クレオメとは
蝶々のような姿をした花、クレオメをご存じですか?熱帯アメリカが原産の植物で、花は夏から秋にかけて開花するのが特徴です。そんなクレオメの育て方は簡単で、初心者でも栽培できます。水やりも土が乾いてからと、ほとんど手間がかかりません。まずはクレオメの基本情報や特徴からご紹介します。
クレオメの基本情報
科名 | フウチョウソウ科 |
属名 | セイヨウフウチョウソウ属(クレオメ属) |
別名 | 酔蝶花 |
原産地 | ウルグアイ、アルゼンチンなど |
耐暑性 | 強い |
花言葉 | 風に舞う、小さな愛、秘密のひととき |
クレオメの特徴
蝶が舞っているような姿の花が咲く
クレオメとは蝶々が舞っているような姿が特徴の花で、花の色は白やピンクなど数種類あります。草丈は60~120cmほどにスラッと伸びて、先端に花が集まるように咲きます。和名では「西洋風蝶草(セイヨウフウチョウソウ)」と呼ばれ、フウチョウソウ科一年草の植物です。花全体の開花時期は夏~秋ですが、1本の花そのものの寿命は短く、濃い色から薄い色へだんだんと変化していきます。
原産地は熱帯アメリカで、ウルグアイやアルゼンチンなどの国に自生している花です。そのため、暑い夏の時期に直射日光を浴びても問題ありません。日本へやってきたのは明治時代の頃で、ほとんど品種改良はされずに流通している植物です。
クレオメの名前の由来
別名は「酔蝶花(すいちょうか)」で、花の色が少しずつ変化していく様子や蝶々に似た姿が由来です。一方、英名は少し変わり、花の姿を蜘蛛の足に例えて「スパイダーフラワー」と名付けられています。花言葉は複数あり、そのひとつが「風に舞う」で、こちらもやはり花の見た目からきています。
クレオメの育て方①種まき・植え付け
種まきと植え付けは、どちらも春に行います。しかし、種まきより植え付け時期のほうが多少長く、時期は6月までです。種まきと植え付けの時期は栽培方法において重要なポイントです。時期が違うと、植物の成長サイクルにあわず、栽培が難しくなります。また、クレオメは移植を好みません。種まきと植え付けを実際に行う際は、適した時期と移植に気をつけましょう。
種まき時期と手順
種まきは4月中旬~5月まで
上手に栽培するために、種まきは遅霜の時期が過ぎる4月中旬以降に行うのが目安です。発芽しやすい温度は、20〜25℃です。地域によって遅霜の過ぎる時期は違うため、種まきする際は、自分の地域環境や温度を確認してください。種まきの手順は以下を参考にしてください。
種まきの手順
- 種を2〜3粒手に取り、20〜30cm間隔で種をまく。
- 土をうっすらと種にかける。
- 水をかけて、芽が出るまで乾かさないよう注意する。
植え付け時期と手順
植え付けは4月中旬~6月まで
植え付けする場合は、6月までに行うのがおすすめです。種まきより期間は長くなりますが、クレオメは乾き気味の土を好むため、なるべくジメジメしていない時期に行うようにしましょう。植え付けするときは、根鉢を崩さずに植えるようにします。具体的な手順は以下のとおりです。
植え付けの手順
- バケツに水をたっぷり入れて、ポットごと水に付ける。
- 土がしっとりと水を含んできたら、苗をバケツから引き上げる。
- 片手で苗を持ち、もう片方の手でポットから苗を土ごと引き抜く。
- 植える場所にポットから抜いた苗を置いて、土を寄せる(被せる)。
- 植え付けたら化成肥料を土に置く。
クレオメの育て方②土・肥料
クレオメの土は、水はけのいい配合のものを選ぶのがポイントです。生長期は肥料もコンスタントに与えると育ちがよくなります。自分で土を配合する際の比率もご紹介します。
土の選び方
土は水はけのいいものを選ぶ
土は、水はけがいいものを選ぶのが上手に栽培するポイントです。もともと自生していた土地が熱帯気候なので、乾燥に強い特徴を持ちます。その反面、梅雨の季節のような湿っぽい状態は苦手です。花壇に地植えする場合は、まず水はけのいい土になっているか確認しましょう。水やりペースや土の状態があわない植物と一緒にしてしまうと、栽培に失敗する場合もあります。
配合の比率は赤玉5:腐葉土3:堆肥2
自分で配合する際の土は、赤玉土、腐葉土、堆肥をベースにするのがおすすめです。比率は以下を参考に、自分の育て方にあった配合を見つけてみてください。
- 赤玉土:5
- 腐葉土:3
- 堆肥:2
肥料の与え方
肥料は生長期に月1ペースで置き肥する
肥料は、土へ緩効性肥料を元肥として植え付け時などに混ぜておきます。肥料が好きな植物なので、生長期には、元肥だけでなく置き肥や液肥で育ちがよくなるようにサポートしてください。できれば、置き肥と液肥どちらも行ったほうがおすすめです。まくペースは、液肥は週1回、置き肥は月1回を目安にしましょう。
液肥と置き肥はどちらも必要
液肥は即効性の高さが魅力ですが、これだけでは足りません。置き肥を忘れずに行ってください。置き肥は水で濡れると溶けてゆっくり効いていきます。どのくらい減ったかも、溶けていく置き肥の様子で確認できるため、まくペースの管理が楽です。
ボタニ子
次のページでは、水やりや増やし方、病害虫について紹介します!