チャドクガの予防対策
チャドクガの予防対策としては、まずは素手では触らないというのが基本です。露出の多い服装は避けるようにして、直接触れないように心がけましょう。チャドクガの卵は綿毛のようなもので、一見すると卵には見えませんが、やはり毒針毛を持っていますので注意が必要です。
チャドクガのいそうなところに近づかない
チャドクガは椿やサザンカの葉を好みます。チャドクカの毛虫は数十匹がまるで行進するかのように並んで葉を食べていき、葉に触れると驚いて糸を出してぶら下がる場合もあります。チャドクガが潜んでいそうなところには近づかないようにした方がよいでしょう。
ペットや服にも注意
チャドクガの毒針毛は、たいへん抜けやすく毛の先に返しがついているため、一度付くと簡単には取れません。外を自由に歩くペットの毛に付いた毒針毛に気付かず、触ることで炎症を起こしてしまうということもありますし、衣類に付いた毒針毛が他の衣類に付いてしまう可能性もあり、被害を広げてしまうこともあるので注意しましょう。
チャドクガに刺されたときの対処法
チャドクガの毒針毛に触れても気がつきにくく、症状もすぐには出ないこともあるので、数時間後にかゆみを感じて皮膚を見ると数十か所に赤い発疹が出ていたということもあり得ます。特に幼虫が発生する時期に庭の手入れや草木の多いところでは、装備を万全にして毒針毛に触らないようにしましょう。
掻かない
チャドクガに刺されると衝撃的な痛みはないのですが、刺された部分周辺がイタ痒くなってきます。痒み部分を掻いてしまうと、皮膚が傷つき、ばい菌が入って炎症を広げてしまい症状が悪化することもありますので、掻かないように気を付けましょう。
応急処置法
手などに刺さった毒針毛を発見したら、毒針毛を粘着テープなどを利用して取り除いてから流水などで洗い流すようにしましょう。毒針毛の毒素は熱に弱いので、熱い蒸しタオルをあてると無毒化して痒みをおさえられます。炎症がひどいときは皮膚科を受診した方がよいでしょう。
衣類も的確に処置しておく
駆除の際に着ていた服に毒針毛が付いていることも考えられます。毒針毛は水洗いでは無毒化せず、洗濯機の中で他の衣類についてしまう可能性もあります。毒針毛の毒素は熱に弱いので、まずはガムテープなどに毒針毛をくっつけるように取り除いてから、50℃以上の熱湯につけるか、ドライヤーの熱風をあてて無毒化してから洗濯するようにしましょう。
まとめ
チャドクガの危険性をご理解いただけましたでしょうか?チャドクガのよくいる植物の椿やサザンカは常緑樹なので、庭木や街路樹などにもよく利用されています。またチャドクガはほぼ日本全国に生息している昆虫です。危険な時期も1年中といってもいいでしょう。チャドクガの危険性をよく理解したうえで、注意しながら自然の美しさを楽しみましょう。
出典:写真AC