らっきょうの育て方・栽培方法!植え付けから管理・収穫方法まで解説!

らっきょうの育て方・栽培方法!植え付けから管理・収穫方法まで解説!

栽培のポイントさえ分かればほとんど手間をかけずに栽培することができるらっきょうは、初心者にもおすすめの農作物です。そこで初めてでも栽培から収穫まで楽しめるらっきょうの育て方・栽培方法、管理や収穫時期などをまとめて解説します。

記事の目次

  1. 1.らっきょうってどんな植物?
  2. 2.らっきょうの花とは?
  3. 3.らっきょうの栽培に適した環境は?
  4. 4.らっきょうの栽培①用土
  5. 5.らっきょうの栽培②肥料
  6. 6.らっきょうの栽培③種
  7. 7.らっきょうの栽培④植え付け
  8. 8.らっきょうの栽培⑤水やり
  9. 9.らっきょうの栽培⑥病気
  10. 10.らっきょうの栽培⑦害虫
  11. 11.らっきょうの栽培⑧栽培暦
  12. 12.らっきょうの栽培⑨収穫時期と収穫方法
  13. 13.らっきょうの栽培⑩収穫後の処理
  14. 14.まとめ

らっきょうってどんな植物?

出典:写真AC

らっきょうはユリ科に属する植物です。原産地は中国の東部ですが、栽培がしやすく病気にも強いことから、日本でも各地で栽培されています。一般的に食用として食べられているらっきょうは、らっきょうの種球と呼ばれる部分のことで、らっきょうの種類や栽培方法によって球の大きは変わります。

日本人に馴染みのあるらっきょうは「らくだ」

Photo byCapri23auto

らっきょうの食べ方といえば甘酢漬けがポピュラーで、甘酢漬けに使われているらっきょうの種類は「らくだ」と呼ばれるものです。らくだは球が大きく皮が厚いのが特徴で、収穫のタイミングによってはエシャレットにもなります。しかも植え付けから1年で収穫時期を迎えるため、初心者にも育てやすく人気があります。

らっきょうにも高級品がある

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らっきょうには、希少価値の高いものや高級品種のものがあります。台湾から輸入され栽培されるようになった「玉らっきょう」は球の大きさが小指の爪ほどしかない小粒のらっきょうですが、市場に出ることはほとんどありません。したがって、玉らっきょうの甘酢漬けは一般的なものと比べて高いです。さらに玉らっきょうを独自の栽培方法で育てる「花らっきょう」は収穫までに2年以上もかかるため、高級品種のらっきょうとして有名です。

にんにく並みにくさいらっきょう

フリー写真素材ぱくたそ

南国・沖縄で栽培されるらっきょうは「島らっきょう」といいます。島らっきょうは、沖縄各地で見られる琉球石灰岩を風化させて作り出す沖縄独特の用土で栽培されます。島らっきょうは生でも食べることができますが、非常ににおいがきつく、さらに独特の辛みがあるのです。ただし、加熱するとにおいと辛みがやや抑えられるため、沖縄では天ぷらにして食べることが多いようです。

砂丘で栽培できるらっきょう

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砂丘で有名な鳥取には「砂丘らっきょう」というブランドらっきょうがあります。砂丘らっきょうは名前のとおり、砂丘で栽培されたらっきょうのことです。鳥取砂丘のように一般的な作物の栽培にはまったく向かない土地であってもらっきょうの栽培はできます。地域の気候や環境に合わせてうまく生育環境を整えてあげれば、初心者でもらっきょうは栽培可能です。

らっきょうの花とは?

出典:写真AC

らっきょうは、10月~11月にかけて開花時期を迎えます。らっきょうの花は、栽培している地域の気温状況やらっきょうの種類によって開花時期にずれがあります。しかし、秋の風物詩としてニュースで取り上げられることも多く、秋に咲く花と覚えておくとよいでしょう。なお、らっきょうは紫色の小さな花が咲かせますが、観賞用ではないためあまり見かけないかもしれません。しかし、らっきょうの産地では開花時期には畑一面が紫色に染まり、秋の風物詩として有名です。

山らっきょうの開花時期

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食べる部分がほとんどないため、食用として栽培されることがないのが「山らっきょう」という種類です。花はとても美しく、栽培している地域では山らっきょうの花を目当てに観光客が訪れることもあります。一般的ならっきょうの花は10月下旬に開花時期を迎えるのですが、花が人気の山らっきょは9月~10月に開花時期を迎えます。山らっきょうの花は淡い紫色ではなく、秋の夕暮れのように鮮やかな赤紫です。

らっきょうの栽培に適した環境は?

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らっきょうの栽培環境で注意しなければいけないのは、土の状態です。冬の寒さにも夏の暑さにも強いらっきょうですが、実となる種球は土の中で育つため、土の状態が栽培環境に適しているかがポイントです。

らっきょうは柔らかい土を好む

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らっきょうの生育環境に適しているのは「やわらかい土」です。らっきょうの成長に用土の種類は特に関係ありませんが、通気性が高い柔らかい土でなければうまく成長しません。そのため、土づくりでは地表よりかなり深い位置まで土を掘り下げ、土にまんべんなく空気を含ませた柔らかい土に仕上げます。

らっきょうの栽培に適した気温

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らっきょうの栽培に最も適している温度は、18~22℃です。この温度がキープできると、実の締まりも色つやもよい球ができます。なお、球が成長するためには、気温が12℃以上であることが条件です。寒さにも強いらっきょうですが、気温が12℃以下になると球の成長はストップします。また気温が30℃を超えてしまうと、らっきょうは成長をストップさせ、そのまま休眠してしまいます。

らっきょうの栽培①用土

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らっきょうの栽培は、用土の種類にあまり左右されません。粘土質の用土でもよく育ちますし、砂室の用土でも問題なく育ちます。全国どこの土でも栽培に適し、生育環境が整っていればプランターでの栽培も可能です。

用土による球の形の変化

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らっきょうは用土に関係なくよく育ちますが、用土のタイプによって収穫したときの球の色や形が変わります。例えば、砂室の用土でらっきょうを栽培すると、色がよく実のしまりがよい球ができます。これに対して粘土質の用土でらっきょうを栽培すると、丸い形の球ができるのです。

粘土質の用土では排水対策が重要

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粘土質の用土でもらっきょうの栽培はできますが、らっきょうは通気性のよい用土を好むため、粘土質の場合は排水対策が必要です。特に粘土質の用土は水分を含むと固く締る傾向があります。あらかじめ畑に排水溝を作っておくと、粘土質の用土でも通気性がよくなります。

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らっきょうの栽培②肥料

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