ポピーの花言葉
ポピー全般の花言葉
ポピー全般の花言葉は「いたわり」「思いやり」「なぐさめ」「恋の予感」「陽気で優しい」です。「いたわり」や「なぐさめ」など、他人を気遣う意味の花言葉が多いのは、ギリシャ神話の豊穣の女神デメテルが、この花を摘んで自身の心をなぐさめたという逸話に由来しています。「恋の予感」「陽気で優しい」という花言葉は、赤やオレンジなど、明るい花色が多いことが関係しているのでしょう。
西洋でのポピー全般の花言葉
西洋、もっと正確にいうと英語にもポピーの花言葉があります。英語での花言葉は「obivion(忘却)」「sleep(眠り)」「imagination(想像力)」です。これらの花言葉は、ポピーの一部の種類にある催眠作用と、後述するギリシャ神話の豊穣の女神デメテルにまつわる逸話に由来しています。
デメテルとポピーの神話
ギリシャ神話の豊穣の女神デメテルには、ペルセポネーという娘がいました。ところがある日、ペルセポネーが行方不明になってしまいます。必死で探した結果、愛娘は冥界を司る神ハデスに見初められて冥界へ連れ去られたことを知りました。デメテルはさらに嘆き苦しみ、神としての仕事も放棄してしまうほどの状態に陥ります。
眠りの神のいたわりで救われた女神
デメテルは娘を奪われた悲しみと苦しみから、夜も眠れなくなってしまいました。そんなデメテルの身を案じた眠りの神ヒュプノスは、催眠作用があるケシ(ポピー)の実を彼女に与えます。そのおかげでデメテルは安らかに眠れるようになり、疲弊しきっていた心身を癒したと伝えられています。この伝説から、眠りやいたわりを意味する花言葉が生まれました。
その後の女神の話
デメテルが嘆き悲しんだ間に、豊穣を失った地上は荒れ果ててしまいました。そこでペルセポネーはデメテルの元に帰されます。デメテルは歓喜し、地上は蘇りました。ところがペルセポネーが冥界にいた間に、冥界のザクロを食べていたことから、1年のうちの1/3の期間は冥界に行かなければならないことになってしまったのです。
冥界の食べ物を食べると、冥界の住人にならなくてはならないという決まりがあったんだ。
ですがペルセポネーが冥界の住人になってしまうと、デメテルの嘆きで地上の豊穣が失われてしまいます。そこでこのような折衷案になったのです。
そしてペルセポネーが冥界に行っている間、デメテルは豊穣を止めてしまうようになったんだ。これが季節の起源とされているよ。
ポピー全般の花言葉まとめ
- 全般の花言葉:「いたわり」「思いやり」「なぐさめ」「恋の予感」「陽気で優しい」
- 西洋(英語)の全般の花言葉:「obivion(忘却)」「sleep(眠り)」「imagination(想像力)」
種類別・色別の花言葉
種類別の花言葉
ひなげしの花言葉は「心の平静」「乙女らしさ」「別れの悲しみ」「休息」です。アイスランドポピーには「七色の恋」という花言葉があります。オリエンタルポピーには「夢想」「妄想」「繁栄」「優しい愛」という花言葉がつけられています。
ポピーの種類別の花言葉まとめ
- ひなげしの花言葉:「心の平静」「乙女らしさ」「別れの悲しみ」「休息」
- アイスランドポピーの花言葉:「七色の恋」
- オリエンタルポピーの花言葉:「夢想」「妄想」「繁栄」「優しい愛」
色別のポピーの花言葉
赤いポピーの花言葉
赤いポピーの花言葉は「なぐさめ」と「感謝」です。これは前述の苦悩する女神デメテルに眠りの神ヒュプノスが、ケシの実で眠りをもたらした伝説に由来しています。デメテルの体調と心情を気遣ったヒュプノスの優しさと、それに対する感謝の気持ちを表した花言葉といえるでしょう。
白いポピーの花言葉
白いポピーの花言葉は「眠り」と「忘却」です。これもデメテルに安らかな眠りがもたらされた伝説に由来しています。清楚で高潔なイメージが強い白い花は、見ているだけでも心が癒されますね。安らかな眠りを意味する花言葉がつけられるのも納得です。
黄色いポピーの花言葉
黄色いポピーには、西洋(英語)でつけられた花言葉があります。「wealth(富)」と「success(成功)」です。明るい黄色が、お金や金貨の輝く金色を連想させることに由来しているのでしょう。
ポピーの色別の花言葉まとめ
- 赤いポピーの花言葉:「なぐさめ」「感謝」
- 白いポピーの花言葉:「眠り」「忘却」
- 黄色いポピーの花言葉:「wealth(富)」「success(成功)」
まとめ
ポピーの花は種類も花色も豊富です。繁殖力が高い品種も多いので、初心者でも育てるのが容易な点も魅力的ですよね。切り花向きの品種もあるので、部屋に飾るのも素敵でしょう。癒しやいたわりを意味する花言葉が多いポピーの花を見て、心を癒す時間を作ってみてくださいね。
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出典:写真AC