ラナンキュラスの概要
ラナンキュラスは、薄い花びらが幾重にも重なった豪華な花が魅力の球根植物です。球根植物は1球につき1輪の花しかつけないことが多いのですが、ラナンキュラスは1~5輪の花をつけます。このため、大変見栄えがよいのです。草丈が低く鉢植えやプランター栽培も可能のため、ガーデニングでも人気が高まっています。
基本情報
学名 | Ranunculus asiatics |
科名 | キンポウゲ科 |
属名 | キンポウゲ属 |
別名 | ハナキンポウゲ(花金鳳花)、ハナキツネノボタン |
樹高・草丈 | 20~60cm |
花色 | 赤、白、ピンク、黄、オレンジ、クリーム、緑、紫、複色 |
開花時期 | 3~5月 |
元々はシンプルな花だった
今でこそバラや牡丹のように豪華な花を咲かせているラナンキュラスですが、元々は黄色い花びらが数枚という、非常にシンプルな花をつける植物でした。それが近年の品種改良技術の発達によって、切り花用品種を中心に改良が進んだ結果、豪華でバリエーションに富んだ花色と花形を手に入れたのです。最近では香りのよい品種も誕生しています。
名前の由来
ラナンキュラスの名前は、ラテン語でカエルを意味する「rana(ラナ)」に由来しています。ラナンキュラスの葉の形がカエルの足に似ていることと、ラナンキュラスに属する種類の多くが、カエルが好みそうな湿地帯に自生していることが理由です。
花言葉
ラナンキュラスの花言葉は非常に多いです。しかもポジティブな意味の花言葉がそろっています。全般の花言葉は「とても魅力的」「光輝を放つ」「輝かしい魅力」「晴れやかな魅力」「魅力溢れる」「名誉」「名声」です。色別の花言葉もあり、赤は「あなたは魅力に満ちている」、白は「純潔」、黄は「優しい心遣い」、紫は「幸福」、ピンクは「飾らない美しさ」、オレンジは「秘密主義」です。
ラナンキュラスの花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「とても魅力的」「光輝を放つ」「輝かしい魅力」「晴れやかな魅力」「魅力溢れる」「名声」「名誉」
- 赤色の花言葉:「あなたは魅力に満ちている」
- 白色の花言葉:「純潔」
- 黄色の花言葉:「優しい心遣い」
- 紫色の花言葉:「幸福」
- ピンク色の花言葉:「飾らない美しさ」
- オレンジ色の花言葉:「秘密主義」
ブーケや花束の定番
ラナンキュラスは、結婚式のブーケや贈り物の花束としてもよく利用されています。これはラナンキュラス花が豪華で見栄えがよい他にも、水もちがよくて切り花向きであることと、ポジティブな花言葉が多くて縁起がよいことも理由にあげられます。特に白やピンクのラナンキュラスは、可憐で花言葉の意味もよいことからウェディングブーケの定番ですよ。
ラナンキュラスの種類・品種
品種改良が進んでいるラナンキュラスは、園芸品種が多く花色も花形もバラエティ豊富です。ですが、基本的な育て方はほぼ変わりません。花姿や草丈の高さを見て、自分の好みや栽培環境に合った品種を選びましょう。
ゴールドコイン
草丈は花径1cm前後、草丈は15~30cmほどと、全体的に小ぶりな品種です。名前が示すように明るい黄色の花をつけます。とても丈夫な品種で繁殖力も強く、日当たりがよければ野生でも問題なく育ちます。茎が地面を這うように伸びる性質から、芝生代わりに植えることも可能です。
ラックスシリーズ
ラックスシリーズはシルクのような光沢がある花びらが特徴の品種群です。名前はラナンキュラスとワックスを合体させた造語が由来です。太陽の光や夜の照明に当てるとより輝きを増しますよ。「アリアドネ」や「テセウス」など、ギリシャ神話にちなんだ品種名がついているのも特徴です。個体差が大きいため、品種によってまったく異なる雰囲気が楽しめます。
ラックスシリーズは性質も優秀で、通常のラナンキュラスと比べて耐暑性・耐寒性があり、暖地なら地植えで毎年咲きますよ。
ラックスシリーズは個性と質の高さから多くの賞を受賞しているよ。代表的品種の「アリアドネ」は「日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012」の切花部門で最優秀賞だよ。
ほかにもフリルのような「シャルロット」、シックな「モロッコシリーズ」などあります。好みのラナンキュラスを見つけるのも楽しいですね!
ラナンキュラスの育て方【栽培スケジュール】
ここからは、ラナンキュラスの育て方について紹介します。球根植物であるラナンキュラスは、球根の植え方や管理の仕方など栽培に少しコツが必要なため、園芸初心者にはやや難しいと言われています。逆に言えば、それらのコツを押さえれば大丈夫ということです。育て方のポイントをしっかり押さえて、美しい花を楽しみましょうね。
栽培スケジュール表は、あくまでも目安です。実際は気候条件や栽培環境などによって多少のズレが生じることがあります。
苗と球根、初めてのラナンキュラス栽培ならどちらから?
ラナンキュラスは苗と球根の両方が販売されていますが、初心者の場合はある程度生育している苗がおすすめです。球根は植え方にコツがあり、管理方法が悪いと発芽しません。まずは初心者の入門用として苗から始めて、栽培に慣れてから球根からの栽培にチャレンジするのが無難でしょう。なお、苗の販売時期は11月末頃から開花時期にあたる4月頃です。
植え方についても初心者の場合は、地植えよりも鉢植えやプランター栽培のほうが、置き場所や水やりなどの管理がしやすいのでおすすめですよ。
球根は植え方にコツがあるし、秋に植え付けて翌年の春の開花までの長期間管理しないといけないんだ。この点が園芸初心者に難しいとされているんだよ。
出典:写真AC