収穫
収穫時期は、品種にもよりますが年末から4月頃です。開花から4か月~5か月で完熟します。実の黄色が濃くなり、オレンジ色に近づいたら収穫のタイミングです。
増やし方
キンカンは、接ぎ木や挿し木、実から採った種まきで増やせます。収穫が目的なら、接ぎ木がおすすめです。カラタチを台木に使うといいでしょう。挿し木や種まきは実がなるのに10年はかかり、種まきの場合は元の実と同じ品質が保てる保障はありません。しかし、常緑で艶やかな葉は、観葉植物として成長を楽しめます。種まきの適期は4月前後です。
キンカンの育て方<病気・害虫対策>
害虫
気をつけたい害虫は、アブラムシとアゲハ蝶の幼虫です。アブラムシは、雨のあと気温が上がったときに発生しやすいので、新芽や葉裏をこまめにチェックして水で洗い流しましょう。アゲハの幼虫は放っておくと葉を食べつくしてしまうので、割りばしなどで摘まみ取って駆除してください。
カイガラムシにも注意
風通しと日当たりの悪い箇所にはカイガラムシが列をなして付着することがあります。茎から養分を奪われてしまいますので、茎を傷つけないように削ぎ取ってください。カイガラムシとアブラムシはアリと共存関係にあり、アリのいるところに集まってきます。アリを近づけないように「アリの巣コロリ」などを設置するのも対策の1つです。
病気
キンカンは病気にかかりにくい柑橘で、ほとんど病気の心配はありません。まれにかかる病気はカイヨウ病です。葉っぱに黄色い班ができます。多雨の頃、特に台風などで傷ついた部分に細菌がついて発症します。摘み取って処分してください。初期に見つけて病葉を廃棄すれば、果実に影響が及ぶことはありません。
まとめ
キンカンは広い庭でなくてもコンパクトに栽培できるのがうれしいですね。皮ごと食べる果実は、自分で育てるといっそう安心でしょう。黄色い実がいっぱいなると、庭やベランダが華やぎます。たくさん取れたら、甘露煮やジャムをつくってみましょう。