ビーツとは
目にも鮮やかなショッキングピンクが人気の野菜のビーツ、どんな風に料理して食べればいいのかな?と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そんな不思議がいっぱいの野菜ビーツのおいしい料理法を伝授します。
ビーツの基本情報
科 | アカザ科 |
属 | フダンソウ属 |
学名 | Beta vulgaris ssp. vulgaris var. vulgaris |
英名 | Table beet(テーブルビート)、Beetroot(ビートルート) Red beet(レッドビート)、Garden beet(ガーデンビート)など |
和名 | 火焔菜(カエンサイ)、ウズマキダイコン |
原産地 | 地中海沿岸地方 |
赤い根
野菜として食用になる部分はビーツの肥大した根っこ部分です。ビーツは根が食用として改良された品種を指します。ウクライナ「ボルシチ」が代表的な料理で、イタリア料理でもパスタのソースなどとして使われ人気があります。
よく似た野菜
ビーツは見た目が蕪にそっくりなので間違えがちなのですが、蕪はアブラナ科、そして名前がよく似たビートはヒユ科の砂糖大根の一種なので近縁種ではありません。ビーツはアカザ科でホウレン草に近い野菜なのです。
旬の季節と栽培地
ビーツがおいしい旬の季節は6~7月と11~12月です。東欧をはじめ、西アジアや北アフリカ、南北アメリカなど世界中で広く栽培されている野菜です。日本へは江戸時代の初期に渡来したと伝えられており、現在では埼玉県など多くの地域で栽培されます。
ビーツの選び方
おいしいビーツの選び方のポイントは以下の通りです。
- 葉にハリがあり、みずみずしいもの
- 手のひらに乗るくらいの大きさ(直径約7~10cm)の美しい球形で重みを感じるもの
- 皮の表面に凸凹が少なく滑らか、中身がつまってしっかりと硬さがあるもの
- 茎のつけ根の部分の皮がしっかりしているもの
保存方法
葉がある場合はつけ根の部分から切り落とします。葉と根は分けて、乾燥しないようビニールの袋にいれて、冷蔵庫の野菜室で保存します。根は約1週間を目安に、葉は2日間で食べきりましょう。加熱したものを食べやすい大きさに切りラップに包んで冷凍すればさらに長期間保存できます。
ビーツのおいしい食べ方
ビーツはそのまま生でも、火を通して加熱してもおいしく食べられますよ。ここからはビーツのおいしい食べ方、下ごしらえの方法をじっくりみていくことにしましょう。
ビーツの食べ方①生で
ビーツは皮を厚めにむいて、薄切りにすればそのまま生で食べられます。少しクセがあるので好き嫌いが分かれるかもしれませんが、サラダの材料として用いると彩も美しいサラダになり、すりおろしてドレッシングやソースにするのもいいですね。
ビーツの食べ方②蒸し焼き
ビーツは皮つきのままアルミホイルに包んでオーブンで蒸し焼きにするとおいしくいただけます。ビーツ本来の味を損なうことなく美しい色もそのまま、ビーツのおいしさを楽しむなら蒸し焼きをおすすめします。
オーブンでの焼き方
- ビーツの根はきれいに水洗いする
- 根をアルミホイルで包む
- 180℃のオーブンで40~60分ほど焼く
- 冷めたら指でしごいて皮をむく
ビーツの食べ方③茹でる
茹で方
- 茎の部分を2~5cmほど残して切り水洗いする
- 鍋にビーツがしっかりつかる量の水を入れる
- 酢またはレモン果汁を少々加えて弱火にかける
- 約30分茹で、塩を加えて仕上げる
- ビーツを鍋から取り出し、ゆるやかな流水にあてながら、指で皮をしごいて剥く
茹で方のポイント
指で皮をしごいて剥けることが茹で上がりのサイン、竹串を指してしまうと色素が水に流れ出してしまうので注意しましょう。鍋の水にレモン果汁や酢を加えるとビーツの赤色がより鮮やかになりますよ。塩には赤い色を退色させてしまう働きがあるので、最終段階で加えます。
ビーツの食べ方④缶詰
海外では缶詰のビーツも根強い人気です。輸入スーパーなどで簡単に手に入るビーツの缶詰なら保存期間も長くて安心、一年中おいしいビーツが楽しめますよ。
ビーツの食べ方⑤葉
ビーツは根だけではなく葉っぱもおいしく食べられます。若くてやわらかい葉がベビーリーフとして用いることもでき、鉄分が豊富なのもうれしいですね。ただ、成長しすぎると渋みが強く出てしまうのでやわらかいものだけを食べるようにしましょう。
次のページでは、ビーツのレシピをご紹介します。