有機物系マルチング資材のやり方
有機物系マルチング資材はさまざまな種類があるため、目的に合わせて種類を選び、正しくマルチングすることが重要です。ただしプラスチック系マルチング材と比べるとやり方は簡単なので、初心者でもやりかたのポイントがわかれば簡単にできます。
①種類選び
有機物系マルチング素材は、家庭菜園のように作物を育てる場合におすすめの種類から、インテリアとして室内で栽培する観葉植物におすすめの種類までさまざまななものがあります。また素材の種類によって効果の特長が違いますので、目的に合った種類選びをするのがポイントです。
ワラ
ワラは、農業・園芸分野で古くから使われてきた有機物系マルチングの原料です。カボチャなどのようなツル性の作物の栽培に使うと、ツルの誘引にも役立ちます。さらにマルチングとして使用した後は堆肥として再利用できるので、環境にやさしいマルチング材として今でも人気が高いです。
落ち葉
落ち葉は、手軽にマルチングができる便利な有機物系マルチング材です。保温性がアップするので防寒対策になりますし、腐食すれば有機物が分解され腐葉土となるので、農業・園芸・家庭菜園におすすめです。ただし有機物が分解される際には独特の臭いがするので、ガーデニングや室内で栽培する植物にはおすすめしません。
ウッドチップ
木材を細かく粉砕して作るウッドチップは、剪定した枝木のリサイクルにもおすすめの有機物系マルチング材です。ウッドチップを使うと土の炭素率が高くなるため、雑草が生えにくくなります。また桜やヒバ、ヒノキなど香りの強い木材の場合は防虫対策にもなりますが、チップの大きさが小さく飛散しやすいのがデメリットです。
バークチップ
バークチップはウッドチップの仲間です。バーク(樹皮)を使ったマルチング素材のことをいい、「バークマルチ」と呼ぶこともあります。ウッドチップよりもサイズが大きく丸みがあるので、観葉植物のデコレートにおすすめですが、原料によっては水分を含みやすいものもあり、カビや害虫の原因になることがあります。
ココヤシファイバー
ココヤシの実の中果皮を繊維状に加工したものを「ココヤシファイバー」といいます。保湿・保温効果のほかにも害虫やほこりの予防にもなるため、インテリア用の観葉植物のマルチング材として人気があります。また色もナチュラル・ベージュ・グリーンなど豊富なので、観葉植物のデコレートにもおすすめです。
クルミの殻
おしゃれなガーデニングマルチング材として注目されているのが「クルミの殻」です。鉢植えの泥はね防止効果があり、形が独特なのでプランターや鉢植えをおしゃれにみせてくれます。ただし軽くて飛散しやすいので、屋外のプランターや鉢植えに使う場合は置き場に注意が必要です。
②用土に肥料を施す
有機物系マルチング材をまく前に、用土に腐葉土や肥料を施しましょう。なお腐葉土や肥料を施すタイミングは栽培する植物によっても異なりますので、腐葉土・肥料を与えるタイミングでマルチングをするのがおすすめです。また作業時に害虫のチェックをしておくと、マルチングによる防虫効果がアップします。
用土はマルチングの前に施す
有機物系のマルチング材も土の表面を覆って使うので、マルチングをした後で肥料を施すのは難しいです。そのため屋外での鉢植えや花壇に使用する場合は、肥料を施してからマルチング材をまきます。なお室内で栽培する観葉植物の場合は、鉢の植え替えと一緒にマルチングするとよいでしょう。
③用土の上からまく
有機物系マルチング資材のやり方は、特にコツなどはありません。土の表面が隠れるように資材を撒くだけでOKなので、初心者でも失敗なくできます。ただし量が多すぎると土の状態を観察するときに手間がかかるので、表面が隠れる程度でとどめるのがポイントです。
まとめ
マルチング材といってもさまざまな種類があるので、農業や家庭菜園などの作物づくりだけでなく、部屋のインテリアに栽培している観葉植物にも使えます。またマルチング材の素材によって効果もそれぞれ違うので、「何を目的に行うのか」を明確にするのがマルチングを上手に使うポイントです。