも、切り花の日持ちの良さが、人々を驚かせたことでした。1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会(花博)」でのことです。「サカタのタネ」のホームページによると、
国際花と緑の博覧会(花博)が開催された頃、花もちが良く、1か月くらい保つ花としてオランダから輸入されました。長さ30㎝くらいの細い茎の先に花径5~6㎝の花を数輪つけたものが1本2,000円もの高値で取り引きされ、一躍リューココリーネの名が知れわたるようになりました。
とのこと。それ以来、リューココリネの切り花は、春のフラワーショップに欠かせない存在となっていきました。
リューココリネの品種
リューココリネの原種
コキンベンシス
最も一般的な品種です。花びらの先端はブルーがかった濃い紫色をしていますが、中心部は白色です。仮雄ずいは黄色をしており、紫の花色との美しいコントラストが楽しめます。個体差があり、控えめな淡色のバリエーションも人気があります。
ナルシオイデス
名前の通り、水仙(英語でナルシッソス)に良く似た、中心が黄色く外側が白い花を咲かせます。姿だけでなく、香りも良く似ており、甘く強い香りを持ちます。
イクシオイデス
剣のようにとがった花びらをもつ花で、くっきりとした濃い紫の花びらに白いスジが入るのが特徴です。この品種は以前コキンベンシスと呼ばれており、現在でも混同して分類されていることもあるようです。
プルプレア
花びらに丸みがあります。プルプレアとは「紫色」の意味で、その名の通り、鮮やかな紫色の花色を持ち、中心部はさらに鮮やかな濃い赤紫色をしています。コキンべンシスと並んで、良く目にする品種の一つです。
リューココリネの栽培種
清楚な印象が、日本人の嗜好にあったのでしょう。また、切り花として優秀なところも好まれ、最近は多様な品種が改良され、栽培されて出回るようになりました。色のバリエーションも増えています。いくつかの品種を見てみましょう。
アンデス
楚々とした雰囲気のリューココリネには珍しく、あでやかな花色を持つのがアンデス。ピンクがかった紫の花の中心が強めの赤紫をしているのが特徴。ぽってりと丸く可愛らしい花びらを持ちます。
ディーセント
日本の花き園が交配を重ねて生み出した品種です。やや青みがかった透き通るような純白の花色です。ブライダルの花として人気というのもうなづけます。
パープリッシュピンク
淡いピンクの花びらが、中心にかけて白へとグラデーションを描きます。2006年に園芸賞を受賞したという、比較的新しい品種です。やわらかいピンクは、それまでにないものでした。
ヴィッタータ(ストライプ)
細く直線的な花弁に、くっきりとしたストライプ。仮雄ずいの黄色ともあいまってシャープな印象です。ピンク系や紫系など花色に幅があります。
カラベル
色合いは「アンデス」に似ていますが、花びらが丸い「アンデス」にくらべて、すっきりスリムな花びらを持ちます。