コシアブラの育て方
コシアブラは自生種ですが、鉢植えや地植えで栽培することもできます。栽培環境や管理のコツをつかむと、手軽にコシアブラの新芽を収穫することができますよ。ぜひ挑戦してみてくださいね。
育て方①苗の入手方法
栽培の第一歩は苗の入手です。コシアブラの苗木はホームセンターや園芸店で販売されることもありますが、確実な入手方法としてはネットの通販がおすすめです。苗が出回るようになる時期は11月ごろからで、植えつけの適期と同時期です。また、山に入ってコシアブラのひこばえや分根を採取して育てることも可能です。採取する場合はかならず土地の所有者の許可のもとでおこなうようにしましょう。
育て方②植えつけ
植えつけ時期は、11月~3月ごろです。植えつけ方法は、まず鉢穴に鉢底ネットをしき、鉢底石をおいてから培養土を1/3ほど入れます。苗木の根鉢をかるくほぐしてから入れますが、細い根の部分ものこしておくとしっかり生育できるので、ちぎれないように注意が必要です。鉢の中心に苗をおいてから土を足していきます。苗がおちついたら、たっぷり水やりをしておきましょう。
育て方③置き場所
コシアブラは適度な日当たりを好みますが、つよい直射日光をあびると葉焼けして枯れてしまいます。直射日光をさけられるベランダや、半日陰になる風通しのよい場所で栽培しましょう。ある程度の大きさにしっかり育ったら日なたでも管理できるようになるので、庭植えとしても栽培できますよ。
育て方④水やり
水やりは、表土がかわいたら鉢底から水が流れるまでたっぷりとやりましょう。また、霧吹きで葉水をかけると葉の乾燥を防げますよ。水分が多すぎると根腐れしてしまいますが、乾燥は苦手なので土の様子をみながら管理しましょう。
育て方⑤肥料
コシアブラは山に自生する植物なので、あまりたくさんの肥料を必要としません。2~3月の新芽がでる時期や、12月の日照量が減る時期には有機肥料をあたえるとよいでしょう。油かすや骨粉、貝灰などがおすすめですよ。
育て方⑥剪定
植えつけて数年はあまり大きくならないコシアブラですが、放っておくと10mほどにもなります。剪定すると高さもおさえられて、枝の数もふえるので新芽をたくさん収穫できるようにもなりますよ。剪定のやり方は、新芽収穫後の時期にあたる5月下旬に枝を1/5くらいの長さで水平に切り戻します。そして翌年も、おなじように新しくのびた枝を切り戻す管理をつづけて、新芽をつける枝をふやしていきましょう。
育て方⑦植え替え
ずっとおなじ鉢で管理していると、根がまわって根づまりを起こしてしまいます。そのため数年に1度、鉢穴から根がでてきたら、植つけと同じ要領でひと回り大きな鉢に植え替えましょう。適期は11~3月ごろです。ここでも根の土を落としすぎると、細い根を傷つけて枯らしてしまうこともあるので注意してくださいね。
地植えにもできる
コシアブラは、鉢植えである程度育ったら地植えで植え替えすることもできます。その場合は、鉢植えの土に水をやらず乾かし気味にしておきましょう。植え替えたい場所を掘ったら、腐葉土をまぜあわせて植えこみます。安定しないときは、株の横でささえる支柱が必要です。植え替えが済んだらたっぷりと水やりをしておきましょう。翌日、水がひいてから株のまわりに土をたして地面との高さをそろえます。
育て方⑧増やし方
コシアブラは種まきや挿し木、株分けなどで増やせますが、難易度が高いといわれています。種や挿し木で増やす場合、用土は水はけと通気性のよいものをえらびましょう。鹿沼土と軽石をまぜあわせてつくることもできますよ。ひこばえや分根から増やす方が一般的ですが、自生地から掘り上げる場合は土地の所有者の許可をかならずとりましょう。