鉢底石が必要ない場合
鉢底石は必ず敷かなければいけないわけではありません。条件によっては、鉢底石を使用しなくても問題ない・使用しないほうがよいこともあります。
浅い・小さい植木鉢を使用している場合
深さのない植木鉢や小さいサイズの植木鉢は用土の容量があまり多くありません。そこに鉢底石を入れてしまうとさらに土の容量が減ってしまいます。土が少ないとしっかり根を張れず、植物の育ちが悪くなってしまう可能性もあるので使用しないほうがよいでしょう。
水はけのよい用土を使用している
洋ランや多肉など、特に水はけに注意しなければいけない観葉植物には排水性がよくなるよう配合された専用の用土が販売されています。市販のものでも自家配合でも、排水性・通気性に特化した用土を使用する場合は鉢底石はそれほど必要ないでしょう。鉢底ネットなどで用土の流出だけ防げば十分です。
スリット鉢を使用している
スリット鉢とは、排水性・通気性を高めるため鉢底だけでなく鉢の側面にまでスリット状の大きい穴が開いているものです。開口部が大きいため排水性・通気性がよく、鉢底石は必要ありません。ただし穴が大きいぶん用土が流れ出てしまいがちなので、それを防止する意味で鉢底石を使用している人もいるようです。
鉢底石の代用品と使い方・効果
鉢植えをしようと思ったのに鉢底石がない!わざわざ買いに行くのも…というときは他のもので代用できます。代用できるものを下記でご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
発泡スチロール
発泡スチロールを鉢底石の代用として使用できます。適度な大きさに砕いて使用しましょう。非常に軽いので鉢底石を発泡スチロールに替えることで鉢の軽量化ができます。ただし、発泡スチロールはプラスチックが原料なので土に還りません。細かい破片が土に混ざってしまうと不要になったときに分別に苦労します。砕いた際に細かくなりすぎてしまったものは取り除いて使用しましょう。
観葉植物の防寒に効果的
買ってきた観葉植物の鉢植えに発泡スチロールが入っていて驚いたことはありませんか?発泡スチロールは保温性に優れているため、寒さに弱い観葉植物の鉢植えに敷くことで冷えすぎを防げるのです。柔らかいので根が伸びるのを邪魔することもありません。
木炭・竹炭
木炭や竹炭も鉢底石の代用品として使えます。欠けてしまってサイズが小さく、火おこしに使いづらいものを鉢底石の代わりに鉢底に敷いてしまいましょう。油などで汚れていなければバーベキューで使用した後の消し炭でも大丈夫です。炭はアルカリ性なので、酸性土壌の中和にも使用されます。ナメクジのよけの効果もあるといわれています。
硬めのスポンジ
スポンジも鉢底石の代用品になります。ただ注意していただきたいのは、皿洗いなどでよく使用する柔らかくて厚みのあるスポンジは向いていないということです。柔らかいスポンジには水がとどまったままになってしまうので逆に水はけが悪くなってしまいます。焦げ落としなどで使用される、硬くて密度の低いスポンジを使用しましょう。
庭の小石
軽石ではない普通の小石を鉢底石の代用として敷くことも可能です。軽石に比べると排水性・通気性は劣りますが、何も入れずに用土がみっしり詰まっている状態よりは水はけがよくなります。ただし、軽石と違って重さがあるので鉢全体が重くなってしまうというデメリットがあります。底面積の広いプランターに敷くと重くなりすぎて持ち上げた際プランターが破損してしまう可能性があるので注意が必要です。
ボタ爺
マルチング材
マルチング材とは植物の根元の土が乾いてしまわないように地表を覆う園芸用品のことをいいます。農業ではビニールシートやワラが一般的ですが、ガーデニングではウッドチップやヤシガラ、ミズゴケなどが代表的です。ヤシガラやミズゴケはそのまま敷くだけで鉢底ネットの役割も兼ねてくれます。
植木鉢の破片
割れてしまった植木鉢を鉢底石の代用として再利用できます。適度な大きさのものを鉢底に重ねるように置きましょう。とくに粘土を焼いて作る素焼の鉢には微細な穴が開いているので、通気性・排水性がよいです。もちろん陶器鉢をや塗り鉢を使っても問題はありません。
ボタ爺
破片を取り扱うときにはケガに注意するのじゃぞ!
代用品を使う以外にも、過去に使用していた鉢底石を再利用する方法もあります。次のページでご紹介します。
川や海、公園などの石を持ち帰ることは違法になる可能性があるぞ!鉢底石にするといって勝手に持ち帰ってはいかんよ!